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●2021年4月の日記

4月1日(木)

きょうから幼稚園の入園式までの10日間くらいは日中を子どもとふたりで過ごす。これだけの日数保育サービスなしで子どもといるのはめずらしい。緊急事態宣言(その1)のとき以来かも。

4月1日は新年度のはじまりであり、夫との結婚記念日でもある。エイプリルフールに婚姻届を出してじゃっかんの友人知人ウケを狙ったがまったくウケなかったあの日から7年。ウケなかったというかみんなまじめに祝ってくれたのだ。あれはわれわれ夫婦のボケかたがすべっていたのだろう。すべってはじまる婚姻関係。われわれらしくていいんじゃないかな、と思ったりもした。

そんなわけでちょっとした区切りの日でもある本日は美容院で髪を整えてもらった。茂ったくせ毛が半減(感覚としては)して気持ちがいい。子どももおとなしくカットされていた。かれの毛も父母の髪質(硬くて多い)にどんどん寄ってきているためカットには大人なみの時間がかかった。遺伝子がすみません…と子どもと美容師さんの両方にたいしておもった。

4月2日(金)

無印のレジ横で見つけて買ってきた麦チョコ(ゆず味)がおいしい。食べているところを子どもに見つかってふたりで「これいいねえ」と言って競うように食べた。

4月3日(土)

むしょうにピアノの音がききたく、父に借りているカセットテープを掘り出してきた。夫の持ちものである音楽再生機器(このへんの名称がわからない)にはカセットテープのスロットもついていて、それは多分けっこういいスピーカーにつながっている。おかげでわたしは昔の音源を楽しむことができる。

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手書きのラベルに味がある。そういえばあの人こういう字を書くんだったなとおもう。はなれて暮らしていると字をみることはそうそうない。 

ふるいカセット特有の空気を含んだようなゆるい音(そんな気がするだけかも)はむかしの作曲家がつくった曲の演奏を聴くのにはぴったりな感じがした。

ピアノや、さざ波のような聴衆の拍手を耳にいれつつ。あしたから子どもと箱根にいくからその支度をした。たったの2泊でも子どもと一緒となるとかなりのかさになる。子ども関連の荷物の大きさをみて、りっぱにひとりの人間だなあとしみじみおもう。可視化される存在の大きさ。

4月4日(日)〜4月6日(火)

箱根に行った。

もと神奈川県民だから箱根はそこそこの回数行っている。でも電車で行くのははじめてだったかもしれない。登山電車、ケーブルカーにロープウェイと乗り物ざんまいの箱根。この箱根もいいじゃん。と神奈川弁でおもった。

4月7日(水)

モルモットをひざにのせてくれる動物園に出かけた。子どもはいたく気に入ってモルモットをひざにのせてもらう列に3回も並んだ。あまりにうれしそうな子どものえびす顔を見ていたらモルモットが急にすてきないきものに思えてきた。そこで飼育員のひとに頼み、わたしのひざにもモルモットを派遣してもらった。わー。大きなやわらかいねずみだ。だけどねずみもこれくらい大きいとうさぎだなあという感想をもった。耳が長くなくて尾の無い小ぶりなうさぎ。丸くなってほとんど動かないところがよく似ている。うさぎだとおもうと(かってにおもってる)とてもかわいい。うさぎだからかわいいとか、ねずみそのものだとかわいくないとか、わたしのかわいいってなんだ?

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帰宅してからも「今日はだれをだっこしたの?」と声をかけるたび子どもはひどくはにかんで「…えーと、モルモットさん…」と小声でこたえるのだった。わたしも夫もくせになって寝るまで何度もしつこく「だれをだっこしたの?」とききまくった。何度きいても反応は変わらなかった。好意がすごい。

4月9日(金)

3さいの子と高尾山にのぼった。生活圏で見ない草花を見て目がまろやかになった。

4月21日(水)

天気がよくて暑くもなく寒くもないから自転車での幼稚園への移動が気持ちいい。子どもは幼稚園をぼちぼち楽しみはじめたようでもあり、やっぱりなれない環境に戸惑っているようでもある。そりゃそうだ。

午前で終わった幼稚園の帰りに好きな町中華に寄った。「あったかいラーメンとつめたいラーメンどっちがいい?」「つめたいがいい」ということで冷やし中華。いや、ふつうに頼んだけど冷やし中華はじめるの早いなこのお店。在宅勤務の夫もちょうど町に出てきたところだったらしい。合流して同じく冷やし中華を食べた。冷やし中華はじめました家族。

4月26日(月)

神奈川での仕事を終えた更衣室できつきつの服から抜け出したあとひと息ついて、あーこのあと横浜近辺ウロウロしたいよなあとか思ったけどふつうに子ども迎えにいかなきゃだった。とんぼがえり。うしろ髪ひかれた。さてはわたし横浜のこと好きだな?自覚。

・5月には行きたい横浜中華街
    チャイナドレスも買い替えどきだ

4月28日(水)

子どもが幼稚園に行く生活が始まってから3週間ほどが経つ。楽しそうな子どもではあるが慣れない環境にしっかり疲れているようだ。夕方にはぱたりと眠って朝まで起きないということがここ3日ほど続いている。眠りは強固で晩ごはんに誘っても起きないのはもちろんお菓子やYouTubeでもピクリともしないからホンモノだ。

子どもが寝ていると部屋がとてもしずかだ。たけのこ粥を作って夫とふたり、ぼそぼそ話しながら食べて滋養をつけた。

ちなみにたけのこ粥はたけのこを茹でた副産物。今まではみずからたけのこを茹でたことはなく、それはヌカで茹でるのが想像するだに面倒くさかったからだ。例年たけのこの旬にも生のたけのこは買わず、八百屋さんやスーパーのバケツに泳ぐ茹でおきを買っていた。しかし、

こちらの記事でヌカのかわりに生米と茹でるやり方を知り、そのやり方で茹でるとヌカのかわりに使った生米がなんとおいしいたけのこ粥になるとのことで、「まさかこの世にこれほどおいしい話が!」とたまげてしまった。ぬかのゴミが出ないばかりかお粥までついてくるなんて。オイシイ話だいすき、そういうことならやってみます、ということでさっそく人生初生たけのこを買ってきて米と水と塩少々とともに茹でてみた。結果、たけのこがちゃんと茹でたけのこになったのはもちろん、副産物のお粥がほんとうにおいしかった。たけのこの尖ったうまみが米に移ったかんじで、そこにカットした茹でたけのこをトッピングすると旬をまるごと食べているなーという満足感があった。もう一度くらい茹でたいけどそろそろ旬も終わりだろか。

4月29日(木・祝)

イチゴを3パックぶん煮てジャムにした。底値になるのを待っていた。なべに付きっきりであくをとる自分に酔った。休日にジャムを煮るすてきなおかあさん。そういう型にときどきハマってみたくなる。煮詰まったばかりのあついジャムをヨーグルトにかけて家族みんなで食べた。夫はおいしいといい、子どもはもっとといい、わたしは甘っ!といった。レシピよりかなり減らしてお砂糖、イチゴ総量の30%にしたが(50%と書いてあった)まだ甘すぎる。でも20%とかにしちゃうと保存性が下がるからしかたないのかな。ジャムは甘いもの。なんだか去年の春も同じこと思った気がする。

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来年春のわたしへの手紙として「いちごジャムの仕上がりはオメーがおもってるよりだいぶあめーぞ!」とここに記しておく。


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