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海外営業/メーカー駐在員の業務スケジュールお見せします

海外駐在ってよく聞くけど実際何してんの?海外営業って日本の営業と何が違うの?等々、駐在員のリアルな日常を知りたい声が多いので赤裸々にお見せします!
この記事を読めば海外営業って実際何をするのか?が分かります!ぜひご覧ください。

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◆主な業務内容

私の属性
私は大手日系メーカー駐在員です。コンスーマ向け製品も多く取り扱っているので、恐らく皆さん知っている会社です。入社から数年間日本の本社で営業や販売支援業務を行い2020年2月からジョージア州アトランタに赴任しました。コロナと同時期の赴任です。アトランタの拠点には30人~40人ほど社員が在籍しておりますが駐在員(日本人)は私一人です。

営業対象
私の担当業務を一言でいうと『アメリカ南東部の日系企業の専任営業』です。私の扱う商材は業界問わないので、ジョージア州の日系企業は全て営業対象となります。アメリカ南東部という範囲なので、サウスカロライナやノースカロライナ州、テネシー州、アラバマ州、フロリダ州なんかも担当エリアになりますが、経費削減の折、出張は出来ないので基本ジョージア州の日系企業が主な営業先となります。
ミッションはアトランタを中心としたジョージア州の日系企業市場の新規開拓マーケット分析です。営業職としては初めての赴任者であるため95%以上がノータッチの企業です。つまり、ゼロから人脈を作りつつ、そもそも日系企業が何社存在するのか、市場特性はあるのか等のマーケティングを行う事が求められていました。

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出典:https://wikitravel.org/ja/%E5%8D%97%E9%83%A8_(%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB)

◆営業KPIと活動計画

【売上予算$XX,000/月】【新規案件発掘2件/月】【アポイント10件/月】という数値を目標として活動しています。これらの月次KPIを満たすために週次目標を策定し行動計画を立てています。もし新規案件が足りなければアポイント数を増やして母数を拡大します(量のアプローチ)。逆に新規案件のKPIをクリアしている場合は、保有商談の確度を上げるため顧客とのリレーション強化や提案内容のブラッシュアップ(質のアプローチ)を行い、それぞれ時間の使い方を振り分けています。
特にコロナ禍で修正された売上予算でも無いので正直、毎月予算をクリアするのは非常に厳しいのが現状です。その厳しい状況でも一件でも多く受注できるよう営業活動についてはPDCAを意識しながら日々改善を続けています。

◆週次スケジュール

こちらが実際のスケジュールです。(とある週のリアルな予定表)この記事はこの表だけでも良いんじゃないかと思いますが、以下詳細を述べていきます。

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1.定例ミーティング
営業職で赴任しているので会議は少なめです。私が所属しているアトランタのセールスチームの営業会議が週に一回と、駐在員同士での報告会議が週に2回です。駐在員会議は他州のHQにいる私の上司への報告や相談を行っており、勿論全てオンライン会議です。

2.顧客アポイント
2020年3月から2020年冬ごろまでは完全にオンラインでの営業活動でしたが、2021年4月以降は対面での営業を受け入れていれる企業様も増えてきたこともあり、顧客アポイントはオンラインと直接訪問のハイブリッドとなっています。おおよそ週に3~5件のアポイントが取得できおり、その内1~2件は対面営業をしているので、週に2日は外出しているケースが多いです。近いお客様だと車で30分ほど、遠いお客様だと3時間弱くらい移動にかかります。一回の訪問の移動時間を平均すると往復で2時間半くらいかと。
オンライン会議の方が移動時間が無く効率的ですがお客様との信頼関係を構築するのは非常に難しく、案件化/商談化出来るまでは何度か顧客先へ足を運ぶ方が返って生産性が高くなるため、オンラインと対面営業を使い分けています。アポイントだけ取ろうと思えば週に10件以上取れますが、営業対象である日系企業の数には上限があるので、一回の営業の質を高めるべく週に5~6件をMaxにコントロールしています。
因みにアポイントの取り方ですが、商工会議所や日米協会、その他の色んな協会にある企業リストやWebsiteで見つけた連絡先に片っ端からメール/電話をする、非常に古典的な手法です。なお、アメリカではニューコールの事を『Cold Call』と呼びます。

