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詩人を語る。

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私が気になる詩人さんについて忖度一切なしで書いています。
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#詩人

詩人。東淵修(掃除夫のおっちゃんの目)

詩人。東淵修(掃除夫のおっちゃんの目)

東淵修の作品について、ずっと何かよい表現がないか考えていました。

そして私なりの答えを見つけました。

もう10年以上前になりますか

私は1年ほどグリコのパートをしていました。

オフィスグリコってご存知ですか?グリコのお菓子をメインに飲み物やアイスをリヤカーみたいな荷台に載せて、雨の日も風の日も暑い日も寒い日も、往復一時間くらいかかる指定のオフィスまで(大体一日10箇所以上)ゴロゴロ牽いて持

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言葉の影、影を踏むー谷川俊太郎さんの言葉に触れてー

言葉の影、影を踏むー谷川俊太郎さんの言葉に触れてー

2016年にSNSの限定公開で書いた日記をアップします。

(第5回福岡ポエイチ谷川俊太郎さんを迎えて)

旅をすると美術館に行きたくなる。いつかこの目で見ようと夢見ているのはバーゼル美術館所蔵、ココシュカが描いた「風の花嫁」だ。ココシュカが上塗りに次ぐ上塗りをした絵で門外不出どころか少しでも動かすと剥がれ落ちてしまう恐れもある作品だと言われている。

私も実行委員を務めさせてもらった福岡ポエイチ

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詩人 唖の王、盲目の王ー吉増剛造ー

詩人 唖の王、盲目の王ー吉増剛造ー

吉増剛造について書くのは今回が初めてではない。

所属している関西の同人誌で何年も前、試論社から刊行された彼の詩集『何処にもない木』についておよそ評論にいたってない文章を書いている。

「彼の詩は会員制倶楽部のようだ。重いドア、微かな声、意識的に反復するリズム…。しかし微かな声だと侮ってはいけない。あでやかにメイクしマニキュアを施した指で重いドアを押し開くと、首が痛くなりそうなほど上を見上げた滾り

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