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北欧の人が好きなストーリー?

コロナ流行で、海外渡航の敷居が高くなってしまった。

これまで、有難いことに出張で色々な国に行く機会があった。出張の一つの楽しみが、飛行機での映画鑑賞(仕事が片づいていて自由な時間になっているという意味でもあり、一層ありがたい)。

映画のふとしたシーンに感情移入するのが好きなので、見る映画は専ら邦画。日本人が演じ、舞台が日本で、どこかしらに日常生活にリンクするシーンがあるから。

外資系航空会社でも日本発着であれば、いくらかは邦画の選択肢がある。大抵は人気映画なのだが、一線を画しているのがスカンジナビア航空。1つ2つは人気映画が入っているものの、王道ではなく、かつ少し前の邦画が多い。

自分から進んで選ぶような映画じゃないから、「こういう映画を見るのも出張の楽しみだな」と思い、スカンジナビア航空に乗るのは毎度楽しみでもあった(もっとも、SASを選ぶのはエンターテイメントのためではなく、欧州航路では一番安いことが多く、またシートも体の大きい北欧人向けだからか広々として快適なことも大きい)。

でも、ある時気づいた。毎度「これ見たのが飛行機でよかったな。飛行機という非日常の場で観て、降り立った先が非日常の外国だからいいものの、日本の映画館で見たら後味の悪さを引きずる」と感じることに。

樹木希林主演の『あん』、篠原涼子主演の『人魚の眠る家』、永瀬正敏主演の『光』、などなど。。。

全部ストーリーが重いのだ。『あん』はハンセン病の老齢女性、『人魚の眠る家』は脳死状態になった娘、『光』は弱視の写真家。とても観光旅行の時に見る映画ではない。

でも選んだ側のチョイスには「エンターテイメント」の心があり、乗客の浮かれ心を叩き潰すために選んだわけではないだろう。スカンジナビア航空のメインユーザーはデンマーク・ノルウェー・スウェーデンの北欧人。きっと、彼らの好みが暗いストーリーなのだ。

確かに北欧の冬は長く、暗い。だから暗い映画を見るというのもわからなくはない。「せっかくなら明るい映画を見ればいいのに」と思うのは大きなお世話か。絶望を叫ぶデスメタルのバンドが北欧から輩出されがちなのも、わからなくはないな。

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