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【詩】 ダブルな世界

陽気に花を眺めてみたり
春の冷たい雨に打たれてみたり

忙しい日々

高架線はしる列車が
大きなカーブを
ゆっくり滑り降りる

最後尾の窓から
車掌が
次の駅をみつめている

目に映るのは
朝の光に霞んだ
街並みのすべて

すこし前までは
瞳に青空を反射させて
まだ見ぬ世界を
線路の先に描くことさえ
たやすかったことを
想う

なにゆえに
春の嵐は
すべてをなぎ倒し
こともなげに
去っていくというのか

Traumaってやつに
自分を縛りつけ

もう、がんじがらめ

でも、生きたい

ダブルな世界

季節が変わり目

今日のジレンマだ

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