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【エッセイ】今でも忘れられない英語期末考査

 以前、別の記事でも書いたかもしれないが、5教科の中でいちばん好きな教科は?と尋ねられれば、「英語!」と0.5秒で答える程、私は英語が好きだった。それは現在進行中である。今でも英語は好き。ただ、逆にこうも言うことができる。他の教科はイマイチだということ。得意と言えるほどのレベルに達していないのだ。

 中学のときの定期テストの仕組みはちょっと変わっていた。中間テストは実施されず、学期末考査のみ。これから綴る記録は私の英語期末試験における、悔しさを残す黒歴史である。

 中学1年2学期期末考査。当時の私は英語しか勉強していなかった。というのも当学年の1学期期末考査で満点を取って有頂天になり、「絶対に2学期も満点を取る!」と意気込んでいたからである。中学1年1学期の英語考査は、アルファベットやam,are,isのbe動詞、綴りの短い英単語書き取り程度のレベル。英語ノートに何度も書き取り練習をすれば、何とかなる。2学期になると少し内容が難しくなり、主語が三人称単数(heやshe、人名など。IとYou以外の単数主語)になり一般動詞にsまたはesをつける必要が出てくる。反対に、Doesを使った疑問文では動詞からs、esを取らなければならない。授業の中でこの文法事項を初めて習った時は、習得するのに時間がかかった。しかし、あっという間に期末考査はやって来るし、この先の英文法事項も難しくなる。完璧にマスターせねば!ということで、副教材のワークや教科書とにらめっこをしながら、繰り返し問題演習に取り組んだ。

 さて、期末テスト当日が終わり、その数日後に返却を控えた私は自信たっぷりに一人ほくそ笑んでいた。今回も絶対に満点が採れているに違いない、と。この自信たっぷりな当時の私にこう忠告したい。「豪語するより、英語だけ勉強するより、苦手教科もしっかり勉強せい!」と。そう。英語しか勉強しなかった者の末路は、他教科の考査結果が散々なものだったということ。…察してくださるだろうか。では、本題に戻ろう。

 返却日当日。名前が呼ばれ、先生の元に行き答案用紙を受け取った。そーっと点数欄に目を通すと、「98」の二桁が大きく記されていた。え``…。心の中でどす黒い自分の声が響いた。急いで答案を確認すると、信じられない間違いを犯していたことが判明。それは三人称単数のミスでもなけヶれば、冠詞の付け忘れでもない。ランダムに出題された十二ヶ月を英語で書け、という問題で3月をMarchiと書いていたのだ。まさか、こんな単純すぎるスペルミスをやってしまうなんて夢にも思わなかった。Marchを
Marchiと書くなんて…。私はこんな初歩的なミスをしてしまった自分を恥じた。決して低い点数ではない。しかし、満点が取れなかったことが残念だった。

 当時の間違いはずっと記憶の片隅に保管されている。自分のやってしまった考査のミスは記憶に定着する、とよく言うが今でもたまに思い出すことがある。あれから、Marchに限らずどの単語スペルも完璧に覚えようと心に決めた。今でもスペルミスをすることはあるが、地道に単語書き取り練習を積もうと思う。


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