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19.09.15 MGC 観戦備忘録

お久しぶりです。なんと気づいたら、前回の更新が5月。

4ヶ月ぶりの更新になってしまいました。

観戦には行っていたものの、なかなか筆が進まずそのままボツになっていった備忘録も数知れずあるのですが。駅伝シーズンも始まるので、これからは更新頑張ろうと思います。

今回は、先日行われたMGCの観戦レポを書いていきます。

【MGCとは】

Malatahon Grand Championship(マラソングランドチャンピオンシップ)。頭文字をとって通称、MGC。2020年東京オリンピックのマラソン選手の選考のために新たに創設されたレースです。2017年より、予選という形で北海道マラソン、東京マラソンなど各大会で基準のタイムをクリアした選手にMGCの出場権が与えられます。コースも東京オリンピックとほぼ同じコースを走り、男女ともに上位2名がオリンピック代表選手に内定します。

つまり、東京オリンピックのマラソン代表選手を決める大会というわけです。

従来と選考方法を変えたのは、近年のオリンピックでメダルが獲得できていない日本のマラソン界を強化するためだったり、過去に明確な選考基準がなくて揉めたりした経緯があったから。(このへんは前日の特番でドラマになってましたねw)

でも、そのおかげで男子マラソンの日本記録が立て続けに更新されたのも事実ですし、創設されて良かった大会なんじゃないかな、と思います。

さて、今回も総評です。

✳さいとーあやみ総評 ※あくまでも主観
・追っかけやすさ ★★★★★
・混雑度 ★★★★☆
・インスタ映え度 ★★★☆☆

都内で地下鉄JR都営線を駆使して回れば、複数区間観戦可能なので追っかけやすさは★5。

一番読めなかったのは混雑度だったのですが、神保町・浅草・日本橋のエリアなどは始発から人がチラホラいたようですし、想定より結構混んだな、という印象だったので★4にしました。最高レベルの★5は箱根駅伝の混雑レベルだと考えていただければと思います。

インスタ映え度(写真の撮りやすさ)は★3。本当は★2.5くらいにしたいです。場所による、ということとやっぱり東京は地方と比べるといろいろな面で写真撮りづらいな…と思います。

***

今回初めての大会ということもあり、観戦計画を立てるのが結構難しかったです。東京マラソンと違い、スポンサーの東京メトロも追っかけMAPなどは今回配布していませんでした。

公式HPに載ってるコース図も通過予想時刻もアバウトな記載。

仕方ないので、いつもお世話になっているGPS Cyclingさんのコースマップを見ながら、地下鉄出口確認用にGoogleマップを突き合わせ、電車の時刻を考えながら観戦プランを考えました。

通過予想時刻については、Twitterで赤さん(@akasan_runner)が素晴らしいものを作成されていたので、こちらに全面的に頼りました。ありがとうございました!

スタートゴール付近や選手が複数回通る場所で見たいなーと思ったのですが、激混みだろうなーと思いあえて外しました。

下記のように観戦計画を立てました。(時間の都合上、観戦は男子のレースのみを予定してました)

✳観戦計画
・浅草橋駅(13.1km)⇒浅草橋駅(16.7km)⇒曙橋駅(39.1km)

浅草橋で2回、折り返してきた選手を見てからJR総武線と都営新宿線で移動して曙橋駅付近で見る計画です。本当はギリギリまで浅草橋駅ではなく、蔵前駅で観戦しようか悩んだのですが、折り返しのインターバルが短かったので外しました。(蔵前駅は14.2キロと15.6キロで折り返し見るにしても移動が慌ただしくなりそう…と思ったので)各地点には30分前くらいには到着するように移動時間を見積もりました。

それでは当日の様子を時系列で書いてきます。

***

*8:30頃 JR浅草橋駅到着

Twitterで当日の混雑具合など情報をチェックしながら到着。中継が始まってからはradikoを永遠に垂れ流していました。到着直後、最前列は埋まっていなかったものの実業団チームの応援団やらがちらほら到着しており、これから混雑してくるかな~というところでした。近くにはGMO橋本選手の応援団の一団もいました。

*9:30 先頭ランナーやってくる

駅に到着してから1時間後、先頭ランナーがやってきました。トップ通過はHONDAの設楽選手。ラジオでも序盤からペースを上げていたのは聞いていましたが、独走。そして余裕の表情。

2位集団がやってきたのは設楽選手が通り過ぎてから2分後。

BIG4と謳われた大迫選手(Nike)、服部勇馬選手(トヨタ自動車)はじめヤクルト高久選手、トーエネック河合選手、富士通中村選手、トヨタ宮脇選手、堀尾選手…など5名以上の集団。

ただこの時点でトップの設楽選手とは既に2分以上の差。ラジオでも「1枠目は確定ですね」みたいなことを実況アナウンサーが言ってました。このあと予想外の展開が起こることを知らずに…。

5分ほどして全選手が通り過ぎたので、地下鉄通路を通って道路の反対側へ。16.7キロ地点で観戦します。

*9:42頃 折り返しトップランナー通過

折り返しでも設楽選手が独走状態。まだまだ余裕の表情でした。(速すぎて写真撮れませんでした;)

2位集団は先ほどとやや変化があり、鈴木健吾選手(富士通)、大迫選手、服部選手、中村選手に絞られました。有力候補と言われていたMHPSの井上大仁選手はだいぶ後方に。この時点で既に体が動かず、調子が良くなかったようです。

*9:46頃 男子全選手が通過したので曙橋駅へ移動

浅草橋から総武線で市ヶ谷駅まで行き、都営新宿線に乗り換えて39.1キロ地点の曙橋駅まで向かいます。所要時間30分ほど。

*10:20頃 曙橋駅へ到着

見やすい観戦ポイントを探します。なるべくゴールに近いところで観たかったのと、曙橋駅付近が給水ポイントになってしまっていたので40キロ地点まで歩いてみたのですが、混雑度がどんどん増していくため断念。曙橋駅から500mほど離れたところに場所を取りました。見やすい場所はもう人が結構いた印象です。MGC、侮れぬ。

続々と人が集まってきましたが、近くには富士通の選手&応援団や、青学集団(もちろん原監督も笑)もやってきました。

垂れ流しているラジオでは設楽選手のペースが落ちてきており、Twitterを見ても後続に追いつかれそうとのこと、どうなる…!?とドキドキしながら待っていると先頭ランナーがやってきます。

*10:55 先頭ランナー、39キロ地点に。

先頭でやってきたのは富士通、中村匠吾選手!!!

いや、正直予想しておりませんでした。

ランナー来る直前はラジオやTwitterの情報をシャットダウンしていたのですが、大迫選手か服部選手が先頭で来るかな、と思ったのでちょっとびっくり。

あとで録画見て知ったのですが、このあたりでロングスパートをかけたようです。

中村選手が来ると、富士通の選手たちが「男だろ!」のボードを掲げて応援。ここ、私的「#MGC名場面」なんですけど、写真に残せなかった。撮れなかったことは結構後悔しているんですが、本当にいい場面でした。

ご存知の通り、「男だろ!」は中村選手の出身校、駒澤大学の監督・大八木監督の檄。

中村選手のゴール直後にも大八木監督と抱擁して喜び合う写真が話題となりましたが、彼の中には卒業しても駒澤スピリッツが流れてるんだなあ、と思いました。

そして、中村選手のあとを大迫選手・服部選手が追う。

中村選手にアクシデントがなければ、このうちのどちらかが、代表内定、1名は涙を呑む。

一瞬でしたが2人の気迫が伝わってきた、そんな39キロ地点でした。

そして、前半レースをけん引していた設楽選手。

中村選手が通過してから2分後にやってきました。もう何人ものランナーに抜かれ、順位として最終結果は13位。

レース前半とは明らかに様子が異なり、身体が動いていない様子でした。ただ、表情は諦めていない。前半の勢いはなかったものの、一歩一歩、着実に走っており前を見据えていたのが印象的でした。

全ランナーが通り過ぎて、これにて観戦は終了。

最後の39キロ地点ではふらふらになりながら、それでも前を見据えて走る選手や歯を食いしばって懸命に走る選手もいました。

棄権してしまった選手もいたようで、改めて42.195キロは険しいレースであり自分との闘いなんだな…と感じました。

結果的にオリンピックに内定したのは富士通・中村匠吾選手とトヨタ自動車・服部勇馬選手。大迫選手はあと一歩のところで代表内定を逃しました。雨が降っていたら、こんなに暑くなっていなければ、設楽選手がスタートから飛び出さなければ…もしかしたらオリンピックの代表選手は全く違う選手になったかもしれないと私は思います。

まとめると
今回のMGC、レース展開はすごく面白いものでした。今までで一番面白かったマラソンレースといっても過言ではないのでしょうか。

ただ、一つの偶然が、一つのミスが、一つの気のゆるみが、選手の運命を変えてしまう。同時に怖いレースだな、ということも個人的にちょっと感じました。

各選手、東京オリンピックに賭ける思いは同じくらい強いと思います。最後の1枠、まだ諦めていない選手は狙ってほしい。

出場された選手の皆さん、お疲れ様でした。

そして、ここまで読んでくださりありがとうございました!

少しでも現地観戦に興味を持ってくれる人が増えますように。

さいとーあやみ

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