「三大広告賞」の一つ「One Show」を総なめ！あの大人気チェーン店の「カビが生えた◯◯」。

みなさん、こんにちは。アメマ速報の淺井です。

バーガーキングが「えーっ」と驚く衝撃映像を使ったコマーシャル で2020年度のOne Showの賞の数々を受賞。今年のOne Showではその他にも数々の興味深い作品が賞を受賞しました。今回はそのOne Show 2020と受賞作品に注目です。

One Showとはカンヌライオンズやクリオ賞と並んで広告業界では「三大広告賞」の一つとして知られるとても重要な賞。The Once Clubというニューヨークを拠点とする非営利団体によって運営され、作品は広告クリエイターによって審査されます。クリエイターによるクリエイターのための賞、気になりますよね。

バーガーキングの 「Moldy Whopper」（カビが生えたバーガー）は、今年のOne ShowでBest of Showを取るだけでなく、Best of Discipline 作品としてFilm部門、Integrated部門、Out-of-Home部門、Print部門で受賞し、アワードを総なめにしました。

このキャンペーンは、時間の経過とともにバーガーにどんどんカビが生えるリアルな映像を使い、食品から人工的な保存料を完全排除しようという同チェーンの強い決意を表したものとなっています。

これによってバーガーキング社はClient of the Yearを受賞し、「Moldy Whopper」を制作した3つのエージェンシーの1つであるDavid Miami は INGO StockholmとPublicis Romania Bucharestと共に, Agency of the Yearを受賞しました。

また、David Miamiは、バーガーキングの別のキャンペーン、David Madridオフィスと共同で取り組んだ「Stevenage Challenge」プロジェクトでBest of Discipline for Social Mediaも受賞しました。

ドイツのエージェンシー、Jung von Matt Hamburg は、NDR Elbphilharmonie Orchestraのための作品 「For Seasons-composed by climate data 」でいくつもの賞を受賞した後、Independent Agency of the Yearに選ばれました。

このプロジェクトは、数人の才能ある音楽家とコンピュータープログラマーが共同で現在の異常気象データをコンピューターによって譜面化し、ヴィヴァルディの「四季」に反映した「聴くことのできる異常気象」。それをElbphilharmonie Orchestraが演奏し、人々に異常気象が環境にもたらす危険性を再認識させることを目指しました。Best of Discipline for Creative Use of Data賞を受賞したほか、今年最も環境に配慮したクリエイティブな作品に贈られるOne Show Green Pencilも受賞。ヴィヴァルディの美しい楽曲がいかに変わってしまっているのか聴くのが怖い気もしますね。

また、11のgold pencilを含む複数の賞を受賞した作品としては、Scholz & Friends Berlinの「The Tampon Book」があります。

ドイツの生理用品に対する19％の贅沢税を回避するために、15個のオーガニックタンポンを本の中にパッケージして販売するというドイツの生理用品会社 The Female Company のプロジェクト。このプロジェクトによってドイツ政府はタンポンに課せられる税を７％にまで下ろすことになりました。Creative Effectiveness、Direct Marketing、Public Relationsの各部門で受賞し、One Show Cultural Driver Gold Pencilも受賞。昨年のカンヌではPR Grand Prixを受賞しています。タンポンに贅沢税とはちょっとびっくりですね。

その他の特別賞は、SmugglerがProduction Company of the Year、SpotifyがIn-House Agency of the Year、OgilvyがNetwork of the Year、Interpublic GroupがHolding Company of the Yearを受賞。

過去5年間にわたり最も優れたクリエイティブ作品を生み出してきたエージェンシーとブランドに贈られるOne Show Penta Pencilは、McCann New YorkとクライアントであるMicrosoftに贈られました。

Microsoft / Changing the Game

彼らの「Changing the Game」キャンペーンもDesign賞と9つのGold Pencilを受賞し、これでMcCann New Yorkは、「March For Our Lives: Generation Lockdown」 と6つのGold Pencilを含む、合計15のGold Pencilを受賞したことになります。

今年のほとんどの主要なアワードショーと同様に、One Clubもコロナウイルスの影響で授賞式をバーチャル形式にしました。今年の受賞者は、リン・マニュエル・ミランダ（作曲家でありブロードウェイミュージカル「ハミルトン」の主役を努めた）が共同で設立した即興ヒップホップグループ、Freestyle Love Supremeによって作成された特別ビデオで発表され、現在もOne Showのウェブサイトで見ることができます。

今年の作品は環境問題や社会問題に取り組んだ作品が多く受賞した印象です。コロナの話題に取り組んだ作品は来年のOne Showに出てくることが予想されます。今後どのようにアワードや授賞式が形を変えていくのか注目ですね。アメマ速報でも随時レポートできればと思うので、興味をお持ちの方はぜひフォロー頂けると嬉しく思います！

受賞者の全リストはこちらから。

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