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斎藤 亜衣
2021年4月7日 09:33
お天気雨の、75秒前。密集した淡い桃色に目をやると、いつでも時間がグラリとする。ここではないどこかにすーっと吸い込まれそうになって、あわてて隙間にある小さな空を仰げば、今度は、淡い危なげな水色に吸い寄せられそうに。空の二階を一瞬だけ見たかもしれない。雨粒をよけながら走って帰る。