どこにある ここに みちのわき たんぽぽ さいた そのむこう あおあお ざっそう じゅうたん ほわほわ ほわ せが すこしだけ たかく あおぞら たかく とぼうと おもったら さくらはなびら ゆれていた
ざざざざ ざざざざ ざくっ だだだだだっ あ そらがくるっと ひとまわり きがついた どろんこだらけ ずぼんがやぶれて ひざこぞう ち でてきて こんにちは かお ちかづけて くさと つちの におい なめたら にがい まずい おこられる ごしごしごし ひろがる また ひろがる のはら いえに かえったら なんていおうかな ゆるして ゆるしてね
きのせいかな ねずみのように さけていた たぶん あるひあのこの ふるまいしぐさに きゅんとして おもわず よんだよ きみの なまえを しばらく あたたかく てのこうら さらさら さらさら なでてくれたよ
とびらあけたら ましろい せかい どれにしよう すきなくれよん えらんで りぼんや ようふく ほしやおひさま つきのいろまで むちゅうになって はみだしたけど はい、できあがり
あらそいごとが たえまなく みちびかれて とばした たまは ほのふのように ふるあめ あまがさ かたてにしのいで はじいてしぶき やわらかにけむる ひのひかりに なでられて かけはしを かなたにえがいて つなぎとめる なないろに
ゆりかご でんしゃの くもりまどから すかし みたのは かぜにながれる ななめあめ あおいひかりが まくろいてんじょう そこに うごめいた
まぶたに つつまれた まるい ちいさな ぼくのだいち ぱち ぱち みちて つたって とおざかる あれ どうして めぐりかわる きもちが ひとつぶの うみになった
とびら ひらひら ぱたり ぱたり そして ぱたり ほらまた だれかが あけた
ぽっけのなか ゆびおって はがゆさ あたためても なにもはじまらない ひたっと てとて かさね あわせて ときには つつんで なでてみて よせても かえることはない ひとつのおもい たしかにしたい ひきよせて かわしたい てにてをとって
やねのゆき ひるのおひさま いっぱいあびて ぽたりぽたり ぽたり ぽた つめたいかぜが ひゅうふう ふいて しずくが てをとり つらなった あすのあさ ぷりずむ きらきらり しろいだいちに のびるよ つらら ぽきんとひとつ なめてみよう ゆらりまう しろいいき ふ きえた
おしてみよう ひいてみよう こんこん とんとん たたいてみよう ひらくかな だめかな やめてしまおう いやだめだ ふくかぜが せなかをなでたら わいてくる よしやるぞ
れいぞうこから たまごを にこ なべのそこで ゆら ぐらぐら それでもへいきな しろい こうら ひきあげ つくえのかどで こつり それは まいどのこと たまには せいので あたまへ ごつり われたすきまを つめでわけて ちりがみのうえには もうもどらない しろい ちずのかけら ゆげがのぼって ぷりぷり しおをふりかけ ほくっ きみがみえたよ
いのちの限りを尽くし 消えることのない ひかり 放ちながら 宇宙と地平が からだをひとつにする その場所まで ゆっくりと 速度を早めながら 流れていた そして喧騒 そこに深く潜む 静寂のなかに そっと耳を傾けてみたい 忘れられるはずもない 最後の言葉を
だれもみな あおいだそらへ てをあわす
はれのひの うれしいときも いらだちいかりが くものように あたまのうえを おおっても なみだが あめにまじっても あしぶみしたくなる ゆきの たのしいひとときも みあげて あおぐ そのそらを
タオルが絡み 汗をおぼえて 海のまんなかへ 「 地下鉄ホーム待つ電車、 タタンたたん 」 コポンと潮に飲まれたら すべてのざわめきは 耳のたもとで 跳ね返り 水の冷たさに 身をまかせ ながれゆらぐ 砂の丘 「 泳 游 在 自 」 そんな言葉が よせては かえす 波の峰々 手を伸ばし 足の背を 呼吸させ かきわけて 辿れば 泡はつづくよ 君の彼方まで