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出版裏話4:校閲者は控えめに言って神【日本人とドイツ人】

8月9日発売『日本人とドイツ人 比べてみたらどっちもどっち』(新潮新書)の裏話、第4話目です٩꒰。•◡•。꒱۶

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原稿を書き終えるもドタバタの毎日

原稿を書き、それをまとめて『本』というかたちにした年末。せっせと大幅に変更し、2月に入ってから、「これなら!」という原稿を編集G氏に送りました。編集G氏がチェックして行数やページ数などを整えた後、校閲にまわしてくれます。

『校閲』というのは、日本語のミスがないか、事実関係が正しいかなどを確認してくれる人たちのこと。石原さとみさん主演の『地味にスゴイ!校閲ガール』というドラマがありましたね。まぁ見たことないからよく知らんけど、ソレです。

「ひと仕事終えたぞー!」という達成感に満ちていたわたしは息つく暇もなく、新居さがしに突入。いままでは彼と学生寮に住んでいたのですが、彼の卒業が決まったので引越さなきゃいけなくなったのです。

だがしかし、ドイツは空前の住宅不足! も~大変でした。その話も軽く本書で触れています。

運よく3月頭に無事家が見つかるも、家が見つかった10日後が入居日というかなり慌ただしいスケジュールなうえ、このタイミングで長らく患っていたバセドウ病の手術の話が浮上。

あ~~~てんやわんや!!

そんなわたしの元に、編集G氏から「本日原稿を入稿しました」というメールが届きます。『入稿』というのは、印刷所にデータを渡すこと。

これを聞いたわたしは、「いつの間にかもう本の内容が確定して知らぬ間に印刷されちゃう!」と大慌て。編集G氏に「校閲してくれるんじゃないんですか!? 校閲した後もまだ原稿を変えることができるって言ってたじゃないですか!!」と猛然と抗議します。

でも流れとしては、印刷所に入稿して紙に印刷してもらう→校閲→著者チェックなんだって。早とちりしてすみません……。


地味じゃなくふつうにスゴイ!校閲

その約1ヶ月後、ある程度新居にも慣れてきたわたしのもとに、校閲者からのチェックが入った初稿が返ってきます。ドイツの郵送事情がそこそこ頼りないので、PDFでいただきました。

こんな感じで、丸一冊ぶん全部チェックしてくださるわけですよ。すごいお仕事ですよね。だれだよ「地味にスゴイ」って言ったやつ。ふつうにめちゃくちゃスゴイじゃねーか。

指摘された部分は納得できるものだったので基本全部受け入れ(赤マルをつける)たのですが、2月に編集G氏に送ってから3ヶ月読んでいなかった原稿。改めて読むと、やっぱりまた変えたい!!

自分を取り巻く環境もどんどん変わるので、「このエピソードを入れたい!」っていうことも起こります。第1章に引越しの話割り込ませたのも、引越しを経験したあとのこのタイミングでした。

というわけで、校閲された原稿の全ページを印刷して手書きで修正していきます。一冊丸々だよ!! でももともと手書き修正って執筆スタイルだから苦ではなかったけどね!! いや、ちょっと苦だったかな!!

それがこれになります。

赤ッッ!!

もちろん全ページがこうってわけじゃないけど、かなり手を加えました。部分的には1ページ差し替え、なんてことも。

字が雑なのは許して! これ1冊分書いてるから字のキレイさにこだわる余裕なかったの!!

いやぁ……わたしも結構な作業量だったけど、これを渡された編集G氏もなかなかだっただろうな……。でも編集G氏は「意味のある直しなら全然大丈夫です」っていう懐深いことを言ってくださったので、これ幸いと直しまくりました。

校閲された原稿をチェックして2度目の入稿をお願いしたのは、校閲原稿が戻ってきてから3週間後。つまり3週間毎日原稿を直してたってことです。新潮新書は珍しくこの校閲の段階が2回あるそうなので、再び校閲されて戻ってくるのを待ちます。


写真を撮ってもらったよ(ひきつる笑顔)

2度目の校閲を待ってる間にわたしが何をしたかというと……写真撮影をしていました!!

わたしは写真を撮られるのが苦手なので、自分の写真というものがほとんどありません。せっかく本を出版するんだから一回ちゃんとしたところで撮ってもらおう……と思って、プロに写真を撮影してもらいました。それがこれです。

↓裏表紙やオビの著者近影はコレ↓

もったいないのでちがうパターンも上げときます。需要ないのは知ってるから放っておいて。

カメラマンはすげぇ適当で陽気なおっちゃんでした。タバコ吸いながらの写真チェックはまだいいけど、タバコを指に挟んだまま写真撮り始めたのは驚いた。カメラは精密機械やで。

ちなみにボタンの間からしょっちゅう下着が見えていたらしく、カメラマンのおっちゃんが「あちゃーまた見えてらぁ。撮りなおさないと」と言ってて、「なんの羞恥プレイかな?」と思いました。いままでこの服着たとき毎回見えてたのかな……。つらい。


原稿おかえりなさい!

そして2度目の校閲から再稿が戻ってきたのが6月20日。手術2日前!!

赤字で「こうやって変えてください」とお願いした部分も反映されていました。

(上でわたしが手書きでいろいろ書き加えてたページ)

わたしとしては初稿の時点で直したいところを全て直したつもりだったんですけど、再稿を読んでみると「やっぱりまた変えたい病」が再発しちゃって……。

再稿にも結構手を入れました。とくに前半。本当にすみません……。

手術&後遺症で2週間近く仕事がまったくできず時間をいただいてしまい、再稿を送ったのは7月10日。でも「優等生進行」とのことでした。まぁもともと5月か6月に刊行の予定だったから、時間的余裕は結構あったんだよね。

実は、再稿の直しが反映された原稿(現在印刷された完成原稿)、まだ見てないんですよね!! 編集G氏を信頼してるとはいえ、完成形をまだ見てないというのは良くも悪くもドキドキです。早く読みたい~。

こんな感じで原稿終わり! 著者のお仕事完了!!

……と、思うじゃん? ちがうんだよ~ほかにも細々としたお仕事があるんだよ~。タイトル決めたりカバーデザイン作ってもらったり、せっせと販促(販売促進)したり。

次回予告:『執筆以外の著者のオシゴト』

次はタイトル決めやカバーデザインのアレコレです。ボツになったタイトルやオビなんかも公開しちゃうよ! 更新は明日の夜!

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