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謙譲の美徳、お好きですか?ー「ほめること・愛情表現」は出し惜しみせずに言葉にしよう🥰

「つまらぬものですが」「お口に合いますかどうか」「私の愚妻」「愚息」  人前で身内や自分に関わることを謙遜して表現すること。あなたも日常生活で使っていますか?(でも夫や娘については、それに相当する言葉が見当たりませんね)

結婚した頃、夫が私のことを人前で良く言わないことを不快に思っていた。二人の時はあまり気にもならなかったけど。だからその都度、夫には抗議していた。「そういうあなたは何様なんだ」と思っていたから。最近では、私が諦めたのか、慣れっこになったのか、夫が学習して言わなくなったのか、気にならなくなったけど。まさか私の素晴らしさを認識したから、なんてことは・・・ない!

昔、まだ独身の頃、社長の家に女子社員が食事に招待されたことがあった。大学の柔道部で親善使節団としてドイツに行き、ヒットラーと握手した人だから結構なお年であったと思う(かく言う私も、私の話も相当古いけど🤦‍♀️)

食卓に並んだ料理の数々を見て、私たちは歓声を上げた。その時、社長がすかさず言った。

「料理だけじゃなく、彼女のセーターをほめてあげてくださいよ。自分で編んだそうですよ」

さりげなく、とても自然に奥様を讃えた。ああ、日本にもこういう男性いるんだ、と痛く感動した(このことは、記憶にしっかり刻印されている。他の女子社員も一様に同じ反応だった。素敵ねって!)

戦前生まれで、男尊女卑の教育をたたき込まれた人だと思う。その上、軍隊にも行っていたし。その頃の日本の男性は、女性の前で憚ることなく卑猥で下品な言葉を使うような輩ばかりだったから。世の中ではエレベーターでの不品行な行為だって横行していたし。

人前で身内をほめることができる人は、きっと自分に自信のある人なんだろうなとしみじみ思ったものだ。と言うか、こんな光景を見る方が謙譲の美徳などでけなされるよりよほど気持ちがいい。

娘たちがインターナショナルスクールに入学した時もカルチャーショックを受けた。野球で空振り三振でも「Good job!」(よくやった)とほめる。

娘がアメリカ人と結婚し、生まれた孫たちも「Well done!」「Good job!」「Perfect !」「Superb!」を浴びて育った。水泳競技でビリでも、パパは「That’s the way to go!」(その調子、いいぞ)、I’m proud of you」(君は偉い)なんて言っていた😍

娘がよくこんなことを言っていた。日本人はSelf-esteem自尊心が低いと感じる、と。これは謙譲の美徳の後遺症かしら?

子育て中の頃の私は、愛情表現が上手ではなかった。照れがあって「Good job」なんてストレートに言っていなかった。ああ、もっと褒めてあげればよかった、抱きしめてあげればよかった、と反省している。だからせめて残りの人生は、「ほめること」にこだわって生きよう。

心にもないことは言えないけど、さり気なく自然にほめることができる自分になりたい。

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