1人でライブハウス初参戦した時の話
2023年11月28日の話
断片的にツイートしてはいるが、初々しい気持ちを忘れる前に詳しく書き留めておきたいなと思い、作成。
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悩んでいた。
通りがかりに目にしてしまったとあるアーティストのパフォーマンス。
あの熱量が脳裏から離れず、もっと体験してみたい!と突発的にライブチケットの予約をしてしまったのである。
楽しみな反面、次々と押し寄せる不安。
そもそもミュージシャンのLIVEに行ったことがない!というのも要因の一つだが、そのお方のLIVEはどうも、かなり小規模なライブハウスで行われるらしいのである。
500人の中の1人が変な挙動をしていてもまあ目立たないだろうが、行く予定のライブはおそらく観客20人~30人程度を想定した規模。
その中で私の行動は周りのファンに見られているどころか、演者本人に認知される可能性もあるわけで、
つまりルールから外れてしまったらジ・エンドなわけで。
何を大袈裟な、という感じだが、
当時の私はSNSや掲示板で、ライブマナーが悪い人が叩かれているのを度々目にしていた。
そして勝手に、ライブハウスはルールだらけの恐ろしい界隈であり、厳しい訓練を受けた猛者が集う場所だと思っていたのである。
(実際ゆるいルールはあるようだったが、思っていたほどではなかった、やはり現場に行かないと何事も分からないものです、ネットの書き込みを鵜呑みにするな!自戒)
そういうわけでライブの日が近づくにつれ私はどんどん怖気付いた。
そろそろ覚悟を決めなければいけないな、
迷った時にいつも思うのは、後悔しない選択をしようということ。
・ライブに行った場合
もし変な挙動をしてしまったら界隈から締め出される可能性がある……
・ライブに行かなかった場合
おそらくそのアーティストさんの舞台を見ることはなく一生が終わっていく……
後悔の度合いが大きいのは絶対後者だろ!
と私は思った。
行かない後悔より行く後悔だっ!!
よし、心が決まったら、もうできる限りのことをして当日を迎えよう。それでカバーできない部分は仕方ないと割り切れば良い!
幸い今は、インターネットという便利なツールで先人の知恵を借りることが出来る。
「ライブハウス マナー」「ライブハウス 初めて」などで検索をかけ、ヒットした記事や動画を片っ端から見た。
楽曲も直近のLIVEのセトリと照らし合わせながら、演じる頻度が高そうなものをサブスクやYouTubeで予習した。(半数くらいの曲がインターネットに無かったがそれは仕方がない…)
そして迎えた当日
ネット上にライブハウスマナーに関する詳細な情報が沢山ころがっていたことで、かなり念入りな準備とイメトレが出来た。
不安はほとんど無くなっていた。
まず開演1時間前に最寄り駅に到着、順調だ。
歩きやすい靴、動きやすい服、小さい荷物!財布には物販用の1000円札!
手荷物は小さく纏めたが、流石に寒かったのでかさばるコートを着てきてしまった。これを近くのコインロッカーに預けてから現場に向かいたい!
ライブハウス近くのコインロッカーを探すのに手間取り、開演20分前にようやくロッカーに到着。
あ、300円ね……とふと財布を見るが、小銭が全くない!!!一生の不覚。
今からコンビニで何か買ってお金を崩すとしても微妙な時間である、開演に間に合わない、それは1番あってはならないこと。
最悪、置き場所がなかったらコート着たまま観よう……と、会場へ向かう。
目的のライブハウスは地下2階。階段を下ると広がるのは知らない世界。様々なアーティストのポスターが所狭しと貼られた廊下。
地下1階も別のライブハウスが入っている建物で、力強いベースの音漏れが聴こえてくる。この音量を浴びて私は耐えられるのか……?という一抹の不安がよぎるも歩を進める。
そして、見覚えのあるイベント名が書かれた立て看板。
ついに!たどり着いた、今日の会場
受付の人が優しく話しかけて下さり安心する。
入場料を払うとドリンクチケットが貰えた。
そしていざ足を踏み入れるぞライブハウスの中!
