四季を感じるマンションリノベーション

これは建築家の自邸です。
そう言うと、さぞかし特異な変わった家なのだろうと思われがちですが、これは良くある普通のマンションのリノベーションです。

ゼロから土地を探して新築することで自分の建築を存分に表現したいという思いはありますが、都内では中々その思いを完遂できそうな土地に出会うことも少ないものです。建築の魅力の大半は敷地によるものだからです。

リノベーションの場合、魅力の大半はその住戸がどこに向いているかによると思っています。

この物件は東西南の3 面に窓とバルコニーをもつマンションの角部屋。
風が良く通り、どの窓を開けても目の前に建物が無いのが最大の魅力です。


住み慣れた町で試しに探してみたら見つけてしまいました。職業柄、図面を見れば大体のことがわかります。これは良いはずだと思い内見し即決しました。
そろそろ家が欲しいねと言い始めてから1 カ月程度のことでした。

土地であっても建物であっても、不動産には二つとして同じものがありません。だから、出会ったらその時が買い時なのだと思っています。


その時のその物件の状態、その居住者の状況はいつも唯一無二です。与条件の中から理性的な工夫を沢山考えて選択することが設計の作業です。

ここでは広く住むということ、風が抜け太陽の動きを十二分に感じられるこの住戸のポテンシャルを活かし、可能な限り家族が集いやすい広いリビングをつくることに注力しました。

小さな住宅ですが、それゆえに随所に工夫を凝らすことも出来ました。

今までいくつかの住宅を設計してきましたが、自分で設計した家に住んだのは初めてのことです。
細部までちゃんと考えられた住宅に住むということがこんなに楽で楽しいものなのかと実感できています。(自画自賛ですね)

そんな思いをお伝えしてみようと動画を作りました。

ご意見いただけるととても嬉しいです。

noteを始めてから、考えていることをどう書いたら伝わるだろうかと試行錯誤することが楽しくなりました。 まだまだ学ぶこと多く、他の人の文章を読んでは刺激を受けています。 僕の文章でお金が頂けるのであればそのお金は、他のクリエイターさんの有料記事購入に使わせていただきます。