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おみくじが今日も凶とて生きなきゃなので

おみくじが凶だった。
正確に言えば、年越しホームパーティからもつれ込んで行った友人宅近くの神社でひいたレジャー感覚のおみくじは「末吉」で、三が日の最終日である本日、実家近くの七福神めぐり的なお参りの終着地である大きな神社でひいたセカンドおみくじが「凶」だった。

なお、2回もおみくじをひき直すのが神様に対して無礼者であるかどうかは諸説あるらしく、「その場でリセマラしなきゃOK」というのが通説である模様。とにもかくにも、「凶」のおみくじはひ弱なメンタルにくるものがある。ひきなおさなきゃよかった。

新年に引いた「末吉」のおみくじには、概ね今は悪いけどちょっとずつ良くなる的なことが書き連ねてあったのだが、そのなかで目を引いたのは「病」の項目。弱気にならなければ治ると書いてあった。それ完全に重病人への励ましじゃん……と密かに意気消沈していたのである。
そんな感じなので「凶」のおみくじでも「病」の項目が気になったわけだが、読んでみれば衝撃の一文。
「重し、医者に頼れ」、とな。あーあのきもち。

さて、なにせ「凶」である。ことはそれだけでは収まらなかった。しょんぼりムードでおみくじ結びゾーンにおみくじを結ぼうとしたところ──紙がちぎれた。ブチッとちぎれたのだ。「凶」のおみくじの三分の一ほどが、ちぎれて、手の中に残った。まじかよ、勘弁してくれ。

呆然だ。そりゃもう、大呆然である。
「縁起極悪エピソード」として、あまりにも完成された流れでちょっと、いや、わりとドン引きした。手の中に残った紙には、「病 重し、医者に頼れ」と書いてある。自慢ではないが健康ノイローゼで、ふとした瞬間に自分がとんでもない病気なのではないかという想像にとりつかれて、塞ぎ込んでしまうタイプだ。いやほんと、まーじで勘弁してほしい。

「ひー、むりー!」という気持ちになり、その場で健康診断と人間ドックを受ける決意を固めた。無職というかフリーランスというか、という生活になってから先延ばしにしていたのである。(昨年、胆嚢摘出手術を受けたので、その際にざっとした健康状態のチェックはうけているのもあった)
近郊で受けられる人間ドックをとりあえず検索したので、明日あたりに予約しようと思う。思い立ったが吉日である。まあ、「凶」なのだけれど。

おみくじというのは、吉凶を占うわけではなく「念じたお願い事に対する、神様からのメッセージ」なんだとか。なるほど、そういう考え方もあるかもしれない。

となると、この人間ドック、もしかして良くない結果なのかしら……不健康な生活態度であることは薄々感づいているので、恐ろしい限りである。

おみくじが凶だろうが吉だろうが、今日を生きていかなくちゃいけない。
神様が「健康に気を付けろ」と言っているのだと受け止めて、あれこれ気を付けていこうかと思っている。