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「もっと自分を出せばよかった」を繰り返せばいい


私が、”自分後回し”人生を送っていると知って以来(職業柄、学問的に頭で理解したのはかなり前のこと…)、少しずつ自分を出してきた。いつもそれなりに勇気を出してきた。
その”つもり”だった。

思い切って前進してきた”つもり”の自分の足跡を振り返るたび、ずいぶん恐る恐るだったなぁと思う。
今だって、ずいぶん自分を出せてると思っても、これもまた数年後には、まだまだ、と思うかもしれない。

でも、ふと気付いた。
ほんのわずかでも前進、成長して、それでもさらに成長したい気持ちがあるからこそ、まだまだ、と思うのだ。

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自分というものを出さずに後回しにしてきた。
ということは、おそらく我慢してきたこともあった。結構多かったかもしれない。自覚はあまりなくても。
では、なぜ我慢が多かった?そんなに自分を出さずに抑えてきた?

そこには、私の個性、性格が見え隠れする。

全く同じ家庭で育ったはずのきょうだいであっても、
資質、生まれた順番、性別、親からの扱い等、様々な違いが、その後の行動や人生をの違いにつながる。

私は長子。
あるあるパターンだと思うが、お姉さんゆえにしっかり者でいることを期待され、周りに困っていそうな人がいたら、気にかけていなければならなかった。長子が下のきょうだいを気にかけるのは自然として、その気にかける人の中に、自分の親すら入っていたのは、機能不全家族の証だと思う。

年下のきょうだいは、そんな遠慮がちで我慢タイプの私の様子を見て、また、おそらく本人の元々の性格もあって、徹底的に親に反発していた。

私はそんな反抗的なきょうだいに悩む親を見て、ますます、迷惑かけてはいけない、かわいそう、と子ども時代を過ごした。自分のことを考えるのは最後だった。精一杯何かを考えてはいたのだが、それは他人事を自分事として考える、という限定的なものだった。そしてその状況に身近な大人は誰も気づくことがなかった。

育ち盛り真っ只中がそんな状況。
真っ只中をそのまま駆け抜けて、見た目だけは大人になってしまった。

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そして大人になった今、駆け抜けた時期に出来なかったことを自分で実行する。
つまり、自分後回し→自分ファーストにして自分を出していく、ということだ。

まず自分。自分でしょ。自分を大切にね。
当たり前のフレーズに聞こえるが、一部の人たちにとって、自分ファーストにすることはそんな簡単なことではない。

私は自分が支援する人たちに対して、自分を後回しにしない、といったメッセージを色々な形で伝えてきている。だから頭ではとうの昔にわかっていて、その上でひとりの人として実践してきた自分が実感している。言うほど容易ではない、と。

いつもずいぶん思い切って自分を出して行動してきたつもりでも、周りから見れば、本当に大したことなかったりする。

このnoteだってそうだ。グルメ日記とか、支援者としての解説だけなら、もっと早く始められたかもしれないけど、自分事を含んだものじゃないと私にとってのnoteを綴る意味は半減してしまう、と実際スタートするのに随分時間がかかった。そんな自分の歩みの遅さに、時にがっかりしてしまう。

それでも自分なりに恐る恐るを積み重ねてきて、ようやく思えたのだ。

こうして自分を出せばいいんだ。出し続けるだけでいいんだ。
今まで、自分を出す!とアクセル踏みながら、出せない自分をつい責めてジャッジして、同時にブレーキも踏んでいたかもしれない。

そう思ったら、子ども時代に親がかわいそうと思ったのも自分だし、自分の中の何かがそうさせたのだから、ある意味自分らしかったことに気づいた。
きょうだいとは同じ環境だったのに表現方法が違った。
だから、その自分らしさは大切にしながら、自分を出せばいい。

自分後回しになりやすい、どこかいつも遠慮がちな自分らしさを最初に発見したときは、馬鹿みたい、と一時期思ったことがあった。
それまでの自分を全否定して、この世の中、まず自分だよ、そんな性格は変えなくては厳しい時代に生きていけないよ、と。一見正論っぽく聞こえて、なかなか吹っ切れなかった。

でも、noteに綴ることを中心に、アウトプットして自分を出す機会が明らかに増えてきて、これが私、と思うようになってきた。ジャッジすることに何の意味もない。

どんな性格も一長一短。長所と短所は表裏一体。成長とともにうまく扱えるようになるだけだ。

もっと自分を出せばよかった。
きっとこれからも何度となくそう思うかもしれない。

出してよかった。
心からそう言えるのは、人生を総ざらいする瞬間かもしれない。

それでもいい。
きっと同じように悩んでいる人はどこかにいるだろう。
だから、これからも自分を出し続けて私らしい発信をしていきたい。

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