ある日ある時の心象風景

大好きなピアニストさんがおりまして、その方の演奏を聴くと、必ずしもではないのですが、私の中に心象風景がぱあっと広がる時があります。

その方の演奏に出会う前も、ピアニストさんの演奏にある種の感情をかきたてられたり、音から色々と感じたりすることはあったのですが、どこかであったような見たような、そんな心象風景が広がるというのそれまでになく、初めてそれが心中に広がったあの時、驚きと感動で震えが止まらなかったのを今でも覚えています。

ところで、このピアニストさんはたまに演奏動画をSNSに投稿してくださるのですが、ゆうべも投稿してくださいまして、そのとき私の心の中に広がったもの、心の中に見えたものがあったので、ここに書き留めておこうと思います。

尚、言うまでもありませんが、全てが私個人の感性感情に拠るものなので、本来の曲の意味やイメージ、演奏家さんの意図したそれらとも異なる可能性があることは重々承知しております。

『なにも怖いことなんかないのに、私は怯えている。
なにも悲しいことなんてないのに、私は泣いている。
人生という名の、広い原っぱに放り出されたような心細さ。
一人じゃないはずなのに心はひとりぼっちで、吹く風に今にも飛ばされてしまいそうな、不安な気持ちを抱えて佇んでいる。
ここは、どこ?』

2020年3月30日夜更け、
務川慧悟さんのショパン・ノクターン18番を聴いて…

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