長い長い片想いの終わりに:後編
すっかり通い慣れた家の扉を開く。温かく迎え入れてくれるおじさんとおばさんに、いつも安心する。一時間ほど経ってから、あなたが帰って来る音。聞き慣れた大好きなただいまの声に続いて、初めて聞くお邪魔しますの声。あなたの後ろからひょこっと顔を出したその子は、リビングに入って来てからもう一度お邪魔しますと呟いた。顔が引きつるのが自分でもわかった。おばさんに手土産を渡しながら、自己紹介をするその子の隣で、あなたは初めて見る顔をしていた。この人こんな風に笑うんだ。こんな顔もするんだ。私の