#1 旅と暮らしの食手帖 揚げたて10秒の天ぷら
みなさんこんにちは。
あまのふみのです。
ずっとやってみたかった
食のエッセイ
『旅と暮らしの食手帖』を書いてみます。
わたしの好きなことの真ん中には
いつも「食」があります。
ご飯を食べに行くことも
ご飯を作ることも大好きです。
おやつや飲み物も調味料も、
ありとあらゆる「食」が好きです。
器なんかも好きです。
大好きな旅も日々の暮らしも
いつも「食」が真ん中です。
そんなわたしの第一回目の食手帖。
2023年8月25日。
長野から京都を経由して
広島に行った旅の途中のこと。
広島市内からバスに乗って約1時間。
広島の山の向こうの友人のお家に着いた。
この家にお邪魔するのは2回目。
友人、友人のお父さん、お母さん、弟
おばあちゃん、犬1匹、猫が2匹。
彼女のお家は大家族。
半年ぶりに上がらせてもらった。
友人と言えどもほぼ他人のわたしを
迎え入れてくれるなんて
なんてあたたかな家族なんだろう。
このお家に着いたのは夕方。
しばらくすると
お母さんが夕ご飯を用意してくれた。
「さあ先に食べて」と出してくれたのは
お刺身とナスとピーマンのピリ辛炒め。
炒め物はお母さんの友人が
手作りしたという豆板醤と
お醤油が絡みご飯が進む進む。
生姜も入っていてまさにご飯泥棒の一品。
豆板醤ってそら豆からできているらしく
いつか作ってみたい。
そして続いて出てきたのは
揚げたての天ぷらたち。
えび、ナス、舞茸、、。
塩と白だしが用意されていて
お好みでいただきます。
びっくりしたのはそのアツアツ加減。
ライブキッチンとでも言うのかな。
お母さんが天ぷらを揚げて
食卓の上に乗せてくれるスタイル。
揚げたて10秒を食べられる
贅沢といったらないでしょう。
お店でもこんなにアツアツは食べられない。
たぶん、わたしの人生で
最もアツアツの天ぷらを食べた夜。
我が家でライブキッチン方式で
天ぷらが出てきたことは
(もちろんそれが良いとか悪いとかはなく)
記憶の限りなかったので
天ぷらひとつとっても
家庭の文化が出るんだなあとびっくり。
ご飯のあとは、広島のブドウを食べ比べ。
“安芸クイーン”という品種を
初めて食べさせてもらい感動。
酸味と甘味のバランスが良く
また食べたくなるブドウ。
美味しいブドウを頬張りながら
もうブドウが出てくる時期なんだなあと
ひとりでしみじみ。
そしてそのあとは
わたしからご家族へチャイを振る舞いました。
(チャイ=インドのスパイスミルクティー)
彼女とは前回来た時から
ずっとチャイ会しようと話していたので
今回念願叶ってよかったなあ。
弟くんもチャイをごくごく飲んでくれて
陰ながらひと安心ひと安心。
そのあとにもうひとつ、
中国の家庭料理”生姜プリン”とやらを
作ってみることに。
生姜をすりおろした汁と
60℃前後にあたためた牛乳を
勢いよく合わせると
生姜の酵素の力でプリンになるとか。
ゼラチンや寒天がなくても
プリンができるならいいなと思って
試しにやってみましたがいざきよく失敗。
時間が経つのを待っても固まらず
(レシピには”8分ほど触らずに置いておくと
固まる”となっていました)
生姜ミルクが出来上がっていた。
牛乳約一本と混ぜた
生姜ひとかたまりのすりおろし汁。
ちょっと残念な気持ちを抱えつつ
生姜プリンになるはずだった
その生姜ミルクを一口飲むと
口の中がカァーーっとなり
じんわり汗をかくほどの生姜効果。
受験生にはぴったりかもしれない。
生姜プリンは出来なくて残念だけど
ただこれはこれで美味しかった。
牛乳の温度や脂肪分が大切みたい。
いつか本場に行って
作り方を習ったり味わったりして
リベンジしよう。
あまのふみの