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ひたむきに、4月

4月が始まった途端、1日1日が矢継ぎ早に過ぎていくから息つく間もなくて。いつのまにやら夜だし、いつのまにか次の日が来ている。
入社してもうすぐ1カ月が経つ。がちがちに緊張しながら笑っていた1日目、職場の人との距離感や振るまい方に戸惑っていた3日目、新しいことを覚えていくのが楽しくなり始めた5日目、頑張りすぎず、ほどほどなバランスを探り出す7日目。こうして少しずつ「社会人」の自分に慣れていこうと、いまも現在進行形で試行錯誤している。


社員としてできる事はまだ少なくて、ひたすら教えてもらったことをメモ取ったり、先輩の後ろで仕事を見させてもらったり、状況を見て自分に手伝えることをやってみたり、ふと頼まれたことにどうにか気合いで応えたりしている。退勤するころには頭がぽーっとして、全身重だるくなっているけれど、達成感がある。


「あぁ私いま、毎日朝から晩まで働けてるんだなあ、頑張れているんだな」としみじみ。
頼りなさげにあたふたする自分を、やさしく受けとめてくださっている先輩方とこの場所に、心からありがたく思う。時々あまりにも暖かくて、ありがたくてちょっと涙が出そうになる。いま頑張れているのは間違いなく、周りにいる先輩たちのおかげでしかない
そして今なら、毎日しにたいと泣いて布団から出れず、夜が果てしなく長かった頃の自分を抱きしめてあげられる気がする。眠りはまだすこし浅いけれど、ちゃんと夜に眠れるようになったよ


とはいえ日々「これでいいんだろうか、自分が周りの負担になっているんじゃないか」と悩んだり怖くなったりもしている。まだ職場での振る舞い方、立ち回り方が定まっていなくて、ふらふらと彷徨い歩いているような感じだ。
私はわたしらしく、ただ息のしやすいように居ればいいとわかっているのに、疲れれば疲れるほど周りの雰囲気をなんでも受け取ってしまう。心を包み覆っている、透明な膜がすり減って、だんだん自分を守ってあげられなくなってきている感じがする。やっぱり一度心を壊してしまうと、比較的元気にはなったあとも、疲れや心の痛みに敏感になってしまうな。無茶が利かなくなる。しんどさを無視して頑張り続けることができなくなる。でもそれも、もう心を壊さないようにと身についた、過去の自分からの優しい警告だと思っている。


そしてこれは職業柄じゃないかな、先輩たちは言葉選びが本当に上手で、相手から要点を聞き取るのも上手で、相手に興味を持ってもらう話し方が上手で、その場を和ませ、相手を笑わせる明るい人たちが多い。明るい人かほんわか暖かい人のどちらかだ。この1カ月間ずっとそれに圧倒されている。私はというとついていくだけで必死だから、言葉の1つ1つにまで気を配る余裕がない、それどころか言葉に詰まったり、ヘンテコな言葉が出てしまうこともあって悔しい。早く先輩たちみたいになりたいなぁ。


配属先に新卒は自分1人しかおらず、同世代の人たちも少ないけれど、素敵な大人の方たちに囲まれて働けている。出会えて嬉しい人がいる。
気が張り詰めてしまう不安定さはあるけれど、「気を使わないでほしい」と言って支えてくれる先輩たちには、「すみません」よりも「ありがとうございます」を口癖にするくらい伝えていきたい。
そしてひたむきに、自分にできることをやっていく。わたしなりの頑張り方で仕事を覚えていこうと思う。



それとね最後に、休日、頑張らなくてもいい時間を大切に、心を満たすために使っていきたいな。





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