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イタリアで注文住宅を作る<第3話>とにかく始めてみてから考える

イタリアからブォナセーラ!
みなさま、お元気でしょうか。イタリアではワクチン接種が進んできたものの、副反応の報告も結構聞きます。ヨーロッパの一部の国ではアストラゼネカのワクチン接種をやめたとか、なんとか。
ニャコモンは1週間前にそのアストラゼネカを摂取していただけに、なんとなく不安。

さて、そんな不安はさておき、毎日は進む。
アマイヤたちの新居の工事も、イタリア式にゆっくりと、でも確実に進んでいる。

そして、ようやく昨日は施工会社さんからお見積もりが出た。いくつもの未定箇所があって、総額はきっと変わるんだろうな、って感じのざっくりしたお見積もり。でも、とにかくお見積もりが出たことにホッと安心する。

でもね、このお見積もり、実は工事が始まって1ヶ月半経ってから。
お家の改築って、アマイヤにとって人生初で、日本の事情を知らないけれど、これじゃ、複数の会社からお見積もりを取って比較するとか、そうゆうのはできないってことなんだね。

もう、一蓮托生。この会社にお願いします。って感じで、信じて進むしかない。
ちなみに、工事の前金もなしで始まっているから、その点も大丈夫なんだろうかと心配だったけど。

そしてその『信じる根拠』は知り合いの評判が大事。イタリア人ってとにかく噂好きで、あちこちでいろんな話をしているから、それらの話を総合的に評価するみたい。

中でも最も信頼できる評価は身内の評価。親が使った会社とか会計士とか、いろいろ。これは絶対的に信頼されて次の世代に受け継がれていく。

あと、特筆すべきは、イタリア式工事の進め方だ。

施工会社の人から随時、工事がどう進んでいるのか、今後は大体どんなことをするのか、ということの報告が随時くるけど、図面は依頼主に渡されていない。
あくまでも施工会社の設計士の頭にあるものが頼りだ。

大工さんも、もちろん図面は渡されていないみたいで、時折設計士が来て指示出ししたことを直接壁に書いていく。
ここにシャワー、ここに乾燥機、とかってな感じで壁に落書きのように残されている。

これで、最後にパズルのピースがかっちっとはまるように、物事が収まるのだろう。

あらあら、ここまで書いていると、そんないい加減なやり方して酷い!と思われる方もいるだろう。

ただ、イタリアでは(旧市街では尚更ね)古い家の骨組みを残したりすることが多いので、このやり方があっているのかもしれない。

というのは、上塗りした壁を剥がすと、そこにはレンガで積まれたアーチがお目見えする、なんていうサプライズがあるからさ。

こうゆうアーチは当時のもののままなので、装飾として上塗りをせず、見せる装飾として変えていく。

これって「やってみないとわからない」と話していた設計士が言っていた通りだ。

そう、イタリアのいいところって、計画性はいまいちだけど、その分、臨機応変に対応してくれるのが醍醐味。日本人のアマイヤはその曖昧さをどう許容するかが大切ってことかな。
人生と同じだったりするのかもしれない。なんて…飛躍しすぎかな。

という感じで、まだまだ工事は続くけど、出来上がりが楽しみなのだ。

それでは、また!
Ciao!
チャオ

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