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コロナ前後で変わった転職事情

世は大転職時代。
終身雇用という概念は崩れ去り、人生が100年になると同時に引退する年齢も引き伸ばしとなり、働く期間が伸びたことでいくつになっても勉強しスキルアップすることが求められ、その結果一つの会社で長く勤めることよりも、いくつもの会社を渡り歩き自分のキャリアを築くことが是とされる時代が到来しました。

そんな時代を体現するかのように、半ば強制的にコロナウィルスが世を襲いました。自分が勤めている会社や自身のキャリアについて見つめ直した方も多かったのではないでしょうか?この転換期を通して、日本の転職事情も大きく変わりました。では何が変わったのか、転職活動にフォーカスを当てて、具体的に3つ紹介したいと思います。

オンライン化

一つ目は選考のオンライン化です。皆さんの多くが少なからずリモートワークや、オンライン会議を経験したかと思いますが、選考がオンライン化されたことも例外ではありません。特に昨年の今頃は世の中がかなり敏感であったため、ただどうしても人を雇いたい会社はオンラインで選考を決行しました。今ではそれが当たり前となり、入社するまで全ての選考がオンラインで行われるところも少なくありません。

選考がオンラインで行われることで良いこともいくつかあります。特に転職活動をしづらい人、会社に缶詰だったエンジニアや管理部門などの人たちも、勤めている会社がリモート環境であればスムーズに選考を行うことができるようになりました。今までは有給をとりながら騙し騙し選考を受けていたところ、だいぶ楽に活動ができるようになったのではないかと思います。

その反面、窮屈になったこともあります。それは選考スピードが格段に早まったことです。面接をしやすくなったことで選考のスパンも早まり、日程を先延ばしにすること自体がネガティブに受け止められたりしてしまうようになりました。少し悩んでいる間に他の人がトントン拍子に進んで、ポジション自体が募集停止になってしまうなんてことも起きています。以前よりもじっくり考える余裕がなくなったというのがオンライン化の弊害です。

希薄化

オンライン化になったことも影響しますが、人間関係やキャリアに対する考え方、そして会社に対する思いなど全てが希薄化しました。それは転職活動にも現れていて、一次面接〜オファー面談まで全ての行程がオンラインで行われることで一度も企業に訪問することがなく内定が出るようになってしまいました。

言葉だけでは伝わらない、一種の直感や雰囲気なども含めて「ここで頑張ろう」と決断していたのが今までの転職活動でしたがそれが失われてしまいました。そのために、なんとなくこの会社でいいやと覚悟感がないままに入社の意思を決定してしまったり、入ってからも会社への帰属感が感じられず、短い期間で退職してしまったりというケースも増えてきています。予定が組みやすくなったり、色々な情報比較ができるようになったりとメリットもあるオンライン化ですが、人間関係や会社への帰属意識の希薄化というデメリットも浮き彫りになってきているのです。

二極化

極めつけは実力によって転職しやすいかどうか、企業側も採用できるかどうか、明確に二極化されることとなりました。特に煽りを受けたのは第二新卒のポテンシャル層です。いまはだいぶ落ち着いてきましたが、一時期はほとんどの企業が様子見になったため、真っ先に規模を縮小されたのが第二新卒層です。採用に遊びがなくなったため、キャリアチェンジなどもし辛くなりました。

企業側にも多大なる影響が出ました。まず経営状態が怪しくなった企業はもちろん採用を止めましたし、そこから抜けていく人たちはある程度の安定を求めるようになったため、事業が確実にしっかりとしている会社やネームバリューのある会社が選ばれやすくなりました。採用強者はさらに強くなり、弱者はさらに弱くなりました。

世は大転職時代です。いま自分がどんな力を身につけているのか、どういう風に見られ、どう評価されるのか。知っておかないと取り返しのつかないことになるかも知れません。そうならないように転職サービスが存在し、転職エージェントが存在しています。みなさんのキャリアがより明るいものとなるような、その一つの手助けとなるように情報発信していきますのでよろしくお願いします。

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