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今日ときめい言葉14ー大谷選手の言葉「どういう成長できるかな、どういう発見があるのかな、という楽しみの方が大きい」

(冒頭写真はNHK www3.nhk.or.jpから転載)

(2022年11月12日放送 NHKスペシャル 「メジャーリーガー大谷翔平」〜2022 アメリカの新たな伝説へ〜から)

大谷選手「こういう結果を残したい、みたいなものは、あんまり考えてないです。逆にどういう成長できるかな、という楽しみのほうが大きい。バッターも去年結果が出たからといって、全部が全部同じようにやれるかといったら、そうではないので。もっとよくなるためにいろいろ試すし、どういう発見があるのかなと思って、毎日球場に行くのを楽しみに、そういうメンタルで球場に行きたい」


テレビのドキュメンタリーで、こう語る大谷選手を見た時、私の想像通りの人だと思った。「努力を続けるには、楽しむことが欠かせない」と言ったフェデラー選手の言葉を思い出した。

以前、大谷選手に抱いたのと同じ印象を持った人がいた。イチロー選手だ。彼も恐らく大谷選手と同じように向き合うものは自分の可能性だったのではないかと思う。

誰かと競うことではなく、あくまで自分の能力の進化にこだわった生き方。でも大谷選手は、イチロー選手のようなストイックな雰囲気ー求道者のようなーを感じさせない。彼からはいつも柔らかい空気がただよっている。これは二人の個性の違いだろうか。

大谷選手の中では、「打つことも投げることも」どちらも捨てることができない「好きなこと」だったのだろう。二つ合わせたものが彼のやりたい野球だったのだろう。

今でこそ「二刀流」と騒がれているが、自分のやりたいことを追求した結果が人々の意識を変え、ルールを変えさせたのだ。自分の可能性を信じて自分の好きなことを追求した彼の勇気を称賛したい(でも彼はひょうひょうとして「ただやりたいことをやっただけなんだけどね」と言いそうな気がする」)

二人の監督も同じように大谷選手を見ている。

エンジェルス前監督 ジョー・マッドン氏
「うまくなりたい、いい選手になりたい、そして勝利したい、自らがプレーする目的を自覚し、エンジェルスを勝利に導くためにプレーしている。それは彼の愛すべきところであり、彼の信念だ」

日本代表・栗山英樹監督
「最悪な状況になってきたというのは、見ていてもわかる状況で。僕の中では、表情を見たら感じられることもあったんで、大丈夫だなと。ああやって苦しんでる時に、『いやぁ、この苦しさ最高なんすよ』と、どこか思っている彼の表情というのが、僕にとっては一番嬉しい表情なので。

どうやったらしんどいながらでも結果出せるか、『ちょっと俺のやり方見てて』みたいな、そんな感じの選手なんで。いい意味で楽しみながら、苦しみを超えていくのが、彼の一番の楽しみなんじゃないですか。すごく苦しくて、できないことを超えた時の一番の喜びを持っている選手だから、あそこに行けたのかなと」

(2018年・メジャー1年目)
「一日一日重ねるたびに、足りないところが見えてきますし、『まだまだうまくなれる』ということを感じさせてくれるので、『やることがまだまだたくさんある』というのが、すごく幸せなこと」

(2019年・メジャー2年目)
「もともと仕事で野球をやっていたわけではないので、仕事と、もともとやってる野球の本質的な楽しい部分、どちらが大きいのかっていったら、もともとやっているところがメインなので」

(2022年・メジャー5年目)
「1日の出来ることを、なるべく野球に割いて、なるべく獲得できるものを、野球の中で獲得できるモノを多くしたいなとは思っているので。6歳ぐらいから、そういうふうな考えで、もちろんできたら、もっといい選手になれたと思いますし。もっと早い段階で、そういうふうなことを考えながらできたらよかったのかなと」

そして、やはり自分の可能性に向かって、努力する人である。

大谷選手「いまはやっぱ不安しかない。毎年、去年もそうだったけど、必ず結果が残るという保証もないし、同じことをやっていると、なかなか同じような結果は出てこないので、毎年進歩していくのが大事。そこをオフシーズンにどれだけできるかが、来シーズンの上では大事かなと」

作家でコラムニストのグレン・カール氏は大谷選手を次のように評価する。

「大谷は“新しいアメリカ”だ。二刀流のほうが、ひとつのことで圧倒的な能力を持つ選手よりも見事だ。才能があるだけでなく、その個性も立派だ。大谷に昔ながらのアメリカのイメージはない。人びとは、大谷の二刀流での成功を見て、それに続こうとするだろう。“自分にもできるはずだ”と考えるのだ」

でも、大谷選手の考える野球のプレースタイルはもっと柔軟で多様だ。

大谷選手「投打を同時にやる上では、あんまり目指さなくていいと思う。規定というのは、バッターならバッター、ピッチャーならピッチャーの規定なので、どんな形の二刀流のスタイルがあってもいい。これとこれをやらなきゃいけないという形である必要はないと、個人的には思います。

もっとカジュアルな感じのプレースタイルがあっても不思議ではない。野手で出ていて、抑えで出るタイプと、か、ファーストを守っていて、リリーフで1回出て、ファーストにまた戻るパターンもあるかも分からない。どちらの規定も目指さなければいけない、ということはないかな」

取材班「この先の人生をどう歩んでいきたい?」

大谷選手「人生ですか。なんでしょうね。本当に野球しかやってこなかった人間なので。どういう形で終われるのかなというのが、一番、自分自身で興味深いところかな。願わくは、やりきったと思って終われれば。まずそこで1回僕の人生が終わって、そこから先で、まずはやりきったと思えるような野球人生、送れれば幸せかなと思います」

大谷翔平選手、彼のプレーする姿にときめく‼️


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