人事を10年以上続けている理由
初めてnoteを書くので、簡単な自己紹介を…と思ったのですが、ただ自己紹介してるだけだとつまらないかなーと思い、なぜ私が人事を続けているのかについて書いてみました。
人事になったきっかけ
私が人事になったきっかけは新卒の配属がたまたま人事だったからです。
ドラマティックなことがあったわけでも、自分でものすごく考えてその道を選んだとかでもなく、本当にたまたまです。
新卒でアドウェイズというインターネット広告代理店に入社しました。
当時のアドウェイズは新卒の配属希望の紙に第2希望まで書くことができ、ほぼ全員が第1希望で配属が決まると聞いていたので、なんとなく第2希望に「人事」と書いたら、人事立ち上げ部署に配属されました。
(この年は同期20名中私含めた3名が第2希望で配属だったらしい)
新卒の私は人事という職種なんて1ミリも理解していなくて、面接とか説明会する人?くらい何も知りませんでした。
それでも第2希望に書いた理由は、当時の配属グループのPRタイム(新卒を受け入れるグループのマネージャーが順番に新卒に向けて自分のグループを選んでもらえるようプレゼンしていくスタイル)で言われていたセリフが記憶に残っていたからです。
「人事は死ぬほど忙しいし泥臭い仕事だ、でも、どの職種よりも最高に楽しいやりがいのある仕事」
「本当かよ」と思っていたけど、「COOが言うんだし」とも思い、せっかく東京にでてきたし、苦労は買ってでもしろと教わって育った田舎っ子がなんとなく第2希望に「人事」と書いたのが私のキャリアの始まりです。
人事なんて向いてないと思っていた
アドウェイズでは新卒採用(母集団形成、合同説明会、会社説明会、面接、内定者フォロー、入社式)、研修、社内施策(社内報、誕生日会、忘年会etc)を担当していました。
本当にCOOが言っていた通り、死ぬほど忙しく、なんでもやっていました。
人事の仕事に限らず、電話も誰よりも取るようにしていたし、少しでもできることを増やしたくて先輩社員の電話に聞き耳を立てて、社会人の言い回しをノートにメモしていたり、合説で学生さんを引きつける自分トークを考えていたり、夜遅くまで説明会の資料を印刷して、次の日そのまま採用出張行ったり。
でも、COOが言っていた最高に楽しくやりがいがあるとは思えなくて、辛かったです。
何が辛かったかというと、新卒の私には人事の仕事の基準を作ることが難しく、自分が何ができるようになったら成長しているのか、どこまでやったら頑張ったと思っていいのかがわからず、ひたすらにできることを増やすために動いていました。同期は営業数字を達成し表彰されたりしていて、おいていかれる気持ちでした。
こんな曖昧な世界向いていないと思っていました。
人事を続ける覚悟を決めたタイミング
アドウェイズが400名規模になり、もう一度ベンチャー企業で自分の実力を試したいと思い当時50名だったSpeeeに転職しました。
職種は人事として転職しましたが、ずっとWebサービスを作りたいという憧れがあったので、事業側の職種と兼務させてもらえそうな企業規模で探していたくらいには、人事向いてない気持ちは消えていなかったです。
そんなある日、Speeeでゲーム事業立ち上げがあり、そこでプランナーとして仕事させてもらえるチャンスがきたのです。
人事の仕事と半々ではあるもののとても嬉しくて、ほぼ寝ずに仕事をしていました。企画考えたり、ワイヤーフレーム作ったり、データ設計考えたり、全てが初めてで大変でしたが、とても刺激的な日々でした。
半年ほどやらせていただいたのですが、結果的に全く活躍できませんでした。自分にはプロダクトを作る才能も、周りに追いつくだけの高い能力もなかったのです。せっかく会社がチャンスをくれて時間を割いてくれたのに、活かす事ができなかった、申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
このとき、人事のMgrが人事に戻ってくるように言ってくれ、会社に恩返しできるのは人事をやりきることなんだと考え、気持ちを立て直しました。今思えばこのとき本当の意味で人事としてのキャリアを続ける覚悟を決めた瞬間だったと思います。
意識が変わって見えた景色
人事としてのキャリアに向き合う覚悟を決めてから、自分が人事として足りていないものはなんだろうと考えるようになりました。
新卒採用、中途採用の経験はあったので、そこから業務委託やアルバイト、派遣の採用、評価の運営、表彰式の運営、組織図作成、入社退職の対応、最後は教育等、様々な経験をさせてもらいました。
ただもっと上段の組織設計、評価制度のアップデートの経験や、労務の知識はなく、私の成長も止まっていたと思います。Speeeも400人規模になり、細分化された業務を的確にこなすことを求められ、活躍できなくなってきた感じがしました。
もっと上段の経験をするために、もっと小さな会社に行こうと考え、当時正社員30人程度だったFablicに転職しました。
Fablicは2018年6月末に楽天に吸収合併したので、在籍していた期間は1年間と短いですが、激変する環境の中、一緒に仕事できたことはとても心に残る経験でした。
社員の気持ちを束ねて事業を前に進めるのかを経営陣と考え、会社の魅力や雰囲気をどうやって伝えるか、見極めをする体制はどうするかを社員と一緒に考えて進めました。
後半は楽天の就業規則と突き合わせをしながら、労務と連携を取るために労務知識をインプットし、楽天に転籍する社員のために少しでもできることを考えて動きました。
Fablicでは、経営者と社員と一緒に会社を大きくしていく経験ができ、労務に背中を預けながらチームで仕事をする経験ができ、自分が「そうありたい」と思う人事のあり方を気づかせていただいたと思っています。
今も人事を続ける理由
気づけは人事14年目。履歴書に書かれる経歴だけが立派になってしまいました。
私自身はまだまだ「人事」という職種においてとてもじゃないけど一人前とは思えないでいます。だから、今も人事を続けているのが理由です。
人事って難しいですよね。
「永遠の中間管理職」「ひとごとと書いて人事」「一人じゃ何もできない」と色々なことを言われてきましたし、もともとは向いていないと思っていたのに人事をやめなかったのは、やっぱりあのCOOの言葉が影響していると思うのです。私に呪いをかけたんじゃないかと思うほどです。笑
「人事は死ぬほど忙しいし泥臭い仕事だ、でも、どの職種よりも最高に楽しいやりがいのある仕事」
本当にその通りでした。
全然キラキラしてない。泥臭い。でも、最高にやりがいがある。最高に楽しい仕事。まだまだ頑張らないといけないことがたくさんあります。
最後に
4社で事業人事を経験して、プライベートな理由からフリーランスの人事になりました。
「フリーランスの人事って何やるの?」と聞かれることが多いですが、普通にまるっと人事のことを週の限られた時間で関わらせていただいています。
フルコミットの面白さもありますが、複数社で俯瞰的に見ながらコミットするのもまた違った体験で勉強になります。
今は3社にお世話になっていますので、そちらのご紹介はまた次の機会に!
一応ちゃんとした経歴みたいなのも貼っておきます 笑
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最後まで読んでくださりありがとうございました!
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