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オシャレで楽しい!!だから健康になれる!?~ボストンでの流行店×行動経済学からのTips~

こんにちは。
美味しくて、おしゃれ!なのに健康的な食事を提供している。ボストンでめっちゃ流行しているヘルシーなファーストフード店がある。ここから、我々の食事に対しての行動変容のヒントが隠れていると思う。
マクドナルド、バーガーキング、ダンキンドーナツ…など、アメリカ発祥のファストフードというと、「ハイカロリーで、脂っこくて、身体に悪いもの」とイメージされる方が多いのではないでしょうか?
しかし、健康に対して意識が高いボストンの人々の間でヘルシーフードへのニーズが高まっており、ニューヨークやボストンを中心としたアメリカ都市部では、ヘルシー・ファストフード店の売り上げが好調です。


ボストンで流行しているヘルシーなファーストフード店
1、サラダ専門店「Sweetgreen」


2007年にワシントンで誕生したサラダ専門店で、現在ではアメリカの都市部を中心に75店舗以上を展開している。とても人気でお昼付近には長い行列ができいる!
自分の好きな野菜やプロテイン(肉類や卵)、ドレッシングを選択し、自分のオリジナルサラダが作ることできる。男性でも満腹なるほどボリュームたっぷりのサイズで、お値段は1ボウル$10程度である。

2、地中海料理店「Cava Grill」

2006年に立ち上がった、カジュアルな地中海料理を提供するレストランです。ここも、ランチには長い行列ができるほど人気である。
店内はファストフード店のように、カウンターで料理を注文する形式になっています。ベース(米/ピタパン/レンズマメ/リーフ)の上に野菜、プロテイン、スプレッドの各セクションから好きなものを選んでいき、自分好みのカスタマイズフードを作ることができる。

この2つの店とも、健康に対して良いとされている
・野菜が多く、
・GI値が低く植物性タンパク質が多い豆類が多く、
・糖質が少ない

のが特徴的である。

こいのような食事がいくら健康に良いといわれても、健康のためだけにこれらの食事を継続するのは難しい。実際に人々が自分自身の健康リスクについて正しく理解しているときでさえ、行動を変えることが難しいことが過去の研究で示されている。例えば、メディア、検診、健康相談や環境改善等を組み合わせた36の地域介入研究を総括したレビューでは、介入プログラムの前後比較において循環器疾患のリスクの減少はわずか0.65%であり、さらに死亡率の変化も認めれなかった。

楽しくないと行動変容はできない!

行動経済学(Behavioral Economics)とは経済学の一分野ではあるが、人の行動を、心理学や社会学など多分野の視点から分析する学問領域である。この中でDual Processing Theory (二重過程理論)という考え方があり、我々人間の判断は直観的で、素早く、自動的で、しばしば感情に左右されるとされている。つまり、健康的な食品を売る際に『ビタミンが豊富です』などと健康面の良さを訴えても、圧倒的多数には届かない。むしろ『これは美味しい、楽しい』と訴えることのほうが効果的であると考えれている。
あることが楽しく、その結果健康につながった。こういった例は他にもある。例として『ポケモンGO』 と身体活動の関係の研究がある。米国の研究グループは『ポケモンGO』使用による歩行数変化の関係の調査をした。18~35歳のスマートフォン利用者約1200人を対象にオンライン調査を実施した。結果として、ゲームを始めて1週間目のプレーヤーでは、1日あたりの平均歩数はゲームを行っていない人と比較して1日あたり約1000歩増加した。つまりポケモンGOが楽しく、その結果、歩行数が増えたのだ。

普段の食事内容が我々の健康に与える影響はとても高い。健康によい食事を食べてもらうためには、「Sweetgreen」や「Cava Grill」のような健康によい食事を提供しているが、行くこと自体がオシャレ、かつ楽しいと感じてもらえる仕組みが重要である。
楽しいから、その店に行き、気づいたら健康によい食事をいっぱい食べていた。ということだ。

In Boston, The fast food restaurant chains, which serve tasty but healthy food, are in being very fashion. The first one is 「Sweetgreen」, second one is 「Cava Grill」. In the Sweetgreen, you can choice any vegetable, meat and eggs you prefer to. The amount is too enough for even a  man .In the Cava Grill, you can choice many kinds of vegetable and proteins based on some beans such as black beans or lentil. The character of food that these  serve are large amount of vegetables, many beans which is considered as low GI product, low-carbohydrate.
To change your behavior about health is very hard. A meta-study showed that intervention programs did not affect any effect about decrease of risk of CVD.
According to economic Behavioral Economics, we can change our behavior when we feel fine. Only telling the knowledge to the patients but is not fine can not change the behavior about health.
These may give us a tip how to change our behavior about health.

◆プロフィール情報
埼玉医科大学卒業後、都内の大学付属病院で初期研修を終了し、腎臓病学や高血圧学の臨床や研究に従事し、抗加齢医学専門医や腎臓内科専門医等の資格を取得。
予防医学やアンチエイジングの重要性を感じ、2016年より帝京大学公衆衛生大学院に入学し、「食生活や生活習慣等など日常生活を改善することで、身体だけでなく心もHappyに」をモットーに、予防医学やアンチエイジングに関する研究を行っている。
2018年秋からハーバード大学公衆衛生大学院に留学し、最先端のアンチエイジング及び予防医学について研究中である。
◆資格
腎臓内科専門医、抗加齢医学専門医、内科学会認定医、日本医師会認定産業医、
公衆衛生学修士(Master of Public Health: MPH)
◆HP
https://activehealthlab.tokyo/

*本ブログにおける発言は個人的なものであり、所属組織を代表するものではありません。

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