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第1回:おすすめ本の紹介『時間泥棒ちゃんはドキドキさせたい』

 明けましておめでとうございます。年末に更新しようと思っていましたが、年が明けていたあみのです。

 さて記念すべき?第1回の本は、ミサキナギさんのライトノベル『時間泥棒ちゃんはドキドキさせたい』(KADOKAWA、電撃文庫)です。

 ミサキさんの前作『リベリオ・マキナ』シリーズが大好きで、その流れでこの作品も試しに読んでみようと思いました。

 王道寄りのバトルアクション作品だった前作に比較すると、今作はラブコメ要素とSF要素が入り乱れるちょっと意外性のあるストーリーとなっています。最近のライトノベルでよくあるただただ甘いだけのラブコメではなく、ミステリーとしての面白さも兼ね揃えた作品です。

 もともとラブコメが好きな人はもちろんのこと、特殊設定ミステリーやSF要素の入った青春作品が好きな人にも満足できる1冊だと思います。

あらすじ(カバーからの引用です)

 一学期の最終日。日常に飽き飽きし、ただ毎日を消化していた高校生・加嶋颯は、クラスのアイドル・藤ノ宮白雪からまさかの告白を受ける。だが次の瞬間、颯は9月1日へとタイムリープし、夏休みが始まる前に終わっていた!
 白雪の正体は、その美貌で人を惑わし、謎の砂時計で相手の「時」を奪う"時間泥棒"。夏休みをまるごと盗まれた颯は、1ヶ月分の「時」を取り返すため、時間泥棒との壮絶な心理戦に挑むことになるが……。
 デート中に相手にドキドキすると「時」が奪われる「時間争奪ゲーム」--これは、高一の夏休みを盗まれた俺が青春を取り戻す物語である。

個人的おすすめポイントと感想

①メインヒロイン、白雪の魅力
 まず今作を読んでいて、ミサキさんは可愛いヒロインを描くのが本当に上手だと思いました。颯を「ドキドキさせる」ために完璧な恋人を演じる姿と彼を騙した時に見せるブラックな一面とそれぞれの姿がたまらないです。異性の気持ちを弄びながら時間を奪っていく白雪の巧妙な手口には、思わず夢中になって読んでしまいました。

②青春味溢れる甘々なイベント
 ラブコメ作品なので、もちろん甘々な気持ちになるシーンも多く用意されています。颯&白雪の初デート、みんなでプール、そしてクライマックスの花火大会と、青春味溢れるイベントも盛りだくさんです。個人的には花火大会で白雪をドキドキさせるために颯が仕掛けたあるゲームの場面にめちゃくちゃ悶えました。

③SF要素とミステリー要素が生み出す意外性のある展開
 私が今作で最も好きだった部分です。例えば白雪が他人の時間を盗む理由。はじめは颯に興味を持っているから悪戯で夏休みを奪ったのかな?と思っていました。しかし、本当は白雪自身に関わる深刻な理由が裏にあったことが途中で判明します。白雪へのイメージが一変するこのくだりを筆頭に、後半は更なる意外な展開のオンパレード。今作の秘密を全部知った時、きっとその後の物語への期待も高まること間違いなしです。

私の感想
 何より「時間の大切さ」を存分に感じられた作品でした。私もどちらかというと時間を効率よく使うことが苦手なタイプなので、白雪のような存在には気をつけなきゃなと思いました笑。また颯自身も白雪と関わり、夏休みを奪われたことによって、時間に対する考え方が少しでも変わったところもあったと思います。シリーズ化できそうな終わり方だったので、再び颯VS白雪の心理戦と甘々なシーンが読めることを楽しみにしています!

最後におまけ

 声優さんによる公式の冒頭部分朗読動画もあります。こちらでなんとなく作品の雰囲気を感じておくと、よりキャラクターに愛着が持てるかもしれません。(でも物語が面白くなるのはもっと先!)
https://www.youtube.com/watch?v=0qFBK_udgLM&feature=emb_title

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 ちなみに前作『リベリオ・マキナ』はこちら。(画像は1巻)同じく電撃文庫から刊行されており、4巻まであります。


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