ドラマ『THE SPIDERS FROM MARS AND GLAMOROUS ANGEL』感想
ドラマ『THE SPIDERS FROM MARS AND GLAMOROUS ANGEL〜火星から来た蜘蛛の群れとグラマラスエンジェル〜』
フジテレビ系列で2007に放送された青春群像劇の単発テレビドラマ。
演出は永山耕三
あらすじ
田中圭さんは和菓子屋の跡取り息子で大学生の塚本啓介役
とにかく長い名前のこのドラマ。
ずっと観たいと思っていたこの作品をお借りしてみる事ができた。
え?これドラマなの?
それが私の感想。
長台詞や熱量、一人語りなとの演出はドラマとしては異色。
まるで舞台を観ているような気持ちになる。
設定や台詞などもなかなか切り込んでいて今放送するとなると色んな配慮が必要と感じるドラマだ。
2007年の田中圭
2007年公開作品
2007年田中圭note
塚本啓介とは
共演者は山崎樹範さん、吉瀬美智子さんなど少し大人な人々でそれぞれに抱える悩みもなかなかにディープ。
田中圭さんはそんな大人達のなかでは若手ポジション。
和菓子屋の跡取り息子で大学生。
あだ名はワカシャ(若社長の略) 家業を継ぐのか迷っている元気でテンションの高い男の子だ。
鈴木蛍さん演じる舞子といつも2人で、皆んなからは学生チームと呼ばれている。
便秘と生理は女体の神秘だろなどと、なかなかな台詞が随所に現れる自称好奇心旺盛なワカシャ。
この作品はワンシチュエーションという訳では無いけれど、バーのシーンは引き画が多く台詞がないシーンでも舞台さながらに細かい演技が必要となる。
圭さんはタバコをふかしたり、隣の人となにやらワチャワチャしていたり、仲間達の辛い心境を聞きながら涙ぐんだりと、まるでそこに生きている人かのよう。
こういう細かな演技達が後の大きな仕事に繋がることもあるんだろうな…
なんてったって演出は永山耕三さん。
「木村拓哉にも、織田裕二にもなれないけど、田中圭は田中圭になれる」
そんな風に圭さんが売れることを信じてくれた人なんだもんね。
永山監督が打ち上げで「田中圭が売れてくれたら自分の食いフチに困らない」と言ってくれたエピソードなども過去の雑誌のインタビューで語られていた。
永山耕三さんが演出をしていた『スローダンス』このドラマの頃にようやくバイトを辞めたというエピソードもおしゃれイズムで語っていた圭さん。
この顔めっちゃ好き。
何度も何度も書いているが、いつかまた2人のタッグをみたい。
『東京ラブストーリー』のような王道のラブストーリー、『ひとつ屋根の下』のような熱い男、そんな作品を今の田中圭&永山耕三でと願ってやまないのである。
永山耕三さんとのエピソードはこちらにも
少しネタバレになるがこの作品に出てくる人たちは様々な秘密や悩みを抱えている。
自分が同性愛者だということを隠し続けている男や。
自分の性癖を隠しながら夢をあきらめきれない女。
弟が殺人犯だという男。
そして自分の命がもうすぐ消えてしまうということを知ってしまった男。
その秘密や悩みが語られるシーンはドラマではなかなか無いような熱演と長台詞でものすごい緊張感だ。
圭さんの演じるワカシャは若さ特有のモヤモヤとした悩みをかかえてはいるものの、それ程までの熱演は無い役だったけれど、この熱量を若い時代に肌身に感じる経験は財産なんだろうな…などと思う。
吉瀬美智子さんも恐ろしい撮影と語っている
貴重な打ち上げ写真も。
ワカシャと舞子のシーンで幕を閉じるこの作品。
少し成長したワカシャの着ている服がものすごい明るい緑のジャケットで、それを着こなすには少し若すぎる着せられたようなビジュアルが可愛くて…
数年後にこんな素敵に着こなせる大人になった田中圭を知っている私はなんだか親のような心境になりました。
田中圭が田中圭になれた今を知ってる私は何だか胸が熱くなりました。
過去作品を見ると必ず起こるこの心境。
役者を続けてくれてありがとう。
出会えて幸せです。
過去作品巡りの旅はまだまだ続く。
(コチラの作品は宅配レンタルでも見られるようです。過去作がたっぷり借りられる宅配レンタルありがたい)
作品を見せてくれたエンジェルに感謝の気持ちを込めて。
雨音
田中圭過去作品noteはコチラ
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?