思っていた以上に狭い!ステージこんな近いの?!え、最前なんて、触ろうと思えば触れる距離じゃん
そして、先にいらしていた方が荷物を隅にまとめて置いていたので私もコートを丸めてその周辺に置かせてもらった(良かった、置く場所があって)
ドリンクは開演前に飲み切った方がいいらしい(インターネットの情報)ので、バーカウンターで烏龍茶を頼み一気飲み!笑
会場後方に物販が設置されており、ツーショットチェキの名簿が置いてあったのだが、誰も書いておらず使い方が分からなかったのでそばにいらっしゃったスタッフさんに聞いてみる。
スタッフさんがわざわざ楽屋まで聞きに行って優しく対応して下さり、少し緊張が解ける。
ライブハウスに居る人たち全員怖い、みたいなイメージあったけど全然そんなことないじゃん!(当たり前です)
うわぁ、そろそろだ。
緊張で寒気がしてくる。
BGMがだんだん大きくなり
ついに開演
今回は目当てのアーティストさんの単独公演。その前に、オープニングゲストが1組出演する。
あれ、さっき対応してくださったスタッフさんがベースとして出演している?!まさかの演者さんだったのか!(めちゃくちゃ驚いた)
そして曲が始まると、今まで体験したことのない音圧が私を襲った!!一瞬ふらつくが、必死で耐える。最初の2曲くらいは鼓膜を案じていたけど、しばらくしたら慣れました。
振りの指示をしてくれて、初心者に優しい。
あ、全然怖くないじゃん
初めてでも行っていいんじゃん
ライブ、楽しいじゃん!!!
必死に曲にノっていたら30分あっという間に過ぎていった。
5分休憩を挟み、ついにお目当ての演者さんの登場である。
怪しげなSEが響きわたり
すごいよ!!!
初めて見かけた時の何倍も輝いてる!
カラフルな照明が彩るステージに立つその人から発せられる、通りがかりで目撃した時とも映像で見た時とも違う、オーラ。
目立たないように最後列で見ていたにもかかわらず、演者との距離がかなり近く動揺する。
というか1番視界に入りやすい位置に立ってしまっている気もする……
絶対「あれ誰だろう」って思われてるよな……隠れたい!でも逃げも隠れもできない!
色々と複雑な感情に襲われるが、曲が始まればそんなこと考える余裕もなく。
知らない曲や知っている曲に無我夢中で食らいつき、指さしファンサに動揺し、最前のお姉さま方の振りを必死に真似し、気がつけば2時間超の舞台があっというまに終わっていた……。
ライブ中に動き回ったからか、それとも初めての体験をした高揚感からか、心臓の音がうるさい。知らない感覚。
手が震える、体調は正直悪い、でも気分はとても良い。
物販で演者さんとお話をして、ツーショットチェキを撮って(近!)、握手してもらって(ぎょえー!)、非日常を最大限に楽しんだ。
ライブハウスから出ると、流石に11月末の風は寒い。
でも心がすごく暖かいから、今ならコートを着ないで駅まで走っていける気がした。
行って良かったな。
新世界はこんな身近な場所にあったんだ!
この後友人と合流して(場所が歌舞伎町だったので夜遅いのを心配して迎えに来てくれた)ご飯を食べて帰ったのだが、「なんかいつもと雰囲気ちがうね!」と言われた。高揚感で普段より饒舌になっていたらしい。
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ちなみに……
・私を虜にしたアーティストさんはこの方。
通りがかりの一瞬の間に私の心を掴む、すごい力を持ったパフォーマンスだった。新しい世界に連れてきて下さりありがとうございます。
・緊張を解してくださった今回のLIVEのオープニングゲストの方のYouTubeはこちら
力強い歌声が印象的でした。
最近はライブハウスの非日常感にも段々慣れてきました。新世界(ニューワールド)ではなく、別世界(アナザーワールド)って感じになってきた。
慣れは悪いことではなく、それぞれのハコの違いに目を向ける余裕が出来てきたり、パフォーマンスそのものに集中できるようになったり、色々と気がつくようになった気がします。
でも周りに比べるとまだまだ初心者の私。
この文章にしても、ハコに何回も通っている人からすれば、何言ってるんだこいつ、という感じではあるかもしれない。
幸い優しい人たちに囲まれているので、自分のペースでこれからも楽しんで行けたらいいなと思います。
長くなりましたがここまで読んでくださりありがとうございます。
結論を言うと、私はルールについて気にしすぎていたみたいで、
守らなきゃならないのは、大きい荷物を持ち込まないこと、ヒールを履かないこと、順番の割り込みしないこと、ぐらいかな。と思いました。
怖かったら前にいる人たちの真似をすればいいんです。大抵なんとかなります。
ライブハウス怖い……とあの時の私のように初めてを躊躇している方を、少しでも勇気づけられれば幸いです。
行かない後悔より行く後悔!
2024/6/10追記
今回ライブに行った演者さんについて、詳しい紹介記事を書きました。こんな私をライブハウスへと誘うパワーを持った、個性溢れる方。
良ければご覧下さい。
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