沖縄の皆様へ熊本の一市民として今、伝えたいこと

Ayano Murakami  村上あやの

このたびの首里城の火災につきまして、心からお見舞い申し上げます。

私たち熊本県民は、地震によってこれまであった「熊本城」を失いました。

今回の首里城の姿に、そんな熊本城の姿を重ね、そしてまた自分たちが受けた「心の痛み」を沖縄の皆様に重ね、我がことのように心を痛めています。

城はその街に住む人にとって「自分自身」であり、城が傷つくことは体の一部を失うことと同じことです。

いつも「そこにあるのが当たり前」だった城。それが目の前で無残な姿へと変わっていく…。

私は地震で崩れゆく熊本城を見て、その時初めて「ふるさとの城」に対する「愛情」と「愛着」、そして「誇り」が知らぬ間に自分の心の中に根ざしていることを痛感しました。

おそらく熊本県民の多くが同じ想いだったと思います。

傷ついた熊本城を見るたびに心から血が流れ、涙が止まらない毎日。

心が痛くて、辛くて、そして悔しくて…傷ついた熊本城を見るたびに、それらが壮絶な痛みとなって自分を襲ってくるのです。

自分がこんなにも「熊本城を愛し、誇りに思っていたのか」とそのたびに思い知らされました。


あれから約3年半の時間が流れました。

今、熊本城は少しずつ復元へと向かっています。

今、熊本ではたくさんの人たちが、小さな落石を一つひとつコツコツと元の場所に戻し、丁寧に積み上げながら復元しようと頑張っています。

そんな気が遠くなるような作業を繰り返しながらやっとここまできました。

完全復旧は2037年と言われています。

現実問題として、元に戻すには時間もお金も必要です。

ですが、一番大切なことは地元の人たちの強い思いだと私は思います。

「自分たちの手で必ず元の姿に戻す」という強い思い。
未来への「希望を信じること」。
けっして「諦めないこと」。

これが何より大切だと思っています。

熊本城の完全復旧は2037年度になるといわれています。
気が遠くなる歳月が必要ではありますが、私たちはけっして諦めません。
仮に私たちの代で元に戻せなくとも、次世代の県民が必ずいつか元の熊本城に戻してくれるとそう信じています。

今、熊本城が少しずつ元の姿を取り戻しつつあるように、首里城もこれから一歩ずつ進んで行けると私は信じています。

今は半身を奪われたようで心が痛く、苦しいと思います。
だから、今は泣いてもいい。前なんて向けないときは向かなくていい。

辛く悲しい涙が溢れ、やがてその涙も止まる時がきたら、
少しずつ前を向いてその痛みを、前へ進む原動力に変えてほしいと思います。

そして同じ痛みを抱える者同士、熊本と沖縄で
一緒に頑張っていきましょう。

いつか復元した赤くて気高い首里城の美しい姿を見られることを心から願っています。

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          写真提供:ばんない堂(098free.com)

追記・復元までの道のりは長く険しく、そして何よりお金がかかります。
どうか共感して頂いた方には、しかるべく団体を通して、首里城へ寄付していただければと思います。私も少しでも力になれたらと思っています。

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