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転職について ①

職場の方に辞めると伝えた。
そこからは地獄だった。
聞こえるように言われる私の話に耳を塞ぐように
必死に仕事を頑張った。
やる事がないと、聞こえてくる声に対し
また私の話をしているのではないかと不安になった。

だけど凄く良い先輩がいて、いつも私を気にかけてくれたんだ。
「大丈夫?」と。
そうやって優しい言葉を掛けられると本当に気持ちが緩み、目に涙が溜まる。

私が仕事を辞めると伝える前から、
その人は上京してきてあまり友達の居ない私に
色んな趣味を共有してくれた。
私はその影響で御朱印集めもはじめていた。
変わらないものに対しての魅力を凄く感じていた。
1年後、2年後、同じものを見て私はどのように感じるのだろうか?
その時、明るくありたい。
そして今と同じように素晴らしいなと感動したい。

だけど、現実はそうじゃなかった。
私はあと数日で職を失い、
貯金を切り崩しながら生活するのだろうか?
コロナの影響で就活はとても難しいだろう。

私は目を背けてしまった。

そんなある日に母が大阪からわざわざ来てくれた。
私を説得した、
もう少し考えなさいと。
ただ、私は続ける気は無いと伝えた。
いつぶりだろうか?
母の説得を押し切ったのはもしかしたら初めてだったかもしれない。
だっていつも母は正しいのだ。
私の一番尊敬する人だから。
だからこそ、母が伝えようとしている事思っている事が手に取るように分かる。
このままいく方がきっと安泰だ。
分かるよ。

けど、何時間か話した後
「はぁ…」と一息ついてから
「なら辞めなさい」と言った。

その瞬間、じゃあ辞めたらどうするの?
次は決まってるの?
したい事は?
と、さっきまで反対していたとは思えない程の切り返しだ。
さっきも言った通り、私は辞めたその先について
考える事を放棄していた。
だから、何も答えられなかった。

俯く私に母は、

「だからどないすんねん!」と。

「仕事辞める事なんてもう今は重要じゃない、だって貴方はそれはもう決めている事なんでしょ?
ならその辞めた先どうするのかっていうのが一番重要な事じゃないの?」

ハッとした。
そうだ、その通りだ。

私は母から、だからどうするのか、を常に考えなさいと
教えられてきた。
それはいつも前に進む為のものだと
動き続ける為のものだと思っていた。

だけどそれは少し違ったらしい。
だからどうするの?
→だから立ち止まる、だから少し休もう。
それでも有りだと知った。
だけど今は立ち止まる所じゃない。

私は前に進む為に、
だからどうするのか?と考えた。

転職先を見つける。

その為にはどうするの?

調べる
応募する
面接を受ける

うん、当たり前のことだ。
よし、当たり前のことをやろう。

そんな感じで少し前進しました。

続きはまた。

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