「上司」と「部下」

「ウチの会社は部長や社長に対しても皆んなさん付けで呼んでます」
「上司と部下で趣味の話で良く盛り上がってます」
フラットな組織をアピールする際に企業がいいがちなことだ。
これは1つの事象を捉えて「フラットな組織」を表現しようとするもので、その本質ではない。

では、「フラットな組織」とは何か?その本質を解説してみたい。
まず、上司と部下で同じものは、「共同する取組を成功させること」その先に「企業を発展させること」である。なので敵ではなく味方であるべきだ。
一方、「権限を持ってるか?」「現場実態を見ているか?」は上司と部下で違う。
上司は過去の経験則から確立の高い妥当な意思決定が出来ると信頼を受けて意思決定権を保持している。部下は個別の取組を成功させるため、現場に近いところで各種折り合いをつけながら仕事をしている。

失敗するパターンとしては2つ。いずれもどちらかのやり方に偏った判断である。
①上司の過去の経験則(成功体験等)に拘り過ぎ、「お前はまだわかってない!」と部下を制し、”今回起きてること”を理解せずに判断してしまう。
②部下の少ない経験と想いだけで「これやったら成功する!」に、委ねたり・責任転嫁したり・嫌われることを恐れたりし、上司の経験則で回避できたことを見逃したりし、部下が出来る範囲での実績しか出せない。
大手企業・安定企業ほど①に陥りやすく、ベンチャー・若手活躍志向が強い企業ほど②に陥りやすい。

正しいやり方は、「部下の現場実態を正しく共有し、上司の経験則に当てはめて見て、”今回のやり方”を合意し、上司が意思決定する」方法である。

正しい「上司」と「部下」の仕事の仕方が浸透し、ストレスなく成果を最大化させる世界になればと願っている。

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