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母の一周忌。全てを糧にして生きていけ。

母の一周忌が無事に終わった。
翌日はいつも通り仕事だったけど、目が覚めたらめまいと吐き気がして仕事は遅刻させてもらうことにした。 

子供の頃祖父母が亡くなって、それから初めての身近な人の死が母になった。
お葬式も一周忌も初めてのことばかりで、遠くから来てくれる親戚の送り迎え、食事、家に来てお茶を出したり頭の中で何度もシュミレーションをして準備をした。
とにかくやり切った。やり切って完全燃焼だった。

一週間、頭痛と吐き気で体調はいまいち。
そのうち風邪もひいて、どっかーん!とひどい生理がやってきて仕事は欠勤、早退続きだった。

それほど母の一周忌は大きな大きな意味を持つ大切な1日だった。
いつもは、母どこに行っちゃったのかな…?
今どこにいるの…?
実感の湧かない日々だけど、一周忌は母が死んだって事実を突きつけられたような気がして、事実からは目を背けられなくて悲しい気持ちでいっぱいだった。


お焼香をしたら大粒の涙がボタっと畳に落ちた。
泣かないと思っていたのに、一瞬で母が亡くなった日やお葬式の日のこと、それまで病気と闘ってきたこと、なんでもない日常のこと、悲しくない訳なかった。
1年ぶりに家族で涙を流した。
みんなで素直に泣ける場所があってよかった。

これまで何度も当たり前のように健康で、両親のいる友達を羨ましく思った。
自分自身が40代、50代になっても一緒にいられる未来があると思ってた。


私よりいくつも年上の方のご両親が病気をせず元気な姿を見て、どうしてだろう…ってみつからない答えを探して立ち止まりたくなる日もあった。

偉そうに私にアドバイスなんてしないでよ。
あなたに私の気持ちがわかる?って卑屈になってしまいそうなことも沢山あった。


簡単に健康は大切だよ。なんて病気の大変さも知らないのに言わないで。と何でもない一言にいちいち傷ついてしまう自分もいた。

こんな自分じゃだめだ!って自己嫌悪になって、沢山本を読んだ。
人の死や、悲しみや、乗り越えてきた道のり、色んなことに触れたかった。
もっともっとやさしさや想像力をもって生きなきゃって思った。

母と最後の最後まで力になってそばに居て、感謝を伝え続けられたあの日のように皆んなもどうか悔いなく大好きな人と最後を迎えられますように。
そして、どんなことにも意味があるとすれば私の経験はきっとこれから大切な人達を支える糧になる。
母もきっと願ってる。
大切な人たちが辛いときは支えてあげてねって。

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