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働いてくれて、ありがとう。

※10分間で書く、下書き・推敲なしのぶっつけ本番エッセイ。毎日更新108日目※

最近ふたたび小説熱が再燃していて、またいろんな小説を読み始めてる。こういうときはたいてい、新ジャンルの開拓にいそしむことが多い。でもいままで読んだことないジャンルは当然よくわからない。ということで、とりあえず今年の本屋大賞をチェックしてみた。

そのなかでも気になったのが『ひとつむぎの手』。どうやら医療サスペンスらしい。

おもしろそうなので読んでみたところ、寝るのが遅くなるのも厭わず一気読みしてしまった。サスペンスというよりヒューマンドラマだったけど、とても美しい物語だった。

ざっくり言うと、医者は派閥争いとか人間関係とか、出世するためにいろいろ大変らしい。で、まさにいま大変な思いをしている心臓外科の主人公は、研修医3人のうち2人を正式に入れる(勧誘)することができれば希望の病院に出向できるらしい。

……えーっと、心臓外科ってとにかく忙しくて、そのわりに給料も良くないから、全然人がいないんだって。だから研修医を心臓外科に入るようにがんばってくれってこと。一流の心臓外科医になるためには相応の場数を踏まなきゃいけなくて、そのために優秀な先生が多く心臓外科手術が多く行われる病院に配属される必要がある。主人公はそれを狙ってるってわけ。だから、「研修医入れたら推薦してやるよ」みたいな話になったって感じ。

とまぁこういう「うげっだりーなぁ」という仕組みのなかで、主人公はいろいろがんばるのよ。

話に意外性を求める人はあっさりしていると思うかもしれないけど、ヒューマンドラマとしてみれば、とてもいい作品だった。おすすめできる。

わたしのまわりには、なぜか看護師がめちゃくちゃ多い。救急救命の人もいれば、産科の人、皮膚科の人、いろいろいる。土日でも夜中でも、具合が悪ければだれかが助けてくれる。その安心感を担ってくれているのは、土日でも夜中でも働いてくれている人がいるからなわけで。

そういうの、忘れちゃいけないと思うんだ。

わたしがいまこの文章を書いているのだって、ネット環境があって、パソコンがあって、noteがあるからなわけでさ。そこにはつねに、「働いている人」がいるわけなんだよ。

これから朝ごはん食べるけど、朝ごはんひとつだって、いったい何百人がかかわってるんだろうね。小麦を作る人、パンを作る人、包装する人、売る人、ホットサンドメーカーを作る人、そもそも電気のインフラを整える人……。

「職業に貴賎はない」とはいえ、実際「尊敬される仕事」と「尊敬されない仕事」、もしくは「目立つ仕事」と「地味な仕事」はあるわけじゃん。

でも、働いてくれている人がいるからいまこの生活ができるわけで。いやはや、もうありがたくってしかたないね。こう考えると、客だからって無茶ぶりしたりわがまま言ったりする気になりませんわ。もう感謝感謝よ。だってわたしにはできないもん。

わたしにできないことをやってくれているたくさんの人たちに、「ありがとう」を。

そんな気持ちになった朝でした。

じゃあ、またあしたね。

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