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4月に観た映画リスト(全22本!)

なんと、4月は22本も映画を観ました!
最終週は1日に4~5本観たりしました。
映画を観るか、寝るか、みたいな生活でした。(前週のゲーム三昧とたいして変わらない(^^;)
普段は一か月に多くて3本くらいなので、約7倍のペースです。
せっかくなので、記録を残そうと思います。
観た順番とタイトルと、少しだけ感想を書こうかな。

『アナイアレイション -全滅領域-』
宮台先生の映画ゼミの課題でした。
めちゃくちゃ怖かった…。
夜中に観て、トイレに行けなくなって、泣きながら友達に電話しました。
基本的にSF映画は観おわった後にフワフワしてしまって現実に戻るまで時間がかかったりするのですが、この映画については「怖かった」しか感想がないです。

『ブリグズビー・ベア』
宮台先生イチオシの超低予算ハートフル映画。
これはめちゃくちゃ良かったです。
どうしてもやりたいこと、叶えたい夢があるときに、「やれない理由」を探すのか、「やれる方法」を探すのか。
この映画は、出てくる人がみんないい人すぎる、理想の世界ではあるんだけど、「みんな自分の味方だ」「世界は優しい」って信じられるかどうか。
心の支え、生きる指針にしたいと思うくらい、何度も観返したいと思える映画でした。

『グリーン・フロンティア』
Netflixで公開の連続ドラマ。全8話です。
これも宮台先生の映画ゼミの課題で、29日のダーウィンルームのオンラインイベントで詳しく解説をしていただきました。
アマゾンの奥地が舞台で、森と先住民と文明が錯綜する、不思議な物語でした。
「大いなる自然」の中で、人間だけ特別な存在なのか。それとも単なる自然の一部に過ぎないのか。
本当に自然を守る、伝統を守るとは、どういうことなのか。

『続・深夜食堂』
「深夜食堂」は、漫画が原作のドラマですが、こちらは映画版の2作目。
昔、引きこもりだったときに、ドラマを全話観て、映画1作目まで観ていました。
小林薫演じる謎の多い店主が営業する深夜食堂に集うお客さんたちが織り成すほっこりドラマです。

『聖☆おにいさん』
これも漫画が原作のアニメ映画です。
くすっとほっこりできるかな、と思って観ました。

『精神』
想田和弘監督の「観察映画」。
続編の『精神0』がもうすぐ公開されるので、予習として観ました。
岡山にある古民家の精神科病院を舞台に、精神障害を患った方たちや病院の先生やスタッフを観察したドキュメンタリー。
私も長らく精神科のお世話になっていたので、懐かしい感覚に浸りながら観ました。
想田監督の「観察映画」は、ナレーションも音楽もなく、淡々と出来事や人物を映していくだけなのですが、感じるもの、伝わるものがすごく多くて大好きです。

『教誨師』
大杉漣さんの遺作となった作品。
舞台はほぼ、刑務所内の教誨師の面会室のみ。6人の死刑囚との会話劇のようになっています。
さまざまなキャラクターの死刑囚が登場しますが、特に賢くて口が立つ若い死刑囚「高宮」は、やまゆり園事件を彷彿とさせます。
死刑制度の是非、すべての生き物の命の重み、など深く問いかけられる映画でした。

『サーミの血』
非定住民であるサーミ人の少女が、故郷を捨ててスウェーデン人として生きていく。
定住/非定住、法の内/法の外、所有/非所有、能動/中動。
宮台先生の解説付で鑑賞できて、深く理解ができてよかったです。
主人公の少女はすごく強いです。強すぎて、定住社会になじめてしまった。
それがしあわせなことだったかどうかは、分からないですが、私はこんなに強くはなれないので、法でガチガチの社会になじめないんだな、と思いました。

『マトリックス』『マトリックス リローデッド』『マトリックス レボリューションズ』
「認知」をテーマにした哲学対話をしていて、『マトリックス』の話が出たので、哲学対話が終わってすぐに、徹夜して3本一気に観ました。
あまりにも有名な作品すぎて、この手の会話をするときには必ず引用される作品ですよね。
今まで観ていなくて、想像で話を合わせていたけど、これでひとつ新たな共通感覚を得られました。
終盤「愛」に集約しすぎるきらいはあるけれど、「今生きている現実は本当に存在している現実なのか」というのは、普遍的な命題ですよね。

『彷徨える河』
シーロ・ゲーラ監督のアマゾンを舞台にしたモノクロが美しい作品。
『グリーン・フロンティア』もシーロ・ゲーラ監督が製作指揮をしていて、その前段にあたる作品です。
『グリーン・フロンティア』と同じように時系列が交錯して混乱しました。不思議な感覚になる映画でした。

『wonder 君は太陽』
号泣しました。遺伝子の病気で生まれて間もなく何度も手術して、顔が変形している男の子と、その子を取り巻く人たちのお話。
男の子だけが主役かと思ったら、お友達やお姉さんなど、章立ててそれぞれの視点から語られる形式なのがよかったです。

『RBG 最強の85歳』
85歳にしてアメリカ合衆国最高裁判所陪審判事を務めるルース・ベイダ―・ギンズバーグさんのドキュメンタリー。
自分の信念で戦い続け、85歳でもジムに通う強さと、控えめでチャーミングな人柄と、政治信条に関係なく友人になれる心の広さを持ち合わせる素敵な女性でした。
フェミニズムって一口で言うと、最近はあまり良い印象を持たれない局面も多くあるけど、フェミか否かに関わらず、まともな感性で「おかしい」と思ったことに「おかしい」と言える強さは必要だなと思います。

『ナビィの恋』
沖縄あぐに島を舞台にした、おばぁのラブストーリーでした。
約20年前のあぐに島の自然と、沖縄民謡が美しい。
いくつになっても良い恋愛がしたいよね。

『洗骨』
沖縄つながりで。と思ったら、こちらもあぐに島が舞台でした。
ガレッジセールのゴリさんが監督で、昨年公開された映画なので、こちらは最近のあぐに島。
「洗骨」という風習を知れたのはよかったです。

『ベルリン 天使の詩』
1987年のドイツの映画。まだベルリンの壁がある時代。
ところどころ、ドイツ語が聞き取れたのがうれしかったです。
永遠の命のある天使が、悠久の昔から人間(地球)を観察してきて、恋をして人間になる。どうやら天使から人間になった人はけっこういるらしい。
「Als das Kind Kind war (子供は子供だった頃)」という出だしの詩が繰り返し読まれて心地よいです。
戦争の歴史とか、ベルリンという街の歴史とか、哲学とか、知るとさらに深く観られると思うので、また時間をおいて観なおしたいです。
Youtubeにある町山智浩さんの解説がすごく勉強になりました。

『ムーンライト』
ゲイでいじめられている黒人の男の子の、少年時代、青年時代、壮年時代の成長物語。ほぼ監督の実話が基になっているらしい。
少年時代に父親代わりのように愛情を注いでくれた男性との海での会話のシーンがすごく印象に残っています。
大人になってからの変貌ぶりにはびっくりしたけど。
弱くて優しいからこそ、マイノリティの生きづらさを抱えているからこそ、強く武装しなければいけないというのは、すごくわかる。

『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』
かわいくて切実で、楽しくてツライお話でした。
子どもの頃って世界が広かったし、空も広かったし、なんでも冒険になったよね。
楽しくてかわいいんだけど、忍び寄る貧困にどんどんつらくなっていきます。それでも明るく居続ける少女がけなげで。
こういう、深刻になりすぎずに、お涙頂戴にもならずに、社会や世界のことを考えさせてくれる映画はとても好きです。(この映画に限らず、そういうのをけっこう選んで観ていると思います)

『マイマイ新子と千年の魔法』
片淵須直監督のアニメ映画です。
昭和30年代の山口県の田舎が舞台となって、ファンタジックな空想の世界と自然豊かな原風景が広がっていくのですが、クライマックスで突然、現実が突きつけられる感じです。
アニメーションがめちゃくちゃキレイ。
この作品から『この世界の片隅に』に繋がっていくんですね。

『ブンミおじさんの森』
タイのアピチャートポン・ウィーラセクターン監督作品。
昨年11月に宮台先生のイベントで同監督の『トロピカル・マラディ』を鑑賞して解説を聞いて、とても魅力的な映画を作る監督だなと思っていたのです。
どこかで『ブンミおじさんの森』が一番わかりやすい、と読んだ記憶があったので、手始めにと思って観たのですが、不思議な作品でした。
ナマズの出てくる池のシーンと、洞窟のシーンが特に好きでした。

『人生タクシー』
イランのジャファール・パナヒ監督作品。
言論弾圧の厳しいイランで、20年の映画撮影禁止令を出されたパナヒ監督が、タクシー運転手に扮し、車載カメラでタクシーの中で起こる出来事を撮影して映画にするという、すごい試みの映画です。
ドキュメンタリータッチだけど、どうやらドキュメンタリーではないみたい。事件が起きすぎですからね。
映画撮影禁止令が出されている中、それでも映画を撮るのだという熱意、奇想天外な発想、痛烈な社会風刺。
素晴らしかったです。かっこいいです、パナヒ監督。


以上、4月に観た全22作品でした。
あまり映画の感想を言語化するのが得意ではなくて、できれば一人で観るよりも、気の置けない人と一緒に観て、じっくり感想を語り合う中で、だんだん言語化できていく、という過程を経たいのですが。
もしかしたら一人でも、一作ずつじっくりと言語化する時間をとった方がいいのかな。
映画レビューとかできる人はすごいなぁといつも思います。
もしもこのリストの中で、「この映画語りたい!」と思われる作品がある方は、お声がけください。是非語りましょう!

宮台先生が映画ゼミの課題にされた映画や、マル激やイベントなどで言及された映画を中心に観ていると、
難解な作品が多いため、スッキリした感想は特に出にくくて、解説をすぐに読んだりしてしまいます。
でも、こうして宮台先生や町山さんの解説を通して作品を感じていくことで、だんだん映画の観方みたいなものが身についていくのかな、とも思います。
世の中には「ただ感情を揺さぶるだけの映画」っていうのも、けっこうたくさんあります。泣けた~いい映画だった~(後には何も残らない)みたいな。
私はかなり感情的な人間ではありますが、そうした作品は見分けられるようにはなりたいな、と思います。
できれば映画を通して、人間や社会や世界を考えたり感じたりできるような、監督や登場人物と対話できるような体験をしていきたいです。

まだまだのんびり自粛生活は続きそうなので、5月もたくさんの映画を観ていく予定です。
また1か月後に、まとめて記録を書こうと思います。
5月は何本観られるかな~楽しみ!

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