身も機材も凍る? 撮影エラー ~極寒の本栖湖にて~
(この記事は2020年2月9日に弊社サイトに掲載したものを再編集したものです)
本栖湖から見る富士山を撮る !!
本栖湖から見る「富士山を撮りたい!」ずっとそう思って過ごした数週間。行く度に富士山は雲の中。やっとその機会到来で、喜び勇んで出かけたこの日…。
この冬一番の寒気団襲来と重なってしまったのだ。本栖湖到着は、深夜2時。これまで、午後に着いては富士山に逃げられる経験から、早朝なら大丈夫だろうとの判断だったのだが・・・。
事前に天気だけ確認、その他の気象状況は詳しく把握していなかった。
「気合いだぁ !!」???
昨年(2019年)暮れに手にしたコンパクトデジカメを携えて、憧れの夜明けの富士山を撮影すべく出かけた。深夜に本栖湖到着。
その時の車外温度はマイナス4度。夜明け前、湖畔の気温はおそらくマイナス10度くらいになっていたと思う。
それに加え、湖面を時折吹きすぎて行く風は冷たく、体感温度はそれ以下だったろう。さながら〝冷凍庫に入れられたお肉〟のような状況で、手袋を通して染み込む寒気は指先をかじかませ、足先は痛み、録音機材も凍り付く始末。
カメラも影響を受けて、撮影データの半分を消失….。
かじかんだ指先は、バッテリー交換もままならない状態だった。
そんな中でも、なんとか撮影を終了。
もう…殆ど気合いだけ(笑)。
何ごとも…
気象状況の詳細も確認せずに出たことへの反省も含めて、この時の経験で防寒への具体的な対策が立てられるようになった。
今にして思えば、大変貴重な体験になったと思っている。
お陰で、マイナス18℃近い環境での撮影も楽しいと思えるようになったのだから。
何ごとも”やってみる”と言うことは大切なんだなぁ、と実感…。
文責・写真 : 大橋 恵伊子