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ほぼ日手帳で小説家になった話①【全文無料公開】

たぶんすごく個人的で、すこしだけ普遍的な「なりたい自分になる」ためのお話。

【すべての部分を無料公開しています】

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小さい頃から、自分は作家になると思っていた。

幼稚園のおえかき帳にえんぴつでお話を書き殴っていたときから、「作家になりたい」というより、「よくわかんないけど、自分はそのうち作家になるなー」というなんの根拠もない漠然とした予感みたいなものを持っていた。

が。

時は流れて2×年。2017年の春に、三十路の声が聞こえてきたある日。私はとんでもないことに気づいてしまった。


・オリジナル長編小説(文庫1冊10万字くらい)を書ききったことがない

・そもそも、公募文学賞に応募したことがない

・『小説家になろう』などの小説サイトでまともに戦ったこともない


という自分の現状に。

「……あれ?」

「もしかして、わたし」

「このままだと作家になれないんじゃないか??????」


そう気づいたときの焦りっぷりたるや、もう滝汗でしたわ。真夏の全力疾走もかくや。っていうか、むしろ私がナイアガラの滝でございますご本人登場〜☆ってくらいに変な汗かいたね。

ふと、そのとんでもねぇ事実に気づいてしまったのはきっかけがある。

はるか昔に某2次創作畑で別ペンネームで活動していらっしゃった先生(めっちゃ面白い小説を書くすげえ女だ。新作が特にすごい)がかの電撃大賞で入賞&学生デビューっていう話をTwitterで見かけたのだ。同じジャンルでの活動時期が被っていてほんのり面識がある私は、それはもう嫉妬に狂った。当時から彼女の小説はめっちゃ面白くて、彼女自身も小説書くのが好きで、本人が話しているところによると17歳のときからずっと公募に挑戦したり、WEBでの活動をしたり。そういうのを欠かしたことはなかった人だ。

当時、共通のフォロワーだった某氏が「●子(某先生だ)さんと雨子さん(わいだ)は早くプロになればいいのに」みたいなことを呟いてくれていて、「あの才能と併記してくれてありがとうな!!!」と思うと同時に、まだ自分はそう思ってもらえるラインに立っているんだということを、少しだけ安堵していた。

しかし、2017年。書き続けた彼女と生きるために働きまくることとお酒を飲むことにほぼ人生の持ち時間を突っ込んでしまっていた私とは、もう随分と差がついてしまっているのは誰が見ても明らかだった。

そうして、私は気づいたのだ。


「やっべえ、作家はどうやら目指さないとなれないぞ!!?」


2017年。春。

怠惰なままに年をとってしまった私がその事実に気づいたとき、私の手元にあったのは『ほぼ日手帳』だった。


(続く)


→つづき https://note.mu/ameco221b/n/n6ea3fd75d2b4


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