見出し画像

【全国の大学生200人に聞いた】新型コロナ緊急給付金10万円の"意外"な使い道!

 全国500名の大学生と一緒に「エンタメ×若年層」事業をつくるAmaductioNが独自に調べた、学生へのアンケートをもとにした調査レポートを記事にしていきます。
***************************************************************************
今回は、外出自粛期間の”コロナウイルス感染症の政府対応による10万円の給付金”という観点から、大学生の実情を調査しました。

――――――――――――――――――――――――――――
回答期間: 2020年5月22日〜25日
回答件数: 200件(男性35件/女性165件)
対象者 : 全国の大学生、大学院生
学年内訳: 下記参照

アンケート第3弾

――――――――――――――――――――――――――――

AmaductioN総研、学生ライターのたいちです。

全国的な緊急事態宣言が解除され、徐々に以前の日常生活が戻りつつありますが、みなさんいかがお過ごしでしょうか?
現在、コロナウイルス感染症拡大に伴う政府対応として、国民1人あたり10万円の給付金が普及されています。

でも、実際のところ大学生は一体何に10万円を使うのでしょうか?
多くの大学生にとって10万円は決して安い金額ではありません。

【参考】大学生アルバイトの平均月収は29,675円/月
独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)の「平成28年度学生生活調査」

今回は「給付金10万円の使用用途」をアンケート調査し、そこから見えてきた10万円給付金の"意外"な使い道を紹介します。

そもそも10万円の給付金って?

新型コロナ感染症緊急給付金については、総務省が公開している以下のサイトで詳細を知ることができます。

特別定額給付金ポータルサイト
https://kyufukin.soumu.go.jp/

基準日(令和2年4月27日)時点で、住民基本台帳に記録されている者を対象に、給付対象者の属する世帯の世帯主に給付されます。

申請方法は
郵送で申請
②マイナンバーカードによるオンライン申請
の2パターンがあります。

誰でも簡単に申請でき、迅速かつ的確に給付が実施されているようです。

10万円の給付金、満額が手元に入る学生は35%

はじめに、「新型コロナ緊急給付金」について、いくらが自分の手元に入るかという質問をしました。

スライド1

 結果は、35%の学生が10万円満額が自分の手元に入ると回答しました。
 外出自粛期間にアルバイトを解雇されてしまった、アルバイトのシフトが大幅に削られてしまったそもそもアルバイトができなかったという理由から金銭的に苦しくなってしまった大学生が多いようです。そのため、その穴埋めとして10万円の給付金を活用するようです。

 また、35%の大学生が、そもそも給付金について親と相談していないのでわからないと回答しました。
 大学3年生の男性(上京して都内で一人暮らし)によると、「住民票を地元から移していないので、申請が自ら行いたくてもできない。また、上京や一人暮らしの際に多額の費用がかかっているので、気を遣ってしまう。お金の話は直接話したいが、帰省もできないことから、なかなか相談する機会が取れていない」と教えてくれました。

 さらに、約4人に1人の26%の大学生が、給付金は自らの手元には入らないと回答しました。
 大学2年生の女性(都内実家暮らし)の母親によると、「自粛期間中、家にいる時間が多く生活費は以前と同様にかかっているので、家計の穴埋めとして使用する予定。家計にゆとりがあるわけでもないので、10万円をそのまま子供に渡すのは難しい。」そうです。

 他にも、大学2年生の男性(都内実家暮らし)によると、「大学から生活困窮者を対象に給付が行われていて、大学からの給付金は自身の手元に、政府からの給付金は親元に渡る」というケースも聞かれました。

 10万円の給付金の家庭内の分配については政府からは特に言及はされておらず、家計の補助のための給付とされています。この機会にきちんと相談して家庭内でコミュニケーションを図る必要がありそうです。

大学生の給付金の使い道、圧倒的1位は「貯金」

続いて、上記で「自分の手元に入る」と答えた大学生を対象に、給付金をどのように使用する予定かを質問しました。
さっそく結果を見てみましょう。

スライド2

 1位は「貯金」でした。
 自粛期間にアルバイトができなかった、アルバイトを解雇されてしまったことで改めてお金の大切さに気づかされたというのが要因のようです。また、将来的に同様に非常事態が起こったときのために備えておきたいというのも理由の一つのようです。

