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農業に学ぶ仕事術

サワディー・クラップ

久しぶりに・・・投稿。
タイの雨季も終盤に入り洪水の被害も出始めています。
と、唐突なのですが、

農業って大変ですよね。

農業に限らず「仕事」はどのような物でも楽なものは無いでしょう。
中には「仕事が大変なんて感じた事が無いよ、楽しいよ」と言う方がいらっしゃるかもしれませんが、
そのような方は極々稀でしょうね。と、私は思います。

さらに唐突ですが、
世界4大文明(エジプト、メソポタミア、インダス、黄河)に長江、メソアメリカ、アンデス、マヤなども含めて「文明のゆりかご」と言われているようですが、
どれも大河の流域で肥沃な土地で生まれています。
(アンデスやマヤは河川がないのでは?灌漑用水路跡などが確認されているようです)

文明が発生するには前提として「農耕による食糧生産の開始、それによる余剰農産物の生産がなければならない」とあります。
(一部Wikipediaから引用)
飛躍してしまいますが、
農業があったから現在の「仕事」と言う形で様々な業種が生まれて来たのだと私は思います。

多分、大昔は自生の物を収穫して食糧としていたのでしょう。
しかし、それでは「いつかは無くなってしまう」と考えたから、
農耕(農業)と言うものが生まれたのでしょう。
狩猟も形を変えて酪農畜産となってきたのでしょう。

昔は肥沃な土地があったから放置していても作物は育ち豊富な収穫も確保できていた。
しかし、それは大河流域だから出来た事で
大河から離れた場所では年を追うごとに土地は痩せていく。
そこで肥料と言うものが発達していく。
今では化学肥料に頼っていた土地は限界に来て、
有機肥料の見直しも広がり始めてる。

農作物は同じ米、同じ果物であっても品種などの違いで味が変わる。
同じ品種でも育て方でも味は変わる。
同じ品種、同じ育て方でも土壌の違いでも味は変わる。
それにより価格も変わって当然の事である。

皆、同じ品種ならば高く売りたい。
それには多くの方に好まれる「味」それに伴う個体の品質が必須だ。
「味」と言うのは「好み」で十人十色と言っても良いかもしれないが、
大方の方が「美味しい」と言えば評価は上がる。

天候に左右される農業は長年培ってきたデータが品質を左右することが多い。
「長年の勘」などと言ってるが、
それはその人の中に蓄積されたデータから生まれてくるもので、
「いい加減」なものではないはずだ。
コンピュータを使っているから「データ」と言う言葉が「正確なもの」の代名詞的に使われるが、
その土地を知り尽くした農業従事者はコンピュータに蓄積したものではなく、
その人の頭の中、身体に染み付いたモノがデータなのであると私は思う。

どんな仕事でもベース(会社、土壌)が出来ていなければ案件(種蒔き)しても良い生育は望めない。
反対にいくら良い案件素材(種)があっても、
良いクライアント(ベース、肥沃な土地)に提案(種蒔き)しなければ、
育つ物も育たない。
いや、芽が出て収穫時期になっても思うような成果に達する事が出来ない。

全てが上手く進むことなどないだろう。
どんな大手企業であろうとも失敗のない企業などあり得ない。
表に見えていないだけで、
成功事例の何倍もの案件が失敗しているはずだ。
時期尚早で潰れた案件も数年後に日の目を浴びているものもある。
大企業の場合はその失敗を単なる失敗では終わらせず、
失敗の分析をデータにして残していっているから大企業に成長している。

誰?とは言わないが、
一流大手企業の中間管理職や上層幹部の中には甚だしい勘違いをしている方が多く見受けられる。
「自分は仕事が出来る」と。
そのような勘違いしている「あなた」は、
企業の看板、そしてそこに蓄積されたデータに周りが良い案件素材(種)を持ち込み、
企業の資金力などのバックアップがあって成果が得られてる。
あなた自身で案件素材(種)を作り出しましたか?
あなた自身で案件(種蒔き)として進めましたか?

私のような零細企業は良い種(案件素材)を探して、
それに合わせた肥沃な土壌(クライアント)をマッチングさせて、
そこに様々な業種に関わってきた長年の経験値(データ)を加味して案件化し、
ひとつの仕事(成果物)として育て上げていく。

言葉を農業に置き換えて無理やりこじつけているように聞こえるかもしれませんが、
ここ数年来、農業案件に携わって感じていることを文字に落としてみました。

関わる案件が全て成功(成果物としての収穫)してたら、
もう少し大きくなっているのでしょうけれどね。

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