デュオニュソスの盃

デュオニュソスの盃を
我らはぐわりと嗅ぐ
祭囃子の各隅に
突き合わせた頭が
一瞬にして捺して
残るか残らないか
酔い潰れる

デュオニュソスの盃に
我らは雑多な酒を注ぐ
手をぱちんと叩いたような
瞬間的な永遠に愛憎

同じ盃で愛を交わそう
唇に触れる言葉は
胃からじんわり温まる
赤い緞帳の塊も
纏って王のマントになる

首元の黒子にキスを落として
眠ることができたなら
耳を塞いで星を見ようか


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