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【日本人とドイツ人】出版裏話1:企画書ないんですか?

2018年8月9日、わたしにとって初めての著書『日本人とドイツ人 比べてみたらどっちもどっち』が発売されますっ٩꒰。•◡•。꒱۶

とか言いつつ、ドイツにまだ見本が届いていないので、完成品を見ていません!!笑

発売日までに届くかわからないので、もしかしたらみなさんの方が早く完成品を手にするかも……。そしたらぜひ『♯日本人とドイツ人』でポストしてください!!

さてさて。

せっかく初めての本を書いたのだから、どんな感じで進めてきたのか、自分のための記録として、そして宣伝の一環として(直球)色々とぶっちゃけちゃおうと思います。

いやーだってさぁ、ずっと黙ってたけど、実はこの話1年前にもらってたんですよ!! なんでもペラペラしゃべるわたしが1年も黙ってたの!! もう言いたい全部言いたい!!

というわけで、出版裏話の連載開始です٩(๑´0`๑)۶

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題名:『新書の企画について』

ちょうど1年前……正確には364日前の2017年8月4日、わたしのもとに1通のメールが届きました。題名は、『新書の企画について』

わかりますか、このメールを読んだときのわたしの驚き具合!!

すっごいナチュラルな出版のお誘いじゃないですか。あっさりしているというかなんというか!!笑

しかも新潮新書ですよ? 『バカの壁』や『国家の品格』、『人は見た目が9割』のような、だれもが知ってるベストセラーを出版している有名レーベルです。初の著書、しかも正式にフリーライターになって1年も立っていないわたしが書かせていただけるようなところじゃないよ……!!

若干「だれかのいたずらなんじゃ?」という疑いをもちつつも、当然「大チャンス!!」と前のめりでお返事いたしました。ほぼ即レスの勢いだったと思います。

メールをくださった編集G氏からも、すぐに返事が届きました。「初版や印税はだいたいこんな感じです」「こういう本のイメージをしていますがどうですか」と、最初から直球でした。

わたしも直球人間なので、「発売までふつうどれくらいかかるものなんですか?」「日本とドイツの優劣をつけるのはイヤです」など、思ってることをガンガン伝えます。

業界のルールとか一般常識とかまったくわからないからさ!! わからないものは聞かないとね!!


さっそく原稿執筆……だと!?

数回メールのやり取りをしたあと、『じゃあとりあえずやってみましょう』と言われるわたし。

えっもう!?

なんかこう……もっといろいろ相談して、「これでいきましょう!!」って感じで進めるものじゃないの? あっさりしてるけど本当に書籍が発売されるの?と困惑するわたし。

突然降って湧いた大きな話に、喜びよりも不安や疑念という気持ちのほうが大きかったんです。

編集G氏からの返事を待ちつつ、あまりの落ち着かなさにずっと部屋の中をうろうろしてました。大学が休みだった彼に「イライラするからとりあえず座って」って怒られた記憶があります。


半信半疑のワケ

わたしがこの出版のお話を手放しに喜べなかったのには、とある理由がありました。

実はわたし、以前にも一度、出版の話をいただいたことがあったんです。そこでは「出版のためには企画書を通す必要がある」と言われ、同年代の女性編集者と、フランクフルトのカフェで何時間も話し合いました。

1冊の本を出すのって、すごくお金がかかるんですよ。しかも印刷しちゃったものが売れなかったら困りますし。「売れるものを出版したい」っていうのは、当然どこの出版社も一緒です。だから「売れるかどうか」を判断するために、『企画書』なるものがあります。

『企画書』というのは、その本がどんな内容で、どんな人をターゲットとして、どんなことを伝えたいのかを整理したもの。かんたんに言えば、「この本なら売れるから書かせてくれよー!!」と説得する材料のことですね。

出版に漕ぎ着けるために、編集者や著者は「ああでもないこうでもない」と企画書を練りこみます。で、その企画書をもとに、編集者たちが「売れるか売れないか」を話しあう。そこでOKがでたら、その企画書通りに執筆していく。それが、最初にお話をくださった出版社のやり方だったんですね。

出版業者に詳しいわけではないけど、他の人もそういう感じで言ってたので、大体の場合は企画書ありきで書籍化が進むんじゃないかと思います。

だがしかし! 編集G氏は「とりあえず書いてみて」と!!

わたしとしては、「話が流れてまたタダ働きになるのでは?」という心配がありました。

前回の意気投合した編集者はぜんっぜん返信してくれないうえ、やっと来たメールにもぼんやりとした指示しか書かれていなかったので、膨大な時間をかけてわたしがひとりで企画書を作りました。しかも「2週間後の編集会議に出す」と言われてたのに1ヵ月放置され、「どうなってますか」って聞いたら、「まだ企画自体出してません。急ぎます?」って返してくる始末。

さすがにそりゃねぇよ!!とわたしから出版を辞退し、練りに練った企画書を破り捨てました。なんという時間のムダ。


「とりあえず」原稿執筆に入る

そういう経験をしているので、不安なわたしは編集G氏に「企画書なくていいんですか? 書き始めてから話が流れたり却下されたりしませんか?」と、直球で聞いてみます。

そして、これまたあっさりとした返信が返ってきました。

「本の方向や中身はメールで合意できているので、社内用の企画書とかを無理に作る必要はないです。この方向で雨宮さんとこちらが合意でき、トラブル(大きな見解の相違)とかがなければ出版になります。
私が編集長ですから、自分で通した企画を自分で却下することはあまりないです」

「私が編集長ですから」
「私が編集長ですから」
「私が編集長ですから」

ファーーーーーーー

実は出版のメールにうかれて、出版のお誘いのメールに『編集長』と書かれているのを完全に見落としていました。

「新しい著者をさがしてる若くて経験が少ない編集者だからわたしに声かけてくれたんだろーなー」なんて勝手に思ってました(・ω<)☆

そっかぁ~。編集長なら大丈夫だぁ~~~!と納得。思わず親に、「新潮新書の人、編集長だったんだけどww」とLINEしました。

ちなみにこれ以外にも、「契約書ってどうなの?」「わたし海外在住だけど大丈夫?」など、素人丸出しの質問をズラっと箇条書きにして送りつけました。申し訳なかったけど、なんにもわからないんだもん!!

編集G氏はそのすべてに丁寧で率直、わかりやすく答えてくれました。おかげで不安もなくなり、執筆に取り掛かることに。

でもそこで! 『新潮新書』と『ウェブライター』の溝に戸惑うことになるのです……。

次回予告:『この原稿おもしろくないですよね?』

原稿執筆! しかしなかなかうまくいかない……。どれだけうまくいかなかったかをお伝えするために、一番最初に書いた、まったくおもしろくない原稿を晒します

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