唯一無二のおもてなしを実現するために〜今すぐ出来る3つのステップ ①
前回は、「宿泊業界の人材不足」という課題提起をした上で、最適なソリューションを探ることの重要性についてお伝えいたしました。
とはいえ、いざ最適解を見つけようと思っても、
など、スタートの一歩手前で踏みとどまってしまう方も多いのではないでしょうか?
あるいは、業務効率化の必要性は認識しつつも目の前の業務に追われて、取り組むべき課題が先送りになっている状況なのかもしれません。
しかし、もし本気で課題解決をしたい!という思いがあるならば、勇気をもって一度立ち止まり、しっかりと課題と向き合う必要があると思います。
DX推進を含めた業務効率化を行うためには、「お客様視点」でおもてなしを“ゼロベース”で考え、他にはない、貴宿ならではの魅力やアピールポイントを見つけて宿を再構築すること、すなわち「イノベーション」を起こす決意をすることが大事だからです。
では、なぜ「お客様視点」で宿の再構築をする必要あるのでしょうか?
その理由は一言で、お客様から「選ばれる宿になる」というメリットがあるからです!
宿に備わっている魅力をしっかり掘り起こし、それらの個性や強みを最大限に引き出すことができれば、コアな魅力や価値はお客様にも自然と伝わっていくからです。
その結果、ファンやリピートが増えていくという現象につながっていくでしょう。
では本題に入る前に、宿泊施設が集客を行う際、どのような発想のもとにサービスを考え、顧客接点を生み出すための施策の立案・実行に至るのか、よくある3つの課題を例に挙げてみたいと思います。
(※一般的な課題となりますので、全てのお宿様がこのケースに当てはまるわけではないと思います)
1. お客様が求めていない or 必要としていないサービスがある
貴宿にある多くのサービスがある中で、お客様が本当には望んでいなかったり、必要とされていないと感じられるようなサービスはないでしょうか。
これまでの流れを踏襲しているだけで、なんとなく取り入れているサービスであれば、一度見直しが必要かもしれません。
チェックインからチェックアウトまでのお客様動線に沿って、要/不要を見直していくと、新たな発見があるはずです。
2. 他の宿を意識しすぎる
宿泊業界で誰もが知る知名度のある宿や、うまくいっているケースがあると、良い点はうまく取り入れて活かしたいと思う方も多いと思います。
他の宿の良い点に学ぶという姿勢は大事だと思いますが、意識しすぎてしまっているのであれば、 注意が必要かもしれません。
宿泊施設には、地域性はもちろん、その宿ならではの個性や強みがあるため、他社がうまくいっているからといって、同様のサービスをそのまま導入して成功するとは限らないからです。
3. 個性がなく、他の宿そっくりのサービスになってしまう
変化のスピードが早く、次々と新しいサービスが登場するのは、宿泊業界においても顕著です。最新のシステム、今流行りのレイアウトや館内のデザインまで、宿にとっては選択肢が多く迷うことが多い状況かもしれません。
だからといって、「最新のサービスだから」「流行しているレイアウトだから」という理由で飛びついたり、他の宿がうまくいっているからといってそのまま導入することは、逆にリスクになる可能性もあります。
なぜなら、宿泊施設にとって最も大切な独自性(オリジナリティ)を損なってしまう可能性があるからです。
とくに近年は、旅慣れている旅行者も増えていますし、SNSなどで視覚情報を多く受け取っている方も多いため、「どこかで見たようなサービス」は、印象に残りにくく、すぐに飽きられてしまう傾向あります。
宿のコンセプトにマッチしていれば良いのですが、そうではない場合、逆にお客様が離れる原因となってしまう可能性すらあります。
だからこそ、実際に現地に足を運んでみて「これは新鮮!」、「他にはない素晴らしいサービス」とお客様が五感でキャッチする情報、さらにそのリアルから生まれる感動こそが本物の価値をもつのだろうと確信しています。
――――
ではなぜ、このようなことが起こるのでしょうか?
これらが起こる、【根本原因】はいったいどこにあるのでしょうか。
全てに共通して言えるのは、多くのサービスが提供者側の発想で考えられていること。
つまり、「顧客中心の視点で考えられてないこと」にあると、私たちは考えています。
本来は、顧客満足度を上げることを最優先に考えるべきなのに、売り手目線で考え、目先の利益の追求〈あるいは効率化〉に必死になるあまり、最も大事にしなければならない“お客様の視点”が知らず知らずのうちに抜け落ちてしまうのです。
「より多くのお客様に宿に来てほしい、多くのファンやリピーターを獲得したい」と願うあまり、短期的で効率的な方法に、つい目がいってしまいがちですが、それが行き過ぎると、本質的な宿の改革から遠のいてしまうこともあります。
さて、このように、売上を継続的に上げることと、サービス・おもてなしの質を追求したいという思いの狭間でジレンマを抱えている宿泊施設は、決して少なくありません。
また、多少時間はかかったとしても、一度立ち止まって「顧客視点に立ち返ること」の大切さを再認識されているところも増えてきた印象があります。
そこで私たちが提唱しているのが、「今のありのままの宿の状態を知ること」。
つまり、お客様の目から見て、宿のサービスやおもてなしがどのように映っているのか?、まずは現状を知ることから始め、他の宿にはない貴宿ならではの特別な体験やサービスを設計、再構築するための3ステップです。
次号以降は、いよいよ具体的な改革のステップについて、順を追ってお伝えしていく予定です。
課題があることは理解していながらも、どこから、何を始めて良いかわからないという方は、ぜひ次号もチェックしていただけたらと思います。
\「また泊まりたい」を加速するDX+ECはココダケ/
「cocodake(ココダケ)」は、宿泊体験DXと+物販EC機能を併せ持ち、
顧客満足度の向上、業務効率化と収益向上を同時に実現する、
ツーリズムコミュニケーションツールです。
現在、全国の宿泊施設様を中心に導入いただいております。
ご興味のある方は、お問い合わせフォームよりお気軽にご相談下さい。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?