3.顧客面談準備
営業活動において第一印象は非常に重要です。身なりや態度は言わずもがなですが、どれだけ誠意ある営業対応が出来るか、これが重要だと考えています。残念ながら営業レスで売れるほど他社を寄せ付けない最高の商材は無いので、営業力がなければ契約には至りません。
私は最低限の礼儀として【Webに公開されている情報には全て目を通してから】顧客面談に臨んでいます。沿革や社長メッセージ、事業内容、取扱い製品、中期経営計画、決算短信、決算報告資料、ここらへんは必ず確認します。その為、初回面談の際には1~2時間近く準備に時間をかけており、業務に占める割合もそこそこ大きくなっています。

4.提案書/見積作成
見積もり金額をそのまま提示するだけのセールスも多いですが、それだと誠意も伝わりませんし、なぜ弊社商品を選ぶ必要があるのか?を合理的に説明できなければ競合他社には勝てません。安易に値下げして価格競争に陥いるのは防ぎたいです。という私の信念のもと、多少非効率かもしれませんが商談規模の大小問わず必ず提案書を作成して、顧客にレビューを行います。その為、この提案書作成にはそこそこ時間をかけています。

5.メールチェック/問合せ対応
これは社会人の基本所作ですが、朝/晩には必ずメールチェックをしています。また、面会したお客様に対しては必ず同日中に御礼メールを出しています。その他お客様からの問合せメールには24時間以内に一次回答を行い、社内確認や何か対応が必要な場合は空き時間を使って対処します。
アメリカって本当に先進国?と疑うくらいテキトーな仕組みで世の中回ってたりするので、日本ではありえないような請求書トラブルや配送トラブルが頻発し、問合せ対応に意外と時間が奪われます。週によってはトラブル対応に大分時間を奪われる時もありますね。

6.その他業務
営業パーソンとして【アトランタ界隈で顔を売る】事を目的として、商工会議所の役員に立候補したり、地域のイベントの実行委員を担当したりしています。商工会議所の役員ともなれば毎月の役員会への参加、発表資料の作成、各イベントの運営や準備などそこそこ時間を取られます。ただ、人脈も広がり多方からの信頼を得られるので、見返りとしては大きい活動です。

◆英語を使う頻度

週一度の営業戦略会議は全て英語です。その他、社内で問い合わせ業務を行う際は基本英語になります。お客様も担当者が米人の場合は英語でのやり取りになりますが、こちら側にも米人のセールス(私の販売パートナー)が居るので深いやり取りは米人同士で進める事なります。
メールや電話で使う言語の割合でいうと7割~8割は日本語が占めていると思います。社外は日本語、社内は英語、ざっくりこんな感じですね。

◆ランチについて

ランチについては何パターンかあります。

パターン1:時間が無い時
ガソリンスタンド(Quick Trip)の売店に売っているBLTサンドを社内で食べます。一個約$4ですがメチャクチャ旨いです。すぐ食べれるしコスパ最強。トッピングやソースは自由に選べるので、自分好みにアレンジ可能。

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パターン2:時間潰す必要あるとき
アポとアポの間で時間が余っている時や、顧客面談前に事前準備を行いたいときは長時間滞在出来る、且つランチも食べられるカフェ(Panera Bread)に行きます。食べるのは必ずサラダです(笑)Wi-Fiもあるしトイレ奇麗だし営業マンには憩いの場所です。

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パターン3:心の余裕があるとき
これは営業マンの特権ですね。時間と心の余裕がある時は、お客さん先の近くにある評判高いレストランに行きます。お客さんに「ここら辺でおススメのランチはどこですかね?」と聞いて、そのおススメ店に行く事が多いです。そうすれば次回以降の話のネタにもなりますし一石二鳥なので。

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まとめ

いかがでしたでしょうか。こうやって見てみると「仕事自体は日本と然程変わりない」事がお分かりいただけたでしょうか?特に私の場合は日系企業を相手にしているのでお客様とのやり取りも8割~9割は日本語です。海外営業ってハードルが高いと思うかもしれませんが、そんなことも無いので気になっている人は挑戦してみてください!

為になったな!と少しでも思ったら「スキ♡」をお願いします♡

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