グルメスパート!序文|エッセイ(全文無料)
それは誰だって、食べて美味しかったら嬉しいに決まってるじゃないか―
それはまったくその通りでしょうが、その程度というか、そこにかける思いの強さ、情熱の量、また何を重視するかなど、人それぞれでけっこう違うらしいんです。
世間には食に関する皆さまの評価感想が山のように書かれてあって、私は「みんな食べるの好きなんだなあ」と感嘆し、ときには有益情報として参照させてもらう一方で、そこに私が情報を追加する必要などなかろうと考えていました。
ところで、私は自らの食い意地をあらためて見つめました。酒にしても食べ物にしても、私の精神に占める割合はそれはそれは大きなもので、その存在感の大きさたるや他の追随をとうてい許しません。日々、それしか考えていないといっても過言ではないほどです。そのため書くテーマとしては、やはり食を外して考えるわけにいきませんでした。
そこで、あとで自分で読み返してよだれを垂らそうという、よく分からない動機で、自分の食を書き綴り、「グルメスパート!」の連載名でくくっていくことにしました。面白いでしょ。
私は何もお役立ち情報としての発信をしようというのではありません。そんな僭越なことはしません。外食であれば、飲食店の名前も明記しないでしょうし、同席者がいたとしてもたぶんほとんど触れません。ただ私が飲んで、食べてるだけ。食い道楽がそこにひとつ存在するだけです。
これより私の食の悦びが噴き出していきます。
それでは、いただきます!
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