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わたしとババァと他人と

人を押しのけて歩くジジィが嫌いだ。

思い通りにならないとヒステリックにまくし立てるババァが嫌いだ。

総じて、私は心に余裕のない年寄りがクソほどに嫌いである。

すこし寂しいけれど、一人が好きだ。他人と生きていくのは難しいし気を使うし面倒だから、できたらこれからも一人で生きていきたい。結婚なんて無理だ。けれども私は、"譲られて当然""歳を重ねた自分は若者より偉い"と思っているような老人たちと不快な接触をする度に、できるだけ早くに結婚したいとよく考える。

自己中心的な老人たちは、長い時間一人で生きてきたことで、『他人と生きる』やり方を忘れているのだと思う。

自分が世界の中心に君臨してしまうと、人ってば本当に醜くなる。

そもそも、一人で自分を律し続けるのってかなり難しいことだ。傍若無人になるのも無理はない。 

独り身でも自分を律して、すごく謙虚に生きているおじいさんおばあさんだって勿論いるだろうけど、恐らくそういう人たちほど、私は強くはいれない。自分の弱さは自分が一番分かっているつもりだ。ずっと一人でいれば、嫌悪するあの老人たちといずれは同じ道を辿るだろう。

他人と生きる自信がない。結婚なんて夢のまた夢みたいな話。だけど私は、なるべく早くに結婚して、子どもを産んで育てていきたい。たとえ他人に囲まれて、息苦しくて、自分を制限されるとしても、誰かと一緒に、正したり正されたりしながら生きていきたいと思う。

いつか腰の曲がったババァになって、自分は優先されるべきだと若者にキレそうになった時には、「それは違うだろう」と腕を叩いて気づかせてくれる他人が側にいてくれたら良いなと、そう思う。