車の事故を見て、頭が疲れました。今日の言葉#47

先日、家の前で車の事故があった。
家の中にいたら、
大きな衝撃音が聞こえてきて、
何かと思ってドアを開けたら、
一台の黒いセダンがガードレールにぶつかり、
車体の前方部分が道路に転がっている。
そのまた近くで、
白いピックアップトラックが
停まっていて、
中から、タンクトップ姿の若い男性が
出てきた。

若い男性は、Are you OK? 
と、ガードレールにぶつかった車の方に
声をかけ、
そちらからは、
女性が何か金切声で叫んでいるのが聞こえたが、
なんと言ったか聞こえなかった。
自分の車がガードレールにぶつかり、
大きく破損し、
本人も相当怖い思いをしただろうから、
大丈夫?と声をかけられたところで、
逆に怒りが込み上げてくるのも
よくわかる。

白いトラックの若い男性は、
転がっていた、黒い車の破片を広い、
歩道の方に寄せた。
そして、自分のトラックを
邪魔にならないように
近くの駐車場に入れ直した。

事故の瞬間は見ていないので、
細かいことはわからないが、
十字路で、
女性の車が来ているにも関わらず、
トラックの男性が横切ったので、
女性は慌ててハンドルを切って、
ガードレールにぶつかってしまったんだろう。

その後、消防車が来て、道路を少し封鎖したり、
警察が来て、事情を聞いたり、
そこに、若い男性の、お姉さんとお母さんのような
人も来て、一緒に話をしていた。

2時間ぐらい経ち、その若い男性の家族らしき人達は、
男性とハグをして、別れてその場を去っていった。
家族の彼への接し方を見て、
男性は落ち込んでいるんだろうなと思った。

男性を擁護するつもりは全くないのだが、
一連の彼の動きを見ていたり、
家族と話す様子を見ていたら、
もしかしたら心根の優しい人かもしれないな、と
つい思い、
こんな事故を起こして、車を破損させて、
辛いだろうな、と感情移入してしまった。

こういうことがあると、
私の頭はそのことでいっぱいになってしまい、
その思いが頭をぐるぐるする。
一緒に悲しくなったり、落ち込んでしまったり、
なかなか気持ちが切り替えられない。
その夜はずっと、
彼も辛いだろうなぁという気持ちが
頭をぐるぐるしていた。

翌朝、またそのことがぐるぐるしそうになった。
最近、マインドフルという言葉を聞いたので、
「今、この瞬間に起こっていることに集中する」
というのを試してみる。
とりあえず体の感覚に意識を向け、
考え事を深く考え過ぎないように、
聞こえる音、感じる匂いなどに
意識を向けるようにした。

前日の事故の彼の気持ちを
ついつい考えそうになる。

でも、ふと思った。

心根の良さそうな彼なら、
きっとこの経験があることで、
自分の不注意を顧みて、
運転の仕方を変えるなり、
もっといい人間に
なるきっかけにしていくだろう

なんの根拠も無いし、
彼が本当に優しい人間なのか、
事故の詳細がどうだったのかは
全くわからないのだが、

でも、
「彼も辛いだろうなぁ」という感情が、
「今日はまた昨日とは違う別の気持ちで、
少しずつ彼は元気になっていくだろう」と思えてきたら、
とてもスッキリした。

衝撃的なことが起きると、
つい自分にそれを重ねて
苦しくなる時がある。
自分自身が辛い経験をするときも、
くよくよ考えてしまって、
なかなかそのぐるぐるから抜け出せなくて
余計に頭が疲れる。

でも、時は刻々と動いている。
昨日と今日は同じじゃない。
今、この瞬間に意識を向ける、
ということは、
「昨日、こんなことが起きました」
から
「じゃあ、今日はどうしよう」
を考える事になるのかな、と
ふと思った。

今回は他人事だったけれども、
自分自身に何か災難が起こっても、
「じゃあ、今どうする」
「じゃあ、今日何ができる」
と、頭を切り替えることができたら、
少し楽になるだろうな、
と思った。

今日の言葉#47

気持ちを切り替えることは、少しずつ訓練すればできるようになるかもしれない

hana

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