 2位は「買い物」でした。自由に外出できるようになったら、家族や友人とショッピングに出かけ、服やコスメなどを購入したいという声が多かったです。
 また、大学2年生の女性(上京して都内で一人暮らし)は、「大学の春学期の授業が全てオンラインで実施になったことで、急遽PCを購入しなければならなくなったのでその費用に充てる」と教えてくれました。
 他にも、iPad、スマートフォンなど大学生にとっては比較的高額で、普段は購入しづらいものをこの機会に購入したいという声もありました。

 3位は「生活費」でした。全国的に外出自粛は解除されましたが、まだまだアルバイトは再開できず、生活費に充てざるを得ないという声も多かったです。

 その他の意見として、「旅行」の費用に充てたいという声もありました。大学3年生の男性は(都内実家暮らし)「外出ができなかったため、落ち着いたら友人と遠出をしたい。海外は新型コロナ感染症収束の見通しが立たないので、国内旅行をしたい」と話してくれました。東京アラートも解除される6月下旬以降は、このような理由から国内旅行需要が拡大するように思われます。

親世代が望む給付金の使い道1位は「学費の補填」

続いて、「親の手元に入る」と答えた大学生を対象に、給付金がどのように使用される予定かを質問しました。
結果はどのようなものだったのでしょうか?

スライド3

1位は「学費」でした。大学3年生の男性(上京して都内一人暮らし)の母親によると、「オンライン授業に移行しても、学費は以前と同様に費用がかかる。特に、都内の私立大学に通わせているため、学費が高額であることからその費用の一部として使用する予定」と教えてくれました。

2位は「生活費」でした。全国的に外出自粛が解除され、生活は以前の様子を取り戻しつつありますが、コロナウイルス感染症が日本経済に与えた影響は読めず、当面の生活に不安を抱いている家庭は少なくないようです。この先も以前と同じ水準の生計を維持していくために給付金を活用したいという声がありました。

3位は「買い物」でした。大学3年生の男性(都内実家暮らし)の母親によると「在宅の時間が圧倒的に増えたので、おうち時間を豊かにしたいという気持ちが出てきた。家具や家電を購入し、自宅にいる時間が長くてもストレスなく過ごせるようにしたい」と教えてくれました。

給付金から見えてきた、大学生のリアルな金銭事情

 今回のアンケートを通じ、新型コロナウイルス感染症の拡大を経て、大学生のお金、生活に関する価値観の変化が起こっていることがわかりました。
 今まで当たり前に大学で授業を受け、アルバイトでお金を稼ぎ、週末には友人と食事やショッピングなどを楽しんでいた生活が突如として奪われ、これまでの生活を省みる機会となった大学生が多いようです。

 今回のアンケート調査、またアンケート後のヒアリングのなかで、給付金の使用について、
・今までは自分が欲しいものを購入していたが、給付金は本当に必要なものを購入するために活用したい
自らの将来のため、人生のために給付金を活用したい
などの意見がありました。

 また、他にも、
お金を稼ぐという行為の意味を改めて考えさせられた
将来の安定のために、大学の勉強をより頑張ろうと思った
・親に大学に通わせてもらっているありがたさを改めて実感した
・遠方で暮らしているので、親が心配。落ち着いたら実家に帰省し、親とゆっくり会話をする機会を設けたい
など生活全体を見直すような意見もありました。

 新型コロナウイルス感染症の完全収束の見通しはまだまだ立ちませんが、これまでの生き方、生活の仕方を見直す機会となりそうです。

***************************************************************************
今回の調査結果は以上となります。結果をご覧になっていかがだったでしょうか?
この記事がアフターコロナ時代の若年層を理解する上で一助になれば幸いです。
最後となりますが、この度の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に罹患された皆様に心よりお見舞い申し上げますとともに、一日も早い回復と事態の終息をお祈りいたします。
***************************************************************************

▼今回アンケートにご協力いただいた皆さん

アンケート3団体

AmadctioNについて

株式会社AmaductioNでは若年層向けのリサーチや企画のお手伝いをしています。

こちらの記事で当社の大学生コミュニティについてご紹介しています。

学生記事用AmadactioN

▼オンラインインタビューも実施可能です

学生記事用_オンラインインタビュー

▼当社の実績の一部をご紹介しています

▼お問い合わせはこちらよりお願い致します


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?