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最近のインプット その3

今回は 小説と映画。

店長がバカすぎて/早見和真

古本屋をぷらぷらしていたときに目に留まった小説。

舞台は、主人公の谷原京子が務める書店。
あまりにバカすぎるが どこか憎めない店長のもと、不満を抱えながら、呆れながら、辞めてやると憤慨しながら、日々精一杯働く。

〝これを読むたびに退職を思い留まる〟という誰かの感想に惹かれた。
結局 人間関係も仕事も全部、情と縁で回っているのかも。


ヴィーガンズ・ハム

しがない精肉店を営む夫婦は、ある日 過激派のヴィーガンに店を襲われる。
後日、店を襲ったヴィーガンに偶然出くわした店主は、勢い余って相手を殺してしまう。ひょんなことからその死体をハムに加工してみたら、それがすごく美味しくて……

いや、そうはならんだろ。
と心の中で思いつつ、変な笑いが止まらなかった。

ただ面白いというよりも。

心の中でこっそり他人を蔑んだときに湧き起こるような 背徳感とか罪悪感。それに加えて、次々に人が死んでいくのになぜかわくわしてしまう 倫理に欠けた感情。
そういう、良くないものが全部包括された、良くないけれど楽しい〝面白さ〟だった。

この映画がお好きな方、たぶん〝タッカーとデイル〟も好きだと思う。

ちなみに結構グロい。


ハサミ男/殊能将之

王道ミステリーを読もうと思って購入し、5年くらい積読していた本。数ページ読んだところで、〝これは絶対に面白い本だ〟と確信した。
文章の書き方とか 場面の展開の仕方とか、自分の中の〝こういうの大好き〟の枠にピッタリはまってしまって。

女子高生連続殺人事件。共通点は、死体の喉元に突き立てられた鋏。3人目の被害者をめぐって、物語は展開する。

500ページ越えとかなり長いけれど、決して退屈はしないはず。そして、もし騙されてしまったなら 物語は一周では終われないと思う。

あれ?という違和感に じわじわと気づいて。
〝もうすぐ読み終えられる〟という気持ちと〝絶対に終われない〟という気持ちを交互に味わいながら、ページを捲るはめになる。(私は結局2回読んだ。)

多くを語れないのがもどかしいくらい、本当に面白かった。


ラットマン/道尾秀介

過去に 記憶をなくすほどプラチナデータにのめり込み、ハサミ男も自分の中で大ヒットした。ということは もしかして私、ミステリーが好きなのでは?と思ってもう一冊。

社会人をしつつバンドを組んでいる姫川。
過去に彼の家庭内で起こった事件、異性間の恋愛模様……さまざまな事情が絡み合って、事件は発生する。

すごく正直に言うと、読んですぐに〝しまった、恋愛が絡む内容だったか……〟と思った。そういう系統のミステリーは苦手だったから。

面白い!とか夢中になる!という感じでもなく、好みのストーリーでもなく……なのに、ついページを捲ってしまう。最後まで黙々と読み続けてしまった。
なんというか、登場人物全員がちょうど気持ち悪い 。誰も手放しで好きになれないところが、あぁなんか人間ってこうだよなと思う。ミステリーにしては珍しく、それくらい心象や行動がリアルなのだ。
ちなみに私、いつの間にかこのじっとりした人間模様が癖になっていたようで。ちょっとほかの道尾作品も読んできますね。おすすめがあればください。


南極料理人

友達からのおすすめ。

舞台は南極のドームふじ基地。ペンギンもあざらしもいない、いるのは8人の隊員のみ。そんな南極で、料理担当の西村は毎日ごはんをつくる。

これ。本当に最高だった。
あまりにもあまりにもすぎたので、エンドロールが終わった後、もう一度再生ボタンを押した。長年決まらなかった、私の好きな映画トップ3に入ってしまうかもしれない。

ちなみに、主演の人 まるで堺雅人みたいだ と思いながら観ていたら堺雅人だった。そりゃ面白いよな。


21ジャンプストリート

じゃあ書くなよという感じだけれど、自分の備忘録を兼ねているので許してほしい。
ごはんを作りながら観ていたからか、私に海外文化の教養がないからか。
あれ?この人なんでこんなことを?作戦だっけ?いや、この人はこの人のこと好きなんだっけ?罠だっけ?と、ぼーっと脳が情報を処理しているうちに終わってしまった。ごはんも別に完成しなかった。
ちなみにあらすじ。

学生の頃のいじめっ子といじめられっ子は、警察の訓練所で偶然再開し、親友になる。
晴れて新人警官となったふたりは、ある日 高校の潜入捜査を命じられる。ところが、2人が演じることになった高校生の“設定”が、ふとした拍子に入れ替わってしまい…

面白そうすぎる。もう少し洋画の訓練を積んで再視聴します。

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