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22新卒採用、予算0円。188人エントリーしてくれて7人採用した話。

MVV(Mission・Vision・Value)を何よりも大事にするゴーリストで人事・広報PRをしているおかだ @adako_chan  です。

このnoteは、社員数約50人のITベンチャー企業で新卒採用責任者として、やった事・やらなかった事・やった方が良かった事をまとめています。

採用費用をかけない新卒採用にチャレンジしたい方、新卒採用チームとしてどう役割分担するかを悩んでいる方のお役に立てれば幸いです。また備忘録的に私自身が迷った時の判断基準なども書いています。

ちなみに私自身は2020年4月に新卒採用責任者となりました。1つ前の21新卒採用で初めてTwitter採用にチャレンジし、無事5人を採用できました。社歴は5年目と長いですが、これまでは営業や新規事業立ち上げ、広報がメインだったため、”採用” についてはまだまだ試行錯誤中です…!

前回の21卒採用詳細はこちら↓

「#すっぴん採用」というコンセプト

昨年、新卒採用責任者になってまず最初に行ったことは「コンセプト決め」です。ゴーリストらしい新卒採用を一言で表すと何か、何を軸にSNSや採用サイト上で発信するのか、どんな人に見てほしいのか、などそれらすべてに繋がるのがコンセプトです。

ゴーリストを表すキーワードの1つに「自然体」があります。
自然体でその人らしくいれる環境を作り、自分に足りない部分があれば「ネガティブ即シェア」をしてチームを頼ろう、という考え方です。チームで協力するために、ゴーリストには「ネガティブ即シェア」を含むValueが8つあり、このValueの元に自然体で働くメンバーが集まっています。

この考えを元にコンセプトを考え新卒採用を行うことで、入社後も大きなギャップなく活躍できる(入社をゴールにしない)、という循環です。そのためコンセプト設計には一番時間を使い、関係者全員が納得感のある言葉に落としこめるようになるまでしっかり話し合いました。

その結果決まったコンセプトを継続すると決めて、22新卒採用を開始。
(コンセプトが決まるまでのアレコレは、昨年noteをご覧ください)

#すっぴん採用 について
#すっぴん採用 の約束

22卒採用の結果

お待たせしました。結論から言うと以下結果となりました。

目標(2021年4月時点)
・採用費用0円(脱 ”有料採用イベント” )
・5人前後の採用
・新拠点である宮崎での採用活動に挑戦

結果(2022年1月時点)
・採用費用0円
・7人採用(エントリー数は過去最多の188人)
・そのうち、宮崎で2人採用

採用費用0円の所ですが、毎年参加させて頂いていた有料採用イベントに今年は参加せずに自社で頑張ると決めており、あらゆる手段を用意していました。タイミングなどもあるため再現性があるかどうかは微妙ですが、今思えば ”採用予算” という後ろ盾のない状態が良かったのかなとも思います。(社内MTG中にPLから予算が削除される所を目の前で見ていたので、相当覚悟が決まりましたね…)

振り返り

順算で動いていた局面もありましたが、この期間は誰よりもずっと新卒採用の事を考えていた自信だけはあります!(笑)
とはいえまだまだ未熟な部分も多いので、「求職者視点にたって、採用CXをより良く」という気持ちは常に持ち続けたいですね。

やらないと決めていた事4つ

1.私はフロント対応をしない

これは後々色んな事に繋がってくるのですが、昨年の反省点として私個人で採用対応を抱え込み過ぎて、新卒採用以外で進めたかった広報プロジェクトがあまり進まなかったという点がありました。今年は採用も広報も両方やりたい!というモードだったため、やらない事を明確にしてチーム内の人にたくさん頼りました。

その中でも1番大きかったのが、学生さんと直接連絡するフロント対応を自分から外した事です。もちろん採用のやり取りは非常にデリケートなものなので全てに目を通していましたが、私が広報として動いている時に採用活動も進んでいる状況がチームとして機能していると強く感じました。
チームで対応する事で、自分1人でやるよりも何十倍もの効果がありました。

2.不信感につながる事

一見、そんなの当たり前じゃん!と思うのですが、気を付けていないと想像できていないケースも多いのかなと感じます。

私たちは、その辺をすごく慎重に考えていたので、どんな事でもチーム内で共有し、学生さんファーストで対応を考えていました。正解はないと思うので、その状況次第で柔軟な対応が求められますが、一番大事な部分だと思います。

3.TwitterでDMナンパしない

挙げているポイントの粒度が揃っていなくて申し訳ないのですが、これよく聞かれるので加えました。
Twitter採用をやっていますが、こちらからいきなりDMを送る事はしませんでした。

私は、Twitterの投稿を見てゴーリストの事をいいなと思ってくれる人、興味を持ってくれる人が増えたらいいな~と思ってTwitterをしています。なので、DM上でいきなり口説いてもびっくりするでしょうし、無理やり感を生む可能性があると感じ、とにかく自然流入を大事にしていました!

4.いきなり電話しない(緊急時以外)

これまた唐突感がありますが、結構大事なのではとよく思っていたので書きたいと思います。

私が就活をしていた頃は、エントリーした会社の人事の方から選考に関していきなり電話がかかってくる事が多かったです。ただ学生時代の私は電話対応に慣れておらず、電話に出る時はいつも緊張していました…。(選考に関する電話を逃してはいけない、的な独特の緊張感もありましたw)

オンライン化が進む昨今では、電話の使い時というのはかなり大事だなと感じています。特にLINEが主流の学生さんにとって、ましてや電話に慣れていない方がいるかもしれない中で、いきなり電話というのは少しハードルが高そうな印象があります。もちろん電話をしないといけない場面もあるとは思いますが、あくまでも目的に沿った手段の使い分けを意識したいなという事です。

やって良かった事4つ

1.こまめな振り返りと即座な変更

新卒採用プロジェクト中は、基本的にチームで毎朝進捗確認、代表とは週1で相談していました。(困った時にはすぐにネガティブ即シェア(Value)を発動し、10分Zoomなどしていました)

#すっぴん採用 というコンセプトが固まっているため、チーム間で考えが大きくずれる事なく、学生さん1人1人の対応について話す時間が大切であるという認識があったのは良かったです。

また22卒採用では3ヵ月に1回ペースで改善を行い、採用フローの微調整や会社説明会のアップデートなどを実施しました。「1回決めたから」とか「発表したから」ではなく、どんどん変化させて良い方に進めようぜ!というスタンスが動きの激しい採用市場に非常にマッチしていたような気がします。

2.ヒストリーシートの活用

#すっぴん採用 では面接を「相性を確かめる」時間としているため、対話を大事にしています。そのため従来の面接の堅苦しいイメージにしたくなく、あえて「面談」と呼んでいます。

その面談の限られた時間内でどうすれば学生さんの考え方や感じ方を深く知る事が出来るだろうかと考えた結果、「人生ヒストリーシート」という仕組みを開始しました。
人生ヒストリーシートとは、これまでの人生を振り返った時に、信念や価値観へ影響を与えた出来事や体験を4コマで絵に表してもらったシートです。学生さんからすると一種の自己分析になりそうですね~。私も自分のヒストリーシート作りましたが意外と難しい!

面談でまずこのヒストリーシートについて紹介してもらうのですが、履歴書や自己PRといった形式ばった回答よりも、学生さんの事を深く知れたような気がしました。正しくて綺麗にまとまった就活武装としての回答よりも、お互いにありのままで話したいと思っている #すっぴん採用と非常に相性が良かったです。
「履歴書から何を聞いていいのか分からない」「学生さんのストーリーの深堀が苦手…」という採用担当者さんがいらっしゃればぜひ活用してみてください!

3.Twitter上で新卒メンバーの紹介動画をアップ

学生さんが何を知りたいのかと考えた時に、メンバーの事さらには現在新卒として入社したばかりの先輩が入社してみてどう思ったのか?のリアルが知りたいのでは、という点にいきつきました。

そこで新卒メンバー5人のインタビュー動画をTwitter上で公開しました。
直接的な反応こそは分かりにくいものの、学生さんにとって何が欲しい情報なのか考える良い機会となりました。
(1人目のシモヒラちゃんは、約550回のインプレッション数…!)

4.広報との両輪

「フロント対応をやらない」と決めた結果が、全てここに繋がってきます。

2021年2月にゴーリスト宮崎支店の立ち上げを行い、7月には立地調印式を実施していただきました。そしてこの様子はテレビ宮崎で夕方のニュースとして放映していただき、さらにそのニュースを見た宮崎大学の学生さんが今年の内定者となるS君に「宮崎にAI開発をするIT企業がきたんだって」と紹介してくれるのです。連鎖がスゴイ。。。

私が宮崎支店の立ち上げに携わっており、宮崎県さん、宮崎市さんやメディアさんの対応もしていたため、非常にスムーズに話が進みました。
(他社でいう所の人事と広報の連携ってやつですね)

仮に私が2021年もフロント対応につきっきりになっていれば、恐らく広報業務にまで手は回っていないでしょうし、連鎖も生まれていない可能性があるので、 ”チーム” で活動する事の可能性を感じました。

やった方が良かった事3つ

私の備忘録的に書いていきます。

1.座談会の実施

22卒採用ではありがたい事に4月時点のエントリーが思いのほか多く、例年よりも早めに説明会を開催しました。そのためお試しとして、メンバーとの座談会なしで選考を進めてみたのですが、結論座談会はあった方が良かったです。(7月から座談会ありに切り替えました!)

7月時点で目標エントリー数は達成したのですが、説明会からの離脱率が高かったため、ゴーリストの事を知る→興味を醸成するフローが足りていないのでは、という仮説がたちました。そのため2~3人の少人数でメンバーと話す機会として座談会を復活させ、ゴーリストという会社の事だけではなく、就職活動についてなど幅広く話す時間としました。

学生さんからは、選考に入る前にメンバーと話したり、会社の雰囲気を感じれる事でイメージがわいたというコメントを頂き、メンバーも積極的に新卒採用に参加してくれるようになり、非常にいい機会だったと感じています。

2.タッチポイントを増やす

座談会と同様の意図になりますが、学生さんとの接触機会を積極的に増やしてていくべきだったと感じています。ゴーリストでは、エントリーから内定通知まで全てオンラインで行っているため、オンライン上であっても会社の雰囲気を感じれたか、自分が働くイメージがついたか、という点が非常に重要になってきます。

オフラインと同じくらいのインパクトは難しいと思いますが、選考中に「なんだかやっていけそう」感がないと不安が残り続けてしまうと思います。
ここはまだまだ改善の余地があるので、今後の課題とします。

3.社内の事が分かるコンテンツを残す

これまた上記で挙げている点に繋がるのですが、社内の事を伝えるためのオンラインコンテンツがもっと必要だったのではと感じています。
今回テキスト系のコンテンツは製作しておらず、Twitterでアップした新卒紹介動画もタイムラインで流れてしまうのが勿体なかったんですよね…。

動画も活用しつつ、動画では伝わりにくい箇所のカバーとしてテキスト系の最新コンテンツがあった方が良かっただろうなぁと反省です。(一応Twitterがその役割ではありますが、リアルタイム感が大事だしなんといっても流れてしまう…)

コロナ前との比較(2019年→2021年)

2019年までは有料採用イベントがメインで、Twitterも大々的には動かしていませんでした。そこから2020年に採用コンセプトを定めて、採用サイトもリニューアル。さらにはTwitter運用、オンライン完結での選考など新たな施策を開始しました。
そして #すっぴん採用 2年目の2021年。Web検索やTwitter経由での自然流入数だけで、有料施策を行っていた2019年の総エントリー者数を上回りました。ヤッター!

エントリー者数
2019年:87人(うち自然流入は、18.3%)
2021年:188人(うち自然流入は、73.4%)

面談者数
2019年:60人(うち自然流入は、16.6%)
2021年:86人(うち自然流入は、73.6%)

内定者数
2019年:12人(うち自然流入は、58.3%)
2021年:11人(うち自然流入は、72.7%)

内定承諾数
2019年:6人(うち自然流入は、83.3%)
2021年:7人(うち自然流入は、57.1%)

まとめ

本当に優秀な学生さんが多くしっかりしている方ばかりなので、毎年新卒採用チームは鼻高々です。(笑)
そんな優秀な学生さん達に選んでもらえる自分たちであり続けたいなとしみじみ感じました!ここまで読んでくださった方、長文となってしまい恐縮ですがお役に立てていれば幸いです。

来年4月から一緒に働く7人の内定者のみんな!!
改めてゴーリストを選んでくれてありがとう!一緒に働けることを本当に楽しみにしているし、「この会社を選んで良かった」と思ってもらえるようにしっかりサポートしていくので引き続きよろしくね!!


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