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いろんな"ん"


こんにちは。わたあめです。

本日は日本語のいろんな「ん」についてお話します。


突然ですが、日本語の「ん」にはさまざまな「ん」があることを

ご存知でしょうか?


たとえば、

 ①散歩(さんぽ)

 ②粘度(ねんど)

 ③金庫(きんこ)

これらはそれぞれ異なる「ん」で構成されています。


日本語教育能力検定試験の勉強をしたことがある方は、

「あ〜、そういえばそんなんあった気がする。。。」と思った方もいるかと。


①散歩 [sampo] 両唇鼻音

「ん」のすぐ後ろの音が「p」で両唇を使うので、「ん」は「m」で発音。

上の唇と下の唇をくっつけて発音する「ん」です。

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②粘度 [nendo]

「ん」のすぐ後ろの音が「d」で歯茎を使うので、「ん」は「n」で発音。

「粘度」の「ん」を発音する時、前歯のすぐ後ろに舌先が当たっているのがわかりますね。

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③金庫 [kiŋko]

「ん」のすぐ後ろの音が「k」で軟口蓋を使うので、「ん」は「ŋ」で発音。

喉の奥の方で発する「ん」です。

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昨日、中国語母語話者の方へ発音の指導をしていた際に、

「繁華街(はんかがい)」の「ん」を[n]で発音していて、

「は ん か あ が い」と、1拍多くなってしまっていました。


そこで以下のように発音するよう指導したところ、

きれいに「繁華街」と発音できていました。拍数もばっちりでした!


【指導方法】 まず、「が」(ga)を発音させる。 次に鼻にかけて空気を抜くように指示。 鼻から空気を抜く感覚を覚えてもらったら、次に「んが」と発音してもらう。「んがんがんが」としばらく練習させ、最後に[ŋ]を発音させる。

       




本人に感想を聞いてみたところ

「[ŋ]のが言いやすい。」と言ってました。


不自然な発音ですと、

周りも聞き取りにくいだけではなく、当本人も話しにくいのではないでしょうか。

私も英語の発音、なかなかうまくならなかった時は、

自己流でなんとかしようとして正しくない口の動きをしてしまっていたので、

周りも聞き取りににくいし、私もうまく話せないということが

多々ありました。

発音について勉強した後は、かなり楽に話せるよになって、

周りからもすんなり聞き入れていただけるようになり、

もっと早く発音の勉強すればよかったー!!と後悔しました。


学習者にも正しい口の動かし方を教えてあげると、

より自由に、より楽しく話せるようになります。




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