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シナスタジア/Rain Drops を聴いた

Rain Dropsのアルバム、シナスタジアを聴きました。レビュー…というか、感想の羅列を行います。

あくまで今回はオリジナル楽曲のみに言及します。

・VOLTAGE
いわゆるRain Dropsが引っさげて来た曲ですね。熱が入ってるのを感じます、めちゃめちゃ直情的にアツい。

"形骸化したカテゴライズ"
"ディスやヘイトさえ抱きしめ"
"脆いくせ強がるアイデンティティー"
"ジェンダーもボーダーも飛び越え"
"解放せよ 裏アカでも"

歌詞からいくつか拾ってきたフレーズですが ここだけでもなんとなくグループイメージだったりその曲の曲調まで見えてくる感じがしますね。ここでウッと胃もたれする人も絶対いると思う、分かる。

でもやっぱり良いですね、新進気鋭というか。若さに対して洒落臭さが無いしマジで速度ヤベ〜な!と否が応でも分からせる熱と勢いは、こういう1stアルバムには必要なモノなんだと思います。
人はある程度選ぶと思いますが、刺さるラインもキチンと見定めた上で出してるんじゃないかな〜。そうであって欲しい。

2番終わりの「イケるとこギリギリ攻めたいのさ」から入る間奏がカッコ良い。緑仙の「上げ続けてよ」でニッコリしました。

なんかナノの"KEMURIKUSA"感があるな〜と思ってたら、ビンゴで作曲がWEST GROUNDでしたね。ビンゴ過ぎて普通に調べた時笑っちゃった。更に作詞が藤林聖子さん。クゥ〜、分かりやすさ!!!一種の普遍的なテーマを扱う歌にピッタリだと思います。

MVの感じもまさに、まさにな感じですね。カゲロウ世代とかにブッ刺さってんじゃね〜のか、よく分からんけど。

・蜜ノ味

”他人の不幸は蜜ノ味”
”欲は何処までいっても治んない”

味中々ダウナーな方向に振り切った曲でした。まぁ「蜜の味」と言われたらその枕詞は「他人の不幸」ですよね、タイトルでなんとなく察しはついてました。

思い出すのはファックメジャーな雰囲気のする黎明期?のボーカロイド楽曲。"人柱アリス"とか…は少し言い過ぎかも知れませんがそれに類する雰囲気を感じます。それで言うと、ハチ(現:米津玄師)の"結ンデ開イテ羅刹ト骸"も近いのかな。漢字とカタカナが並んでるからとかでは無いです。(ラスサビ前に笑い声が入る演出とか、やっぱ思い出してしまう)

と思って調べたら作詞作曲編曲がsyudouさんでした。ここ数年のボカロPにはトンと詳しくなくなってしまっていたんですが、なるほどコールボーイとかの方ですね。
ありがとう緑仙、君のお陰で最低限の知識をつけられていて良かった…

リズム感あるCメロから童田さんのソロに行くところが良い。全体的に緑仙の芯のある声がベースになっていてとっても聴きやすいですね。ベストアクトは2番のアッキーナかもしれない、全体的に彼の掠れた声が活きてますね。

・ジュブナイルダイバー

”大人ぶったって覚束なくて”
”泣いて泣いて震えた先に僕を見つけた”

人は早いピアノがドラムに乗っていると「カッコイ〜」と感じる。

作詞作曲の あめのむらくもPさんはボカロPですね、まずPって付いてるし。あまり詳しくなくて申し訳ないのですが、GUMIに歌わせてそう・・・という偏見の元調べたら合ってて笑ってしまった。

Aメロのリズム感からサビでドラムのアクセントが変わるところが気持ち良い。サビ後半でまた勢いが出てくるのも好きだな〜。曲単体だと1番好きかも。

・シグナル
2000年代前半のアニメOPみたいだな…めちゃくちゃソレっぽい…と思って聴いていたんですが、作曲が津波幸平さんでした。  

この方が携わった楽曲で印象深いものはやっぱり"アマガミSS"のキャラクターソングですね。キミの瞳に恋してる、恋はみずいろ、minamo等々……

やっぱこのグループにはどんどんこういう曲歌ってって欲しいな。疾走感って言葉が似合うグループ。

・Under The Moon

作詞作曲は長谷川大介さん。元Aqua Timezの方ですね。それでこの曲調はめっちゃ納得する。雑な感想なんだけど「メジャーっぽいな・・・」と思いました。アルバムに1曲はある落とした曲って感じ。この1曲でアルバム全体に良い流れができてる感じですね。

・セルフィーdimention

”狂っちゃえばいい”
”やばい凄い世界にいざなって”
”踏み台はずし自力でいい”
”出れない出れないそれでも楽しいって”

カッコイ〜〜〜!!!!速い曲は最高!!!!

渡辺翔さんとebaさんという組み合わせでなんとなく期待してた雰囲気通りですね。ハイテンションで、かといって”喜”のみでもない。鬱屈が爆発した感じ。

LIVEで聴きたいね。「狂っちゃえばいい」で本当に狂っちゃおうかな。

・まとめ

VOLTAGEがこのアルバムを代表していると思います。そしてそのテンションはどの曲にも何かしら共通してると思う。
直情的で、悩んでて、傷ついてて、我武者羅に一直線。これにガッツリ感情移入っていうのは私はヒネちゃってて素直には出来ないんですけど、この方向性はガッチリ各個人にハマってて好きです。
ガッチリとしたコンセプトとそれを崩さない曲達、凄いしっかりしてるというか正に”期待を裏切らない”って感じですね。このまま突っ走って欲しいな〜、まだまだガンガンリリースしてって欲しい。

ボーナストラックは気が向いたら書く。

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