2023.1.18 イーロンマスクが窮地に立たされている

コロナ禍やESGの波に乗って世界一の資産家となったイーロン・マスク。
マスク氏はフィンテックの草分けともいえるPayPalの共同創業者として財をなし、スペースX、テスラを起業した。ChatGPTで話題のOpenAIも、初期に彼の資本が入っている。

問題はTwitter社の買収だ。マスク氏は昨年10月下旬、Twitterを440億ドル(約6.4兆円)で買収した。4月に1株54.20ドル(総額で約440億ドル)でTwitterを買収することで合意したが、その後撤回し、Twitterに提訴されていた。現在は上場廃止となっているが、問題は買収資金に充てられたマスク氏の借り入れ130億ドルだ。借金の担保としてマスク氏のテスラ株が担保になっていると考えられており、2022年11、12月でやく70億ドル相当を売却した。テスラ株の株価低迷により、担保価値が急減したためだ。
テスラの株価は2022年で約55%の下落となり、年末にはテスラ車全車種を大幅に値下げした。

つまり、Twitter買収のための借金の担保として、下落したテスラ株を売って資金を工面している状況だ。

Twitterの企業価値向上も図られている。マスク氏がまずとった施策は、Twitter社の社員全員に対する出勤の支持。労働時間についても「ハードワーク」(日本人的には通常の勤務?)を要求し、「働く気のない人は自主退職しろ」との姿勢を見せた。さらには数千人をレイオフしたほか、Twitter blue をローンチして公式バッジを付与、収益化に成功した。

マスク氏の一連の騒動、ハイテク株の今後を予想する上で、中止すべき事項になりそうだ。

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