0からお店をつくることってなんだろな

僕はアルテの食パンを28才の時に開業しました。

たくさんの正解の中に重い失敗がざっくざくです。

これから、きっとお店をやりたいと考えている人、実際にはしていなくても裏事情が知りたい人、同じ立場の人などなど本当のところが知りたい人がたくさんいるのではないかと思い、少しでもお役に立てればなとまとめてみます。

辛いことばかり書いてもあれなので、正解だったなぁーという選択と大失敗だったなーって選択を少しずつまとめたいと思います。

今回はお店を開く前に選択した正解をまとめます。

◯お店の方向性とコンセプト

当たり前のことですが、個人商店では「差別化」が全ての未来を決めると言っても過言ではありません。うちは食パン専門店ですが、「乃が美」さんが業界最大手でしょうが、真似をしたからといってそこそこになれるかと言ったらなれません。

あっという間におじゃんになります。

じゃぁどうするか。他がやっていないこともしくは珍しいことをやる必要があります。そのためには、他の業界のいいところをパクっちゃいましょう。

ここのお店好きだなー

その要因はなんなのか分析して、それを自分のお店に落とし込むんです。そうすることで、少しずつ自分らしさのあるお店を構築していきます。

・挨拶の意味

簡単な例だと、うちの場合「いらっしゃいませ」は使いません。

理由はお客さんとの距離を近づけるため。対面販売を行なっているのも同様の理由です。個人店である以上常連さん、リピーターを増やす必要があり、できるだけ自然な形で人とのコミュニケーションをつくることを大切に考えています。

具体的には、「スターバックス」や「ディズニー」があげられます。

形は違えど、いいお客さんにストレスを与えずに、いろんな情報をいただくことが今後につながる意味で非常に大切です。

アルテの食パンでは、お客さんとの距離の取り方でまず、他の食パン専門店とは方向を変えようと1つのポイントにしました。

・ラインナップ

アルテの食パンでは1日に10〜15種類もの食パンを準備しますが、他店はどうでしょうか?

一般的なパン屋と食パン専門店はかなり来店層が異なります。簡単に言えばすこし敷居が低いように感じます。ブームのおかげもありますね。

皆さんが想像する「食パン専門店」はどんなイメージでしょう?

もしや1種類では?

イメージというものは非常に大事で、いい意味で裏切るということが再来店の可能性を作り出します。うちのお店では、若干困る程度の種類を準備し、それが、どう紐解かれていくかということをお客さんにワクワク感としてお届けしています。

季節限定や数量限定、予約限定など、特別感のある価値をつくることで、

今の時期はこれ!

あれが食べたくなったなー!

など感情をつくることに力を入れて、思い出す瞬間を増やすことを日々考えています。

また、ターゲットについて、新作を考えるにあたり、明確に詰めていきます。そのターゲットが実際にハマるかハマらないかはどうでもよく、

30代後半女性 子供は小学生の女の子

この方にわざわざこの日にきてもらうためにはどうしたらいいのか。そんなことを考えて、実際にリサーチしたり、イメージを膨らまし、商品作りをしています。

個人商店が大手と戦うには小回りしかありません。排気量も装備も何もかもが劣っている状況で、戦うにはなにができるか。

安いパンを売ることは、絶対に負けます。

山パンやセブンイレブンには勝てません。

レストランだって、サイゼやガストには勝てません。

価格で勝負するではなく、なにか違う価値を価格に乗せて勝負する。正確には勝負しないことが重要です。

土俵は同じようで、実は違う土俵で相撲を取るそれが個人商店の戦い方です。


☆お店をもつことを目指す方、成長させたい方へ

・お客さんとの距離感

・他店と勝負しないこと

まずはこの二つを考えてください。この二つが明確になり、初めて具体的な運用を考えていく必要があります。漠然とでも構いません。自分はどういうお店を作りたいのか今一度考えてみてください。

僕もやっと4年目。まだまだやることはたくさんありますが、今まで生きてきたこと、きっと今だから話せることもたくさんあります。右も左も分からない中、大変なことが待ち構えますが、その前にお店の軸を明確にしてくださいね。



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