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フランス人はベルばらを読め!(パリ五輪開会式は悪趣味だ)

フランス人はちゃんと歴史を学習していないんだだろうね。

閉会式が終わってから、一緒に書こうかなと思っていたけれど、もうすでに閉会式を見たいと思えなくなってきたので書いてしまおう。

まず、もしフランス人がこれを読んでいたら聞いてみたいことがある。
フランスではフランス革命について義務教育のなかでどのように教えられているのか?

何故聞きたいのかと言えば、以前に日本在住のフランス人YouTuberの動画で、ベルばらの漫画本を見せられて主人公がマリー・アントワネットだって知ると
「だって一番悪い人でしょ?」
って言っているのを見たから。そして、今回のパリ五輪の開会式での演出をみて大盛り上がりしているからだ。
どうやら彼女はフランス人の頭の中では、浪費家でフランス王家を財政破綻させ、国民を苦しませた人だと思われているらしい。

でも、本当のところはフランスのブルボン王家の借金は、主に戦争によるもので、イギリスとも長いこと戦争をしていたし、あっちこっち戦争をふっかけていたたので、ルイ15世のときには、財政は破綻していたのに、そんな状態でアメリカの独立戦争にも参戦したため借金が膨れ上がった。
王室がどれだけ浪費しようと、そこまで借金は膨れ上がらない。革命直前でも、王家の出費なんて国家予算の数%だったそうだよ。そのため、フランス革命時点でのフランスの負債は45億リーブルもあったけれど、そのうち王室の負債は3%もなかった。

アメリカの独立戦争に革命前のフランスが出兵していたなんて、フランス人はわかってるんだろうか?でも、アメリカのトウモロコシウイスキーがバーボンと呼ばれているのも、独立戦争のときにブルボン王家から支援を受けたことに感謝してBOURBONと名付けたのだ。
だからね、米国でも一部開会式を称賛しているひとがいるけれども、自分たちの独立を支援した王家の最後の王妃の生首なんか出されて「ブラボー!」とか思ってる人がいたら、とんだ恩知らずなんだけど、わかっているのかな?

フランス人があんなに彼女を嫌うのなら、マリー・アントワネットじゃなくてマリア・アントーニアって呼びたいくらい。

自分の国の歴史ではないから、詳しくはわからないけれど、戦争での借金ってフランスのブルジョア(資本と権力を持つ非貴族)の金だったし、それと結託した一部の貴族が民衆を煽って起こしたというイメージ。
アメリカの独立戦争への参戦と、それ以前からの戦争負債が結果として当時のフランスの財政にとどめを刺した。だからね、フランス国民を王室が圧政で苦しめたとしたら、悪いのは王妃じゃなくて戦争への参戦を決めた国王のルイ16世のほうだろう。

それとね、ギロチンでの斬首ショーはパリ市民の格好の娯楽だったって聞いた。本当かどうかわからないけど、出店まで出ていてまるでお祭りだったって・・・。
日本人のわたしから考えたら、人の首が切られるのをみて喜ぶなんて、なんてグロテスクなショーで、なんて残忍で野蛮な民族なんだろうと思う。

そんな国民性だから、日本を舞台にしたゲームを作って「当時日本では斬首で死ぬのは日常茶飯事だった」なんて大嘘をついて、史実だなんて言うんだろうね。残念ながら、日本で斬首が日常茶飯事だった時代なんてないよw

だって人の首なんて簡単に切れないでしょ?
ギロチンは大量の人間を処刑するためにフランスの医者が発明したものだ。

だから、今回の開会式を見たときに、
(あーあ、フランス人って結局、300年前から変わってないんだな。野蛮っ)
って思ってしまった。

ベルばらは一応フィクションだけれど、よく作り込まれていた漫画だったから本当のところはどうだったんだろう?という理由でフランスのその後の歴史に興味を抱くきっかけになった。

フランスは、マリー・アントワネットの斬首について、自由を勝ち取ったからと正当化するけれど、実際はそうじゃないよね?
その後はロベスピエールによる恐怖政治が始まるし、共和制になったはずなのにクーデター起こして革命後の政府を追放したりギロチンにかけたりした。そして、またナポレオンによる帝政が始まる。かと思いきや王政復古もあったでしょ?共和制も何回も変わったし、王政復古も1回じゃなかった。
ほんの300年ちょっとのあいだに、よくこれだけコロコロ変わるもんだ。

自分の責ではない罪を着せられて断罪され、首を切られた上に、こんな風に扱われるんじゃ彼女も浮かばれない。

平和の祭典は、こんな国でやるべきではなかったんじゃないの